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2011年 09月 10日

本日発売の「図書新聞」に『パリ日記』書評

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本日(2011年9月10日)発売の「図書新聞2011年9月17日号に、ユンガー『パリ日記』の書評「希代の作家・思想家が戦争という災厄を前にして展開する人間に関する深い洞察――レジスタンス一辺倒のフランス文学史とは一線を画す貴重な証言の宝庫」が掲載されました。評者は仏文学者の澤田直さんです。澤田さんは「この日記の読みどころは多岐にわたるが、ここでは五つのトピックスをあげよう」とお書きになっておられます。五つというのは――(1)パリでのフランス人の友人やドイツ人将校たちの交友録。(2)読書記録。(3)蒐集癖とも関連する博物学的側面。(4)夢の記録。(5)言語に関する鋭利な分析――です。そして分けても「本書の真髄はやはりこの希代の作家・思想家が戦争という災厄を前にして展開する人間に関する深い洞察であろう」と書いていただきました。的確な評価を頂戴し、感激しております。澤田先生、ありがとうございます。

「図書新聞」ではさる2011年7月23日号が「二〇一一年上半期読書アンケート」特集号となっており、その中で、仏文学者の鈴木創士さんが、ジュネ『公然たる敵』を挙げてくださっています。「ブラック・パンサーやパレスチナ関係、五月革命、ドイツ赤軍についての文章は、勿論ジュネ以外には誰ひとり書くことのできなかった政治文書であると断言してかまわない」と評していただきました。鈴木さんは3年前(2008年12月)にジュネのデビュー作『花のノートルダム』の新訳を河出文庫から刊行されています。

いっぽう、「週刊読書人」の2011年7月22日号「2011年上半期の収穫から」では、神戸大学大学院教授の長野順子さんが「美学」のジャンルでボワ+クラウス『アンフォルム』を取り上げてくださいました。「バタイユのラディカルな思想とシュルレアリスムの読み直しによる、二〇世紀芸術の総括の一つといえる」と評していただきました。

また、8月15日に発売された「レコード・コレクターズ」2011年9月号では岡村詩野さんの記事「ガセネタ――70年代末の東京アングラ・シーンを騒然とさせた良最終段の10枚組BOX」の中で、大里俊晴『ガセネタの荒野』が言及されています。「ガセネタ結成前夜を含むドキュメントは、何よりも、09年に故人となった大里の著書『ガセネタの荒野』にくわしい。そこでは田舎から大学進学のために上京してきたばかりの大里の目線から、山崎、浜野との出会いの衝撃がまるでつい昨日のことのように綴られ、いかにガセネタというバンドの誕生が奇跡であるかが書き遺されている」(97頁)。同号の書評欄では『ガセネタの荒野』の書評「即興ハードコア流で綴ったガセネタ伝が19年ぶりに復刊」が掲載されています(127頁)。評者は小山守さん。「刺し違えるかのようなヒリヒリした迫力が本書には充満していて、いかに完成された文章でも超えられないなにかが、ここには確実にある」と評していただきました。お陰様で同書は売行き良好です。

by urag | 2011-09-10 19:24 | 広告・書評 | Trackback | Comments(0)
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