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2012年 02月 24日

「図書新聞」に『カヴァイエス研究』の書評

図書新聞」2012年3月3日号に、昨年末弊社刊『構造と生成(I)カヴァイエス研究』(近藤和敬著)の書評が掲載されました。「哲学のお化け図鑑に名前が載る日――さらなる「概念の哲学」のプログラムの射程を推し量る」と題された記事で、評者は森元斎さんです。

「フランスの哲学のお化け図鑑があるとしたら「ジャン・カヴァイエスと概念の哲学」は見開きで載ると思う。〔…数学の生成を見事に表現する〕カヴァイエスの手つきを忠実に辿る著者は、デカルトやライプニッツ、そしてカントといった哲学者だけでなく、ヒルベルトやブラウアーといった数学者のカヴァイエス的読解もまとめている。さらには同時代のカヴァイエス研究者との戦いを通じて、学知の証明という手法を内在性の哲学の観点からカヴァイエスに寄り添った仕方で明瞭に提出してくれている。最後に、カヴァイエスの問題圏に乗りながらもさらなる概念の哲学プログラムの射程を推し量ろうとする。このとき、モノという一見素朴に見えながらもきわめて難解な議論へと突入していく。〔…〕著者の模索は『現代思想』での連載のように、カヴァイエスを離れつつも、やはりカヴァイエスの哲学の手つきそのものに忠実になりながら、思考を展開しているように思われる。/「ジャン・カヴァイエスと概念の哲学」はようやく日本の哲学のお化け図鑑にも載るかもしれない」と評していただきました。森さん、ありがとうございました。

『カヴァイエス研究』を中心としたブックフェアが、著者の近藤さんによる選書で、ジュンク堂書店新宿店ジュンク堂書店難波店で開催中です。なお、「図書新聞」同号より、ジョン・ホロウェイとマイケル・ハートの「往復書簡」の連載が始まっています。訳者は高祖岩三郎さんです。この連載はいずれ書籍化するのでしょうね。

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なお、まもなく発売となる新刊『歴史としての3・11』で、近藤さん、森さん、そして高祖さんの最新論考を読むことができます。

歴史としての3・11
河出書房新社編集部編
河出書房新社 2012年2月 本体1,600円 A5判並製208頁 ISBN 978-4-309-24582-9
帯文より:3・11から一年、何が終わり、何がはじまりつつあるのか、そして激動の世界の中で震災と原発は何をつきつけているのか。思想の課題を問い返すために。

目次:
石牟礼道子×藤原新也「滅びと再生が始まる」
中井久夫「時おくれの情報と向き合って」
色川大吉「東日本大震災から何が変わったか考える」
関曠野「脱原発の戦略とは何か――歴史的展望」
合田正人「ガルゲン・フモール?」
酒井隆史「「しがみつく者たち」に」
渋谷望「壊乱的社会費用――尊厳、あるいは原発¡Ya Basta!」
マニュエル・ヤン「負債資本主義時代における黙示録と踊る死者のコモンズ」
樫村愛子「移行対象としての「地震鯰」と「見せかけの現実的なもの」の世界」
富田克也×相沢虎之助「風景のメルトダウン――原発とドン・キホーテ」
神山修一「福島のダブルバインド」
鬼頭秀一「二〇世紀型技術の終焉と新しい時代の環境の倫理」
江川隆男「虚偽としての〈原発-意志〉――意志ほど愚鈍(判断力のない)なものはない」
米虫正巳「徴と出来事」
森元斎「連帯する衒いなきダンディズムのほうへ、「まじめ」に」
近藤和敬「「学門の自由」について――科学認識論の観点から」
高祖岩三郎「放射能と情報戦争の乱気流〔タービュランス〕の中で」
『来たるべき蜂起』翻訳委員会「反原発の社会戦争」

★本書は『思想としての3・11』(2011年6月)の続編。弊社2006年刊、ブレイエ『初期ストア哲学における非物体的なものの理論』の訳者である江川隆男さんの論文も収録されています。『思想としての3・11』と『歴史としての3・11』のいずれにも寄稿されているのは、江川さん、中井さん、高祖さん、『来たるべき蜂起』翻訳委員会さんです。

★また、江川さん、近藤さん、森さん、合田さん、米虫さんは昨年、『現代思想』2011年11月号「ポスト3・11のエコロジー」に寄稿されており、中井さんと樫村さんはまもなく発売の『現代思想』2012年3月号「大震災は終わらない」に寄稿されています。『思想としての3・11』および『歴史としての3・11』と併せてお読みになるといっそう興味深いと思います。

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by urag | 2012-02-24 18:50 | 広告・書評 | Comments(0)


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