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2011年 01月 08日
このほど作品社より発売された『国家債務危機』(原著は昨年刊行された"Tous ruines dans dix ans?")にあわせて、著者のジャック・アタリさんがまもなく来日し、都内3か所で講演会が開かれます。『国家債務危機』はロングセラーの『21世紀の歴史』(作品社、2008年)に負けないくらい売れる予感がします。『21世紀の歴史』は近未来世界の暗黒面を予見したものですが、『国家債務危機』は今ここにある危機を分析したものですから、リアリティがより深く胸に迫ります。作品社ではアタリの最新著『危機とサバイバル』も近刊予定とのこと。また、アタリの幅広い問題意識は、早川書房より昨年末刊行された『いま、目の前で起きていることの意味について』によくあらわれています。併せてのご購読をお薦めします。 ◎ジャック・アタリ公開講演会予定(2011年1月14日~18日、『国家債務危機』刊行記念) ※3講演とも、日本語同時通訳あり。 ◆《10年後は世界的危機か?――国債破綻とサバイバル》 日時:2011年1月15日(土)午後2時~3時30分(受付開始1時30分) 場所:慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール 講演者: ジャック・アタリ 海江田万里(内閣府特命担当大臣/経済財政政策・科学技術政策担当) 土居丈朗(慶應義塾大学経済学部教授) 太田康彦(日本経済新聞社編集委員 兼 論説委員) 主催:慶應義塾大学経済学部 共催:フランス大使館 協賛:作品社 問い合わせ:慶應義塾大学経済学部(入場無料・事前登録制) ◆《グローバルな経済危機とミレニアム開発目標に向けての新しい途》 日時:2011年1月17日(月)午後4時20分~5時50分 会場:明治大学リバティホール1013教室(駿河台キャンパス・リバティタワー1F) 入場無料(予約不要・先着順) 問い合わせ:明治大学国際連携本部( TEL: 03-3296-4191) http://www.meiji.ac.jp/koho/hus/html/dtl_0007294.html ◆《多極的世界とヨーロッパ・日本・アジア》 日時:1月18日(火)午後3時~4時30分 会場:中央大学多摩キャンパス(3号棟3115番教室) 入場無料(予約不要) 主催:中央大学 共催:フランス大使館 後援:作品社 ![]() 国家債務危機――ソブリン・クライシスに、いかに対処すべきか? ジャック・アタリ(Jacques Attali, 1943-)著 林昌宏訳 作品社 2011年1月 本体2,200円 四六判上製318頁 ISBN978-4-86182-307-7 帯文より:900兆円債務を抱えて、日本は10年後を展望できるのか? 〈過剰債務〉が、国家と世界の命運を決する――“欧州最高の知性”が、史上最大の公的債務に脅かされる先進諸国の今後10年を大胆に見通す! サルコジ大統領が、財政再建の“答え”を求めた書! 目次: [日本語版序文]日本は、九〇〇兆円の債務を背負ったまま、未来を展望できるのか? [序文]われわれは債務危機から逃れられるか?――いま世界は史上最大の過剰債務に脅かされている 第1章 公的債務の誕生――国家主権と債務の終わりなき攻防のはじまり 1 債務という概念ができる前の「債務」 2 イギリス――「主権債務」のはじまり 3 イタリアの都市国家――「国債」と「公庫」の誕生 4 フランス――「徴税請負人」の誕生 第2章 公的債務が、戦争、革命、そして歴史をつくってきた――覇権国家は必ず財政破綻に陥る 1 次々に破産していった覇権国の債務システム 2 フランス大革命前、財政に何が起きていたのか? 