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2026年 12月 31日

月曜社最新情報まとめ(ブログの最新エントリーは当記事の次からです)

◆公式ウェブサイト・オリジナルコンテンツ
◎2011年6月28日~:ルソー「化学教程」翻訳プロジェクト。

◆近刊
2025年07月09日取次搬入発売予定:E・P・トムスン『ウィリアム・モリスーーロマン派から革命家へ』本体6,800円。
2025年07月03日取次搬入発売予定:河野靖好『谷川雁の黙示録風革命論』本体3,600円。
2025年06月13日取次搬入発売予定:東京芸術大学未来創造継承センター編『アート×リサーチ×アーカイヴ――調査するアートと創造的人文学』本体2,400円。

◆新刊(書籍の発売日は、取次への搬入日であり、書店店頭発売日ではありません)
2025年05月23日発売:江澤健一郎『思想家 岡本太郎』本体2,600円。
2025年04月28日発売:『表象19:記憶の支持体――アンゼルム・キーファー』本体2,000円。
2025年04月18日発売:『HAPAX III-1:革命』本体2,200円。
2025年04月18日発売:秋元康隆『意志の倫理学 第2版』本体2,100円、シリーズ〈哲学への扉〉第11回配本。
2025年03月04日発売:クリストフ・フリードリヒ・ハインレ『ハインレ詩文集』本体4,500円。
2025年02月14日発売:井口時男『井口時男批評集成』本体4,500円。
2024年12月12日発売:豊田市美術館編『しないでおく、こと。――芸術と生のアナキズム』本体2,600円。
2024年12月09日発売:本橋哲也『鈴木忠志の演劇――騙る身体と利賀の思想』本体2,400円。
2024年12月09日発売:長崎浩『他力という力――叛乱論終章』本体3,200円。
2024年11月27日発売:H・G・ウェルズ『モダン・ユートピア』本体3,400円、叢書・エクリチュールの冒険、第25回配本。
2024年10月30日発売:ゲルハルト・クリューガー『カントの批判における哲学と道徳』本体5,400円、シリーズ・古典転生第31回配本(本巻30)。
2024年10月24日発売:中山幸雄『暴動の時代に生きて――山谷 '68-'86』本体3,200円。
2024年09月18日発売:『多様体6(第1期終刊号)特集:展開/分岐』本体2,600円。
2024年09月02日発売:ジュディス・バトラー『改訳決定版 権力の心的な生』本体3,200円。
2024年07月25日発売:東京藝術大学未来創造継承センター『Creative Archive vol.1』本体1,500円。

◆販売情報(重版・品切・サイン本、等々)
◎重版出来:
2024年06月19日:小田原のどか・山本浩貴編『この国の芸術』2刷(2023年11月初刷)
2024年07月24日:アンドレアス・マルム『パイプライン爆破法』2刷(2021年12月初刷)
2024年08月01日:ウィリアム・モリス『小さな芸術』2刷(2022年11月初刷)
2025年02月20日:中山幸雄『暴動の時代に生きて』2刷(2024年10月初刷)
2025年02月21日:久保明教『ブルーノ・ラトゥールの取説』6刷(2019年8月初刷)
2025年02月26日:アンヌ・ソヴァニャルグ『ドゥルーズと芸術』2刷(2024年5月初刷)
2025年05月23日:森山大道『写真よさようなら 普及版』2刷(2023年9月初刷) 

◆出版=書店業界情報:リンクまとめ
◎業界紙系:「新文化 ニュースフラッシュ」「文化通信
◎一般紙系:Yahoo!ニュース「出版業界」「電子書籍」「アマゾン
◎新刊書店系:日書連 全国書店新聞
◎雑談&裏話:5ちゃんねる 一般書籍

※このブログの最新記事は当エントリーより下段をご覧ください。 
※月曜社について一般的につぶやかれている様子はYahoo!リアルタイム検索からもご覧になれます。月曜社が公式に発信しているものではありませんので、未確定・未確認情報が含まれていることにご注意下さい。ちなみに月曜社はtwitterのアカウントを取得する予定はありませんが、当ブログ関連のアカウントはあります。


# by urag | 2026-12-31 23:59 | ご挨拶 | Comments(21)
2025年 06月 11日

月曜社7月新刊:E・P・トムスン『ウィリアム・モリス――ロマン派から革命家へ』川端康雄監訳

2025年07月09日取次搬入予定*人文・英国思想

ウィリアム・モリス――ロマン派から革命家へ
E・P・トムスン(著)
川端康雄(監訳)、田中裕介、星野真志、山田雄三、横山千晶(訳)
月曜社 本体6800円 A5判(縦210mm×横150mm×束幅49mm、重量1050g)上製772頁 ISBN978–4–86503–205–5 C0010

