真理と述定
ドナルド・デイヴィドソン著 津留竜馬訳
春秋社 2010年04月 3,360円 四六判上製カバー装278頁 ISBN:978-4-393-32316-8
◆帯文より:プラトンのイデア論以来、西洋哲学を悩ます「述定」の問題。個物と普遍はどのように関係するのか、名前と述語はどのように関係するのかをめぐって展開するこの難問に、アリストテレス、ヒューム、ラッセル、クワインなど偉大な哲学者が挑み、敗れていった。だが、デイヴィドソンは、この問いはすでに解けた、という。真理概念の再考から、述定問題の意表をつく解決まで一気に疾走するスリリングな論考。
◆目次
はじめに (マーシャ・キャヴェル)
序文
序論
第1章 さまざまな真理の理論
第2章 真理にこれ以上の何があるのか
第3章 真理概念の内容
第4章 述定の問題
第5章 失敗した試み
第6章 真理と述定
第7章 ひとつの解決
原註
訳註
訳者あとがき
参考文献
★ドナルド・デイヴィドソン(Donald Davidson:1917-2003)はアメリカの著名な哲学者で、長らくカリフォルニア大学バークレー校で教鞭を執っていました。『真理と述定』Truth and Predicationは、2005年にハーヴァード大学出版から刊行された彼の遺作になります。本書の編者でもある奥様のマーシャ・キャヴェルさんが巻頭の挨拶文を書かれています。デイヴィドソンの著作の既訳には以下のものがあります。
1990年03月『行為と出来事』服部裕幸・柴田正良訳(抄訳)、勁草書房
1991年05月『真理と解釈』野本和幸ほか訳(抄訳)、勁草書房
2004年04月『主観的、間主観的、客観的』清塚邦彦・柏端達也・篠原成彦訳、春秋社
2007年12月『合理性の諸問題』金杉武司・塩野直之・鈴木貴之・信原幸弘訳、春秋社