2012年3月2日取次搬入予定新刊 【分野:人文・哲学】
ジョルダーノ・ブルーノの哲学――生の多様性へ
岡本源太:著
A5判上製232頁 本体3,800円 ISBN978-4-901477-92-5
「世界の広がりと深みを放浪し、ありとあらゆる王国を探求せよ」。その先鋭的な宇宙観のゆえに異端宣告を受け、改悛を拒絶して生きながらにして火刑に処された16世紀イタリアの哲学者ジョルダーノ・ブルーノ(1548-1600)。トマス・アクィナスの厳密さとルネ・デカルトの明晰さのはざまに生まれ落ちた彼は、はたして近代科学の先駆か、それとも古代呪術の末裔か。ブルーノが開いた〈近代〉を生の多様性の発見として再評価し、たえず変化し続ける動的関係に充ち満ちた〈無限宇宙〉の哲学を読み解く。ジェイムズ・ジョイスの2篇のエッセイ「ブルーノ哲学」「ルネサンスの世界文学的影響」の新訳を附す。シリーズ「古典転生」第7回配本(本巻第7巻)
岡本源太(おかもと・げんた):1981年生まれ。専門は哲学、美術史、思想文化論。現在は関西大学、京都造形芸術大学非常勤講師。京都大学博士(人間・環境学)。共著書に『『明るい部屋』の秘密』(青弓社、2008年)、共訳書にジョルジョ・アガンベン『事物のしるし』(筑摩書房、2011年)など。