3 アメリカ独立の鍵を握った「主権債務」 4 旧体制の債務に翻弄されつづけたフランス革命政府 5 債務に頼らず戦争をつづけたナポレオン 6 一九世紀、平和を謳歌するヨーロッパと独立する中南米 7 南北戦争によって借金体質へと回帰したアメリカ 第3章 20世紀、〈国民主権〉と債務の時代――全国民が責任を負うことになった国家の借金 1 第一次大戦から、第二次大戦へ――国際金融システムの形成 2 戦後の世界経済体制――インフレによる債務解消 3 債務によってコントロールされる途上国――ワシントン・コンセンサス 4 アメリカ型資本主義システム――主権債務をレバレッジに利用する 第4章 世界史の分岐点となった2008年――途上国から借金する先進国 1 世界金融危機と激増する公的債務 2 ワシントン・コンセンサスから、北京コンセンサスへ 3 破綻寸前にまで激増した公的債務――徴候としてのギリシャ 第5章 債務危機の歴史から学ぶ12の教訓 1 公的債務とは、親が子供に、相続放棄できない借金を負わせることである 2 公的債務は、経済成長に役立つことも、鈍化させることもある 3 市場は、主権者が公的債務のために発展させた金融手段を用いて、主権者に襲いかかる 4 貯蓄投資バランスと財政収支・貿易サービス収支は、密接に結びついている 5 主権者が、税収の伸び率よりも支出を増加させる傾向を是正しないかぎり、主権債務の増加は不可避となる 6 国内貯蓄によってまかなわれている公的債務であれば、耐え得る 7 債権者が債務者を支援しないと、債務者は債権者を支援しない 8 公的債務危機が切迫すると、政府は救いがたい楽観主義者となり、切り抜けることは可能だと考える 9 主権債務危機が勃発するのは、杓子定規な債務比率を超えた時よりも、市場の信頼が失われる時である 10 主権債務の解消には八つもの戦略があるが、常に採用される戦略はインフレである 11 過剰債務に陥った国のほとんどは、最終的にデフォルトする 12 責任感ある主権者であれば、経常費を借入によってまかなってはならない。また投資は、自らの返済能力の範囲に制限しなければならない 第6章 想定される「最悪のシナリオ」 1 楽観的な主要先進国の指導者たち 2 第一段階:国家の過剰債務が、さらに増大する 3 第二段階:ユーロ破綻と世界的不況 4 第三段階:ドル破綻と世界的インフレ 5 第四段階: 世界的不況から、アジアの失速へ 第7章 「健全な債務」とそのレベルとは? 1 公的債務の「過剰な増加」とは何か? 2 「健全な公的債務」の使途と管理 3 「健全なレベル」とは?――経済学はまったく役に立たない 第8章 フランスの過剰債務を例にとって考えてみると 1 フランスの債務に対する挑戦と挫折の歴史 2 フランスの公的債務の現状 3 公的債務の今後の見通し 4 フランスにおける「最悪のシナリオ」 5 財政再建――未来から奪ったものを、未来に返す 6 社会モデルの再定義――国家の領域と市場の領域を明確にする 7 「健全な債務」のためのガバナンス 8 「健全な債務」を実現するのは、断固たる政治的意志である 第9章 債務危機に脅かされるヨーロッパ――ユーロは破綻から逃れられるか? 1 ヨーロッパの「最悪のシナリオ」 2 財政危機の回避策――「ヨーロッパ債」 3 ユーロの強化のために――「ヨーロッパ予算基金」 4 ヨーロッパに必要な投資とは? 第10章 いま世界は、何をなすべきか? 1 主権債務を管理するための世界的な枠組みとは? 