ロマン派の反抗者モリスが、リアリスト、思想家、革命家となっていく過程を精緻かつ情熱的に描きだし、モリス像の大転換を促して研究史上の画期となった名著の完訳。【原書:William Morris: Romantic to Revolutionary (1955), revised 2nd ed.(1976)】

目次:
第一部 ウィリアム・モリスとロマン派の反抗 
 第一章 サー・ランスロットとグラッドグラインド氏
  一 最初の反抗 
  二 歴史とロマンス 
  三 グラッドグラインド氏 
  四 ジョン・キーツ 
 第二章 オクスフォード—カーライルとラスキン 
  一 「戦〔いくさ〕は何処にある?」 
  二 中世主義とトマス・カーライル 
  三 ジョン・ラスキン 
 第三章 ロセッティとラファエル前派 
  一 「僕の仕事は夢の具体化」 
  二 ラファエル前派、そして「夕焼けの明るい感じ」 
 第四章 ヴィクトリアニズムとの最初の対戦 
  一 「ジェイニー」 
  二 『グウィネヴィアの抗弁』 
  三 結語 
第二部 葛藤の時代 
 第一章 ウィリアム・モリスと装飾芸術 
  一 序 
  二 レッド・ハウスと商会 
  三 デザイナー・職人としてのモリス 
 第二章 絶望の詩 
  一 『トロイ陥落からの場面』 
  二 『地上の楽園』  
  三 「不吉な予感」 
  四 「この時代は強さに欠ける」 
 第三章 「恋だにあらば」 
 第四章 希望と勇気 
  一 ケルムスコット  
  二 アイスランド  
 第五章 行動〔アクション〕  
  一 「生のほかには富などない」 
  二 「東方問題」 
 第六章 「アンティ・スクレイプ」  
 第七章 火の川 
第三部 実践的社会主義 
 第一章 最初の二百人 
  一 亡命者たち 
  二 「古株」たち 
  三 知識人 
  四 「変わり者」たち 
 第二章 最初のプロパガンダ 
  一 「すべては大義のために」 
  二 「こうして私は仕事を始めた[…]」 
  三 「ああ、なんとおぞましい」 
  四 書簡と記事 
  五 ハイド・パークでの一件 
 第三章 分裂 
  一 社会主義の理論 
  二 社会主義の戦略 
  三 不和のはじまり 
  四 執行部と『ジャスティス』 
  五 スコットランド土地・労働同盟 
  六 退会 
  七 余波 
 第四章 社会主義同盟 一八八五~一八八六年――「社会主義者を作る」
  一 暫定評議会 
  二 社会主義同盟の政策 
  三 帝国主義との闘争 
  四 社会主義同盟メンバーと『コモンウィール』 
  五 言論の自由を求める闘争 
  六 社会民主連盟と失業者の暴動 
  七 一八八六年の社会主義同盟 
  八 扇動者ウィリアム・モリス 
 第五章 社会主義者、大衆と接触する 一八八七年~一八八八年 
  一 「忍耐力こそ私たちが求めるもの」 
  二 「ヨナは鯨をどう見たか」 
  三 ノーサンバーランドの坑夫たち 
  四 第三回年次大会 
  五 議会活動放棄政策 
  六 ジョン・リンカーン・マーン 
  七 国威発揚記念祭
  八 「血の日曜日」 
  九 ブルームズベリー支部、退場 
 第六章 社会主義同盟最後の歳月 
  一 「同盟はもちません[…]」 
  二 新労働組合主義 
  三 第二インターナショナル――そしてフェビアン派 
  四 モリスとアナキストたち 
  五 芸術家仲間、知識人仲間 
  六 「青二才たち」の勝利 
  七 「私たちはいまどこにいるのか」 
 第七章 連合社会主義政党の立ち上げに向けて 一八九〇~一八九六年 
  一 ケルムスコット・プレス 
  二 アナキストとの訣別 
  三 純粋主義を却下する 
  四 連合への道 
  五 理論の成熟 
  六 SDFとの和解 
  七 最後の一年 
第四部 必要と欲求 
  一 建築、機械、そして社会主義 
  二 芸術の理論 
  三 『社会主義者のための歌』と『希望の巡礼者』 
  四 散文ロマンス群 
  五 未来の社会 
  六 『ユートピアだより』 
  七 人柄と影響 
  八 欲求と必要 
附録Ⅰ 社会主義同盟マニフェスト 
附録Ⅱ ウィリアム・モリス、ブルース・グレイジア、マルクス主義
  一 ジョン・ブルース・グレイジア 
  二 ウィリアム・モリスとマルクス主義 
後記 一九七六年 
初版への緒言 (一九五五年) 
改訂第二版への著者覚書 (一九七六年) 
訳者解説
索引

著者:E・P・トムスン(エドワード・パーマー・トムスン:Edward Palmer Thompson, 1924-1993)歴史学者、批評家。ケンブリッジ大学を卒業後、成人教育機関の講師を17年間務め、ウォリック大学社会史研究所初代所長に就任。イギリスにおけるニュー・レフト運動の主導者のひとり。日本語訳書に『ゼロ・オプション』(河合秀和訳、岩波現代選書、1983年)、『イングランド労働者階級の形成』(青弓社、2003年)などがある。

訳者:川端康雄(日本女子大学名誉教授)、田中裕介(青山学院大学文学部教授)、星野真志(慶應義塾大学法学部専任講師)、山田雄三(大阪大学大学院人文学研究科教授)、横山千晶(慶應義塾大学法学部教授)。


月曜社7月新刊:E・P・トムスン『ウィリアム・モリス――ロマン派から革命家へ』川端康雄監訳_a0018105_00281280.jpg



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E・P・トムスン(Edward Palmer Thompson, 1924-1993)既訳書

◆単独著
1)E・P・トムスン『ゼロ・オプション――核なきヨーロッパをめざして』河合秀和訳、
岩波現代選書、1983年6月;原著『Zero Option』1982年。

2)エドワード・P・トムスン『イングランド労働者階級の形成』市橋秀夫・芳賀健一訳、青弓社、2003年5月;原著『The Making of the English Working Class』1963年、第2版1968年、第3版1980年。

3)E・P・トムスン『ウィリアム・モリス――ロマン派から革命家へ』川端康雄監訳、月曜社、2025年;原著『William Morris: Romantic to Revolutionary』1955年、改訂第2版1976年。

◆編書・共著・論文
1)E・トムソン「革命」(NLR no.3)、「ふたたび、革命でなければ、耳をふさいで、逃げろ」(NLR no.6)、『現代革命へのアプローチーーニュー・レフトの思想と方法 その1』所収、田村進編訳、合同出版、1962年;原著『New Left Review』No.1-6, 10。
目次:
われわれは出発する――創刊号社説
第一部
Ⅰ 革命
 革命|エドワード・P・トムソン
Ⅱ 「革命」にたいする批評
 質的変革|チャールズ・テイラー
 無関心――回答すべき問題|ピーター・マリス
 無関心から政治の中へ|ジョン・サヴィル
 マルクス主義から前進しよう|ソル・エンセル
 社会主義と豊富|ハリー・ハンソン
Ⅲ ふたたび、革命
 ふたたび、革命――でなければ、耳をふさいで、逃げろ|エドワード・P・トムソン
第二部
 管制高地|ジョン・ヒューズ
 ピカディリーの金鉱|ダンカン・マクベス
 労働における意味|デーヴィッド・アームストロング
 労働者管理|デニス・バット
編者あとがき

2)E・トムソン「R・ウィリアムズの『長い革命』批判」(NLR no.9-10)、『文化革新のヴィジョンーーニュー・レフトの思想と方法 その2』所収、田村進編訳、合同出版、1962年;原著『New Left Review』no.4,5,7,9-11。
目次:
Ⅰ 文化の現状と変革の方向
 芸術における自由と所有|レイモンド・ウィリアムズ
 魔法のシステム|レイモンド・ウィリアムズ
 テレビ改革のプログラム|キット・コッパード
 生きたジャズ|ブルース・ターナー
Ⅱ 教育革命の諸問題
 二つの小学校についてのノート|ブライアン・ジャックソン
 知能とイデオロギー|A・H・ハルゼイ
 エリート教育|ダグラス・ブラウン
 成熟のための教育|デーヴィッド・ホルブルーク
 みんな一緒に成長|トニー・クローイ
 学習革命|『ニュー・レフト・レヴュー』誌論説
Ⅲ 文化と政治
 R・ウィリアムズの『長い革命』批判|E・P・トムソン
参考資料
 英国の教育制度
編者あとがき

3)E・P・トムスン「冷戦の論理を断ち切ろう――平和への構想」、『世界』第194号所収、岩波書店、1962年2月。

4)E・P・トムスン「頽廃の地点にたって」、「鯨の外に」、「革命について」、「またしても革命について、あるいは耳を塞いで突っ走れ」、編書『新しい左翼――政治的無関心からの脱出』所収、福田歓一・河合秀和・前田康博訳、岩波書店、1963年5月;原著『Out of Apathy』1960年。
目次:
まえがき|ノーマン・バーンボウム
序章
 頽廃の地点にたって|E・P・トムスン
政治的無関心の条件
 「頽廃型」の資本主義|ラルフ・サミュエル
 需要の供給|ステュアート・ホール
二つの世界の間で
 帝国主義の後退|ピーター・ワースレー
 鯨の外に|E・P・トムスン
 理性を縛る鉄鎖を砕いて|アラスディア・マッキンタイア
政治的無関心からの脱出
 底辺における権力|ケネス・アレクサンダー
 革命について|E・P・トムスン
付録・批判に答えて
 またしても革命について、あるいは耳を塞いで突っ走れ|E・P・トムスン
解説――あとがきに代えて|福田歓一

4)E・P・トンプソン「抗議して生き残れ」山下史訳、共著『核攻撃に生き残れるか』所収、山下史ほか訳、連合出版、1981年11月;原著『Protest and Survive』1980年。
目次:
まえがき|陸井三郎
抗議して生き残れ|E・P・トンプソン(山下史訳)
原子武器防護知識|劉雲波(沼倉暁訳)
防護して生き残れ〈付録〉|英国中央情報局(坪井主悦訳)

5)Edward Palmer Thompson「一七九〇年以前のイギリスにおける社会運動」近藤和彦訳、『思想』第663号所収、岩波書店、1979年9月。

6)E・P・トンプソン「抗議して生き残れ」、D・スミス共編『世界の反核理論』所収、丸山幹正訳、勁草書房、1983年2月;『Protest and Survive』1980年。
目次:
第一部
 第一章 抗議して生き残れ|E・P・トンプソン
 第二章 殺人の官僚化|ヘンリー・T・ナッシュ
第二部 ヨーロッパの限定核戦争
 第三章 ヨーロッパの超大国ゲーム|アルバ・ミュルダール
 第四章 ヨーロッパ限定核戦争|ダン・スミス
第三部 兵器製造人――官僚と経済学
 第五章 戦争と軍国主義とソ連|デイビッド・ハロウェイ
 第六章 アメリカの軍需ブーム|エマ・ロスチャイルド
 第七章 一九八〇年代のイギリスの軍事費|ダン・スミス, ロン・スミス
 第八章 軍縮――軍備転換の力学|メアリー・カルドア
第四部 ヨーロッパを平和の戦域に
 第九章 ヨーロッパ核廃絶(END)アピール
 第十章 ヨーロッパを非核地帯に|ケン・コーツ
 第十一章 草の根からの報告|ブルース・ケント
訳者あとがき
軍事・軍縮問題資料補遺

7)E・P・トムスン「「ラフ・ミュージック」――イギリスのシャリヴァリ」福井憲彦訳、二宮宏之・樺山紘一・福井憲彦責任編集『魔女とシャリヴァリ』所収、新評論、1982年。

8)E・P・トンプソン「SDI誕生の秘密」「愚かなすい星」、編書『SDI〔スターウォーズ〕とは何か――戦略的、経済的意味』所収、小川明雄訳、朝日新聞社、1986年7月;原著『Star Wars: Science-Fiction Fantasy or Serious Probability?』1985年。
目次:
序文|ドロシー・ホジキン
第一章 SDI誕生の秘密|E・P・トンプソン
第二章 SDIとは何か|ベン・トンプソン
第三章 ソ連は何をしているか|ジョン・パイク
第四章 軍縮への影響|リップ・バルケリー
第五章 愚かなすい星|E・P・トンプソン
訳者あとがき

9)E. P. Thompson「民俗学・人類学・社会史」近藤和彦訳、『思想』第757号所収、岩波書店、1987年7月。

10)インタヴュー「E・P・トムスン――悪とたたかう騎士」、『歴史家たち』所収、近藤和彦・野村達朗編訳、名古屋大学出版会、1990年4月;原著インタヴュー集『Vision of History』1983年。
目次:
ヨーロッパ社会史
 エリク・ホブズボーム――義賊のなかま
 モーシェ・レヴィン――トロッキーが消されて
 E・P・トムスン――悪とたたかう騎士
 ナタリ・Z・デイヴィス――本と赤子をかかえる自由の女神
 カルロ・ギンズブルグ――魔術崇拝の世界から
フェミニズム史
 リンダ・ゴードン――『産児制限評論』を
 シーラ・ローボタム――パンクハースト夫人のように
アメリカ合衆国史
 ウィリアム・A・ウィリアムズ――平和時にも戦争を忘れるなかれ
 デイヴィド・モントゴメリ――かつては真面目な共産党員
 ハーバート・ガットマン――移民のコミュニティにて
 ストートン・リンド――機械労働者
 ヴィンセント・ハーディング――旅する求道者
カリブ・メキシコ史
 C・L・R・ジェイムズ――トリニダド解放の老将軍
 ジョン・ウォマック――農民とゲリラ


# by urag | 2025-06-11 00:36 | 近刊情報 | Comments(0)
2025年 06月 10日

保管:月曜社2024年3月~4月既刊書

2024年06月05日発売:表象文化論学会『表象18:皮膚感覚と情動――表象から現前のテクノロジーへ』本体2,000円。
2024年05月16日発売:谷川雁『筑豊からの報告――大正行動隊から退職者同盟へ』本体3,600円。
2024年04月30日発売:ジョヴァンニ・ジェンティーレ『純粋行為としての精神の一般理論』本体5,400円、シリーズ・古典転生第30回配本(本巻29)。
2024年04月30日発売:アンヌ・ソヴァニャルグ『ドゥルーズと芸術』本体3,600円。
2024年04月10日発売:江川隆男『内在性の問題』本体4,300円。
2024年03月21日発売:『平岡正明著作集』上下巻、各3,200円。


# by urag | 2025-06-10 15:26 | 販売情報 | Comments(0)
2025年 06月 10日

月曜社7月新刊:河野靖好『谷川雁の黙示録風革命論』

2025年07月03日取次搬入予定*人文・日本思想

谷川雁の黙示録風革命論
河野靖好(著)
月曜社 本体3600円 ISBN:978-4-86503-208-6 C0010
46判(縦188mm×横130mm×束25.5mm, 重量380g)並製384頁

谷川雁の苦闘と絶望を森崎和江『闘いとエロス』から救い出し、雁の思想の最深部に迫る。闘争をともにした「戦友」が60年の時を経て結晶させた、数ある谷川雁論のなかの最良の達成。【本書は2024年10月に私家版として刊行された『谷川雁の黙示録風革命論』に2019年執筆の「谷川雁の東洋思想的階級意識論」をあわせて1冊としたものです】

酒井隆史氏推薦「本書を通してわたしたちが知らされるのは、戦後のプロレタリアのたたかいとそのもちえた質のいまだくみつくされざる遠大な射程である。谷川雁を註釈するということは、そのたたかいの深みと幅をたどるということなのだ。谷川雁という戦後最高の詩人、思想家についてこれまで書かれた最高の論考である。筆者にしかなしえなかった仕事だろう」。

主要目次:
Ⅰ 谷川雁の黙示録風革命論
 第一部 私のなかの〝死〟――三池の死者は我々のなかに孕まれていた
 第二部 三池の死者たちを撃つために
 第三部 わが組織空間
Ⅱ 谷川雁の東洋思想的階級意識論
 「無の造型〔プラズマ〕――私の差別「原論」」をめぐる私の試論 
資料
 わが組織空間(谷川雁) 
 無〔プラズマ〕の造型――私の差別「原論」(谷川雁)  
あとがき

河野靖好(かわの・やすよし)1939年、長野県茅野市生まれ。1960年、早稲田大学第一文学部哲学科に入学。安保反対闘争に参加。1961年、社会主義学生同盟「SECT6」派の結成に参加。1962年、大正炭坑争議支援の学生部隊として筑豊に居住。大正鉱業退職者同盟書記、退職者同盟部落解放同盟中間支部の書記などを経て、その後、手技治療医学を学び、1984年「河野カイロプラクティック院」開設、治療師の活動に専心。2018年『大正炭坑戦記』(花書院)出版。

HMV&BOOKSOnlineauPAYマーケットにて予約受付中。

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# by urag | 2025-06-10 13:47 | 近刊情報 | Comments(0)
2025年 06月 09日

注目新刊:ちくま学芸文庫6月新刊、ほか

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★まず、まもなく発売となるちくま学芸文庫の6月新刊5点を列記します。

古典の継承者たち――ギリシア・ラテン語テクストの伝承にみる文化史』L・D・レノルズ/N・G・ウィルソン(著)、西村賀子/吉武純夫(訳)、ちくま学芸文庫、2025年6月、本体1,800円、文庫判624頁、ISBN978-4-480-51183-6
インド哲学 七つの難問』宮元啓一(著)、ちくま学芸文庫、2025年6月、本体1,200円、文庫判272頁、ISBN978-4-480-51305-2
「文明の裁き」をこえて――対日戦犯裁判読解の試み』牛村圭(著)、ちくま学芸文庫、2025年6月、本体1,600円、文庫判464頁、ISBN978-4-480-51314-4
増補 害虫の誕生――虫からみた日本史』瀬戸口明久(著)、ちくま学芸文庫、2025年6月、本体1,200円、文庫判288頁、ISBN978-4-480-51178-2
物理学の発展――山本義隆自選論集Ⅱ』山本義隆(著)、ちくま学芸文庫、2025年6月、本体1,600円、文庫判480頁、ISBN978-4-480-51304-5

★『古典の継承者たち』は、英国のラテン語学者L・D・レノルズ(Leighton Durham Reynolds, 1930-1999)と、英国の古典学者N・G・ウィルソン(Nigel Guy Wilson, 1935-)の共著『Scribes and Scholars: A Guide to the Transmission of Greek and Latin Literature』(初版1968年、第二版1974年、第三版1991年)の訳書(国文社、1996年)の文庫化。文庫版訳者あとがきと巻末特記によれば、文庫化にあたり、原書の第四版(2013年刊)にもとづいて改訂をおこなったとのことです。ウィルソンによる2012年7月付の序文によれば「前の版の刊行以来、20年以上経ち、もう一度、このテーマへの最近の貢献を考慮すべき時が来た。本文は大部分、変更していない。注はかなりの数の調整が必要だった。その多くはマイケル・リーブ氏に負っている」とあります。

★『インド哲学 七つの難問』は、2002年に講談社メチエの1冊として刊行されたものの文庫化。「ことばには世界を創る力があるのか?」「「有る」とは何か、「無い」とは何か?」「本当の「自己」とは何か?」「無我説は成り立つか?」「名付けの根拠は何か?」「知識は形をもつか?」「どのようにして、何が何の原因なのか?」の全7問。文庫版へのあとがきでは、親本刊行以後の宮元啓一(みやもと・けいいち, 1948-)さんの主な著訳書が紹介されています。

★『「文明の裁き」をこえて』は、2001年に中公叢書の1冊として刊行されたものの文庫化。文庫版へのあとがきによれば、もともとは「博士論文を企図した草稿」で、刊行後に山本七平賞を受賞。さらに中公叢書版に加筆して博士の学位を授与された経緯を明かしておられます。文庫化にあたり「冗長な表現等に手を加え」たとのことです。カバー表4紹介文に曰く「東京裁判を始めとする対日戦争犯罪裁判〔…〕戦犯とされた日本人はいかにして西洋文明という異文明に対峙したのか。膨大な法廷速記録をはじめとする諸史料を丹念に読み解き、「曖昧な答弁で責任追及をはぐらかす日本人戦犯」という丸山眞男流のイメージは誤りだったことを明らかにする」と。著者の牛村圭(うしむら・けい, 1959-)さんは、明星大学、日文研を経て現在、日本文化大學法学部教授。

★『増補 害虫の誕生』は、2009年にちくま新書の1冊として刊行された親本に加筆訂正し、補章「害虫の誕生再考」と文庫版あとがきを加えたもの。文庫版あとがきによれば「新書との違いは以下の通りである。まず出典を明示するため、新書版のもとになった私の博士論文をもとに註を追加した。ただし本文については基本的に新書版のもとになった私の博士論文をもとに註を追加した。ただし本文については基本的に新書版のままとし、明らかな誤りや誤字などを修正するにとどめた。そのため註にあげられている参考文献は、新書版が発行された段階までの研究にとどめている。/今回追加した補章は、刊行後16年がたって、もう一度、自然と人間の関係について考えなおしたものである」。著者の瀬戸口明久(せとぐち・あきひさ, 1975-)さんは京都大学人文科学研究所教授。ご専門は科学史、環境史です。

★『物理学の発展』は、Math&Scienceシリーズの1冊。『物理学の誕生』(2024年10月)に続く「山本義隆自選論集」の第2巻です。カバー表4紹介文によれば「自選論集の完結編である本書では、熱力学や電磁気学などの18、19世紀における革新的な成果を跡づけつつ、古典力学から量子論・量子力学の誕生までの道筋をたどる」。12本の論考のほか「あとがき――物理学について,私がこれまで書いてきたもの」が付されています。曰く「『物理学の発展』は、ニュートンまで語った『物理学の誕生』の続編として、オイラーに始まり、ラグランジュ、そして哲学者カントへと進みます。そこから先は歴史を離れ、20世紀物理学のさらなる発展へと話題は広がっています。収録した12の論考のうち、「7. ケブラー問題の初等的解法と離心ベクトルの保存について」と「12. 相対性理論入門講座」以外はすべて依頼されてどこかに書いたもの、今回それらをもとに手を加えたものです」。

★続いて、藤原書店さんの5月新刊3点。

声の文化と文字の文化〈普及版〉』ウォルター・J・オング(著)、桜井直文/林正寛/糟谷啓介(訳)、藤原書店、2025年5月、本体2,800円、四六判並製416頁、ISBN978-4-86578-462-6
世界の多様性――家族構造と近代性〈普及版〉』エマニュエル・トッド(著)、荻野文隆(訳)、藤原書店、2025年5月、本体3,300円、A5判並製576頁(付カラー地図)、ISBN978-4-86578-463-3
金時鐘コレクション(9)故郷への訪問と詩の未来――「五十年の距離、月より遠く」ほか 文集3』金時鐘(著)、多和田葉子(解説)、細見和之(解題)、藤原書店、2025年5月、本体4,200円、四六変型判上製424頁+口絵2頁、ISBN978-4-86578-461-9

★『声の文化と文字の文化〈普及版〉』は、アメリカの文化史家でイエズス会士のウォルター・J・オング(Walter Jackson Ong, 1912-2003)の著書『Orality and Literacy: The Technologizing of the Word』(1982年)の全訳(1991年)の再刊。「「書く技術」の登場は、人間の思考と社会構造をどのように変化させたのか。文字言語以前の社会における記憶・思考の形式や生活文化の特性をつぶさに描き、「文字文化」そして「印刷文化」における言語のあり方を捉え返す」(帯文より)。共訳者の桜井直文さんによる「文字の文化以前以後――普及版へのあとがきにかえて」が新たに加わっています。巻頭の編集部付記によれば「参考文献の邦訳書情報を追加した」とのことです。税別定価は旧版4,500円から普及版2,800円に下がりました。

★『世界の多様性〈普及版〉』は、フランスの歴史家エマニュエル・トッド(Emmanuel Todd, 1951-)の著書『La Diversité du monde : structures familiales et modernité』(Seuil, 1999)の全訳(2008年)の再刊。「“家族構造”の分析で、全く新しい世界認識を提示するトッド理論の原点」(帯文より)。訳者の荻野文隆さんによる「普及版への訳者あとがき」が新たに加わっています。曰く「『世界の多様性』はまさに、均一で単一な規範の支配による全体主義への抵抗運動を支える指針として、守るべき「多様性」のなんたるかを明らかにした歴史的人類学的な分析である。このタイミングで普及版が刊行される意義もそこにある」と。税別定価は旧版4,600円から普及版3,300円に下がりました。

★『故郷への訪問と詩の未来』は、「金時鐘コレクション」全12巻中の第11回配本となる第9巻。帯文に曰く「金時鐘はなぜ「思想詩人」と言われるのか。「情感過多」な日本語に背を向け通してきた著者の、「異質」とも思える言語のエッセイ。社会批評、文学論、あるべき詩への揺るぎない論究」。目次詳細は書名のリンク先でご確認ください。巻末には多和田葉子さんによる解説「狼が見えた少年」と、細見和之さんによる解題が付されています。付属の「月報」は岡葉子「詩の教室」、なんどう照子「大阪文学学校「金時鐘公開講座」にて」、方政雄「高校における初めての「朝鮮語」授業」、向井徹「金時鐘をめぐる「運命の紐」」を収載。

★最後に、作品社の5月新刊4点を列記します。

炎症と人間――燃える地球と人体を癒す真の処方箋』ルパ・マリア/ラジ・パテル(著)、山本規雄(訳)、作品社、2025年5月、本体3,600円、四六判並製408頁、ISBN978-4-86793-094-6
奪われた集中力――もう一度“じっくり”考えるための方法』ヨハン・ハリ(著)、福井昌子(訳)、作品社、本体2,700円、四六判並製352頁、ISBN978-4-86793-090-8
黒澤明の音楽――鈴木静一、服部正、早坂文雄、伊福部昭、佐藤勝とその響き』小林淳(著)、作品社、2025年5月、本体4,500円、四六判並製496頁、ISBN978-4-86793-092-2
日本の防衛政策――冷戦後の30年と現在』杉本康士(著)、作品社、2025年5月、本体2,700円、四六判並製400頁、ISBN 978-4-86793-088-5

★『炎症と人間』は、米国の医師ルパ・マリア(Rupa Marya)さんと、テキサス大学オースティン校教授のラジ・パテル(Raj Patel)さんの共著『Inflamed: Deep Medicine and the Anatomy of Injustice』(2021年)の全訳。帯文に曰く「エコノミストと医師のタッグが、現代世界の病理を診断。真の原因〈植民地主義〉から脱するための「深層医療」の真髄」と。目次詳細と原註は書名のリンク先でご確認いただけます。「DemocracyNow!」の紹介動画を以下に掲出しておきます。



★『奪われた集中力』は、英国出身の作家でジャーナリストのヨハン・ハリ(Johann Hari, 1979-)さんの著書『Stolen Focus: Why You Can't Pay Attention – and How to Think Deeply Again』(2022年)の全訳。世界で100万部売れているベストセラーとのことです。「現代人全員が、何かしら頭を悩ませている「集中力の喪失」はなぜ生じているのか? 世界各地の専門家や研究者250人以上に取材し明らかになったのは、私たちの集中力はただ失われたのではなく「奪われ」ていること、そして必要なのは個人的な努力にとどまらず、社会全体で「取り戻す」取り組みであるということだった。仕事ではマルチタスクに追い立てられ、休日はSNSとショート動画に費やしてしまう、だけど本当はじっくり集中して、豊かな人生を取り戻したい、すべての人の必読書」(カバーソデ紹介文より)。書名のリンク先で目次詳細と「イントロダクション」が公開されています。

★『黒澤明の音楽』は、帯文によれば「登場人物を引き立たせるライトモチーフ、実験的なコントラプンクト……『姿三四郎』から『赤ひげ』までの23作品にちりばめられた仕掛けが、映画音楽評論の第一人者によって説き明かされる。ファン必携の力作」。目次詳細は書名のリンク先でご確認いただけます。著者の小林淳(こばやし・あつし, 1958-)さんは映画・映画音楽評論家。2020年には同社より長篇評論『ゴジラの音楽――伊福部昭、佐藤勝、宮内國郎、眞鍋理一郎の響きとその時代』を上梓されています。

★『日本の防衛政策』は、帯文に曰く「石破茂首相、岸田文雄元首相ほか、防衛相、国家安全保障局長、防衛事務次官、統合幕僚長ら現役・OB等に取材」し、日本の防衛政策をめぐりその「決定過程を詳細に明らかにする」もの。目次を下段に転記しておきます。付録として詳細な年表「冷戦後の防衛政策」が付いています。著者の杉本康士(すぎもと・こうじ, 1974-)さんは産経新聞外信部次長。

目次:
はじめに――なぜ戦略の形成過程を検証する必要があるのか?
第1章 冷戦終結と軍縮の季節――1995年の防衛計画の大綱
第2章 テロとの戦いと小泉構造改革の嵐――2004年の防衛計画の大綱
第3章 中国台頭と民主党政権の光と影――2010年の防衛計画の大綱
第4章 安倍政権の挑戦と挫折――2013年の防衛計画の大綱
第5章 安部政権、二度目の正直とその限界――2018年の防衛計画の大綱
第6章 打撃力保有への道――2020年の内閣総理大臣の談話
第7章 勝てる自衛隊への模索――2022年の戦略3文書
第8章 歴史的転換めぐる攻防――2022年の戦略3文書
終章 台湾有事まで死ねない
謝辞
参考文献
用語解説
人名索引
〈組織図〉防衛力整備に関する主な組織とポスト

注目新刊:ちくま学芸文庫6月新刊、ほか_a0018105_01514490.jpg


# by urag | 2025-06-09 01:33 | ENCOUNTER(本のコンシェルジュ) | Comments(0)