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2004年 12月 30日

デリダの死後に刊行された訳書たち

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上の画像をクリックすると表紙の細かい文字が読み取れるくらいの大きな画像が見れます。
毎度手振れ画像ばかりでごめんなさい。

10月9日にジャック・デリダが死んでからあとに日本で刊行された翻訳書を並べてみました。

『死を与える』廣瀬浩司+林好雄=訳、ちくま学芸文庫、本体価格1400円、奥付記載の発行日:2004年12月10日、ISBN4-480-08882-2
目次:死を与える(廣瀬浩司=訳)・・・p.9/秘密の文学――不可能な父子関係(林好雄=訳)・・・p.273/訳者解説(廣瀬浩司)・・・p.367.
原典:"Donner la mort", 1999, Galilee.

『デリダとの対話――脱構築入門』ジョン・D・カプート編、高橋透+黒田晴之+衣笠正晃+胡屋武志=訳、法政大学出版局(叢書・ウニベルシタス810)、本体価格4200円、奥付記載の発行日:2004年12月25日、ISBN4-588-00810-2
目次:第一部「ヴィラノヴァ大学の円卓会議――ジャック・デリダとの対話」・・・p.1/第二部「注釈――脱構築を一言で」・・・p.43/訳者あとがき・・・p.315.
※巻末に詳細な「デリダ邦訳文献表ならびに日本語によるデリダ文献表(邦訳を含む)」、「参考文献案内」あり。「参考文献案内」はカプートによる、デリダを読む人のための「読書案内」であり、初心者には一読の価値がある。
原典:"Deconstruction in the nutshell", 1997, Fordham University Press.

『アデュー――エマニュエル・レヴィナスへ』藤本一勇=訳、岩波書店、本体価格2500円、奥付記載の発行日:2004年12月17日、ISBN4-00-022026-8
目次:アデュー・・・p.1/迎え入れの言葉・・・p.23/訳者あとがき・・・p.221.
原典:"Adieu: a Emmanuel Levinas", 1997, Galilee.

月刊誌『現代思想』でのデリダ追悼号(12月号)については先般ご紹介しましたが、岩波書店の月刊誌『思想』の2005年1月号が「デリダへ」と題した特集号になっています。詳細目次は、上の画像をクリックしますと大きな画像がご覧になれますので、そちらでご確認ください。

特集号ではありませんが、PR誌『未来』の1月号に、デリダとの共著もあるカトリーヌ・マラブー女史による追悼文「ジャック・デリダの死」が西山雄二さんの訳で掲載されています。もともとは「キャンゼーヌ・リテレール」誌に発表されたものです。なお、マラブーがデリダの指導のもと提出した博士論文「ヘーゲルの未来」は、同じく西山さんの訳で、未来社さんから刊行予定だそうです。同社からはマラブー編による『デリダと肯定の思考』という優れたアンソロジーの日本語訳が刊行されているのは皆さんご存知の通りです。

画像は載せませんでしたが、月刊誌『新潮』の創刊一二○○号記念特別号(2005年1月号)には、「「本質」と「宿命」─ジャック・デリダによる「文学の批評」」と題された、蓮實重彦さんによるテクストが掲載されています。こちらも皆さんご承知のことと思います。

by urag | 2004-12-30 23:13 | 雑談 | Comments(0)


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