2 国際規模での債務の把握・長期分散・制御・管理・効果的利用 3 世界経済の持続的成長と世界の富の秩序だった増加のために [終わりに]債務についての哲学的なメモ 付録 アタリ政策委員会と「第二次報告書」の概要について――フランスは、本書の理念をどのように実践しようとしているのか? (林昌宏) 1 「アタリ政策委員会」について 2 「第一次報告書」(二〇〇八年一月発表)について 3 「第二次報告書」(二〇一〇年一〇月一五日発表)について 4 「第二次報告書」の構成 5 「第二次報告書」が最緊急課題として掲げる「公的債務」対策の概要 訳者あとがき いま、目の前で起きていることの意味について――行動する33の知性 ジャック・アタリ著 岩澤雅利+木村高子+加藤かおり訳 早川書房 2010年12月 本体3,000円 四六判上製446頁 ISBN978-4-15-209183-3 帯文より:民主主義、安全保障、暴力、平和、科学、無償、音楽、出版、芸術、家族、恋愛、宗教、女性……すべてを貫く〈意味〉とは何か。『21世紀の歴史』で世界を震撼させた「知の怪物」アタリと、現代ヨーロッパを代表する知性が喝破し尽くす革命的ダイアローグ/モノローグ23篇。 目次: 序文 現実に意味を与える〔ステファニー・ボンヴィシニ、ジャック・アタリ〕 第I部 世界 1章 民主主義〔クリストフ・アギトン×マルセル・ゴーシェ〕 民主主義の未来〔ジャック・アタリ〕 2章 国際安全保障の問題点〔マルク・ペラン・ド・ブリシャンボー〕 来るべき世界民主主義〔ジャック・アタリ〕 3章 暴力のない世界は考えられるか〔マックス・ガロ×ルネ・ジラール〕 暴力の将来〔ジャック・アタリ〕 4章 中東の平和は世界平和につながるか〔ブトロス・ブトロス=ガリ×ジャック・アタリ〕 中東の未来〔ジャック・アタリ〕 5章 エイズ──求められる国際的連帯〔ミシェル・バルザック〕 伝染病、貧困、ノマデイズム〔ジャック・アタリ〕 6章 気候をめぐる諸問題〔ナタリー・コシュスコ=モリゼ×セドリック・デュ・モンソー〕 気候の将来〔ジャック・アタリ〕 第II部 経済と政治 7章 政治家の役割〔ミシェル・ロカール〕 政治の未来〔ジャック・アタリ〕 8章 金(マネー) 〔ジャン=クロード・トリシェ×グザヴィエ・エマニュエリ〕 金〔ジャック・アタリ〕 9章 保険の未来〔ドニ・ケスレール×ジャック・アタリ〕 10章 法の未来〔ジャン=ミシェル・ダロワ〕 法の未来〔ジャック・アタリ〕 第III部 科学とテクノロジー 11章 科学の将来をめぐる断想〔クロード・アレーグル〕 教育の未来〔ジャック・アタリ〕 12章 生命の未来〔ダニエル・コーエン〕 健康の未来〔ジャック・アタリ〕 13章 科学──変わりつつある人格の概念〔アンリ・アトラン〕 人間の生殖の未来〔ジャック・アタリ〕 第IV部 文化 14章 フランスの才能は果たして衰退しているのか?〔エリック・ルセルフ×エリック・オルセナ〕 フランスの将来〔ジャック・アタリ〕 15章 変化する音楽界〔ドミニク・メイエール×パトリク・ゼルニク〕 音楽の将来〔ジャック・アタリ〕 16章 文学および演劇、芸術それとも娯楽?〔クロード・デュラン×ダニエル・メズギッシュ〕 書籍、興行および娯楽の未来〔ジャック・アタリ〕 17章 現代社会における無償(フリー)の新たな位置づけ〔ロラン・カストロ×ベルナール・ミエ〕 無料性の将来〔ジャック・アタリ〕 第V部 社会 18章 女性の地位は世界中で低下しているのか?〔シモーヌ・ヴェイユ〕 二一世紀は女性の世紀か?〔ジャック・アタリ〕 19章 宗教は我々の行く末を規定するか?〔マレク・シェベル〕 レゴ宗教〔ジャック・アタリ〕 20章 激動する家族と恋愛関係〔フィリップ・ソレルス×クリストフ・ジラール〕 愛の将来〔ジャック・アタリ〕 21章 労働──新たな慣行、それとも新たな不安定さ?〔ヴァンサン・シャンパン×ジャン=フィリップ・クルトワ〕 労働の未来〔ジャック・アタリ〕 22章 麻薬──気晴らしの極端なかたち?〔ウィリアム・ローウェンスティン〕 薬物の未来〔ジャック・アタリ〕 23章 時間〔ジャック・アタリ〕
by urag
| 2011-01-08 23:52
| 本のコンシェルジュ
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