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ウラゲツ☆ブログ

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2021年 12月 31日

月曜社最新情報まとめ(ブログの最新エントリーは当記事の次からです)

◆公式ウェブサイト・オリジナルコンテンツ
◎2011年6月28日~:ルソー「化学教程」翻訳プロジェクト。

◆近刊
◎2021年12月下旬発売予定:『多様体4:書物/後世』本体2,500円
◎2021年12月上旬発売予定:アンドレアス・マルム『パイプライン爆破法――燃える地球でいかに闘うか』本体2,400円
◎2021年12月上旬発売予定:青柳いづみこ『花を聴く 花を読む』本体1,800円

◆最新刊(書籍の発売日は、取次への搬入日であり、書店店頭発売日ではありません)
◎2021年11月17日発売:永山則夫『法廷調書』本体2,500円
◎2021年10月6日発売:佐藤泰志『光る道――佐藤泰志拾遺』本体3,400円
 外岡秀俊氏書評「死後も伸び続ける樹――早熟の作家が目指した「生命そのものの書物」(「週刊読書人」2021年11月19日号)
◎2021年9月28日発売:長崎浩『叛乱を解放する――体験と普遍史』本体3,200円
◎2021年9月22日発売:谷川渥『孤独な窃視者の夢想――日本近代文学のぞきからくり』本体2,600円
 志賀信夫氏書評「美学と文学と変態と――陰からちらりと覗き見する異端的文学」(「週刊読書人」2021年11月5日号)
 福田宏樹氏書評「妖しき近代文学、美学者が凝視」(「朝日新聞」2021年11月6日付)
 林浩平氏書評「心憎いまでの目配り――日本の近代文学の精髄には、どこか猟奇的で倒錯的、犯罪的な要素が生きている」(「図書新聞」2021年11月20日号)
◎2021年9月21日発売:ロドルフ・ガシェ『読むことのワイルド・カード――ポール・ド・マンについて』本体5,400円、シリーズ・古典転生第25回配本(本巻24)
◎2021年8月27日発売:江川隆男『残酷と無能力』本体3200円。
◎2021年8月12日発売:森山大道写真集『Nへの手紙』本体2500円。
◎2021年7月5日発売:小泉義之『災厄と性愛――小泉義之政治論集成Ⅰ』『闘争と統治――小泉義之政治論集成Ⅱ』本体各2600円。
 大野光明氏書評「腐朽のなかで闘争の現在地を探りあてる――次に動くのは「私たち」の番だ」(「週刊読書人」2021年11月12日号)
◎2021年6月1日発売:アルベール・ロトマン『数理哲学論集』本体4,500円、シリーズ・古典転生第24回配本(本巻23)。
◎2021年5月7日発売:『表象15:配信の政治――ライヴとライフのメディア』本体2,000円。
◎2021年4月5日発売:柿木伸之『断絶からの歴史』本体3,600円。
 高橋順一氏書評「歴史の闇のなかにまどろむ死者たちを目覚めさせよ――ベンヤミンの歴史哲学の根源」(「図書新聞」2021年7月31日付)
◎2021年3月19日発売:ロドルフ・ガシェ『地理哲学』本体3,000円、叢書エクリチュールの冒険、第18回配本。
 小林卓也氏書評「「地理哲学が開く「哲学とは何か」という問いの必要性――ギリシア古典研究から、古代ギリシアの歴史的・政治的状況を詳述し、これによって地理哲学のなかに、アナール学派の歴史地理学の転用以上の含意を読み込む」(「図書新聞」2021年9月18日付3面「学術・思想」欄)
◎2021年3月5日発売:吉田裕『持たざる者たちの文学史』本体4,500円。
 溝口昭子氏書評「「彼ら」「われわれ」を語る「わたし」を問う――植民地の群衆が炙り出す近代」(「図書新聞」2021年8月14日付)
◎2021年3月5日発売:カトリーヌ・マラブー『真ん中の部屋』本体3,400円、シリーズ〈哲学への扉〉、第8回配本。
 高橋一行氏書評「徹底した偶然性と否定的な可塑性――マラブーの全著作のエッセンスが凝縮されて詰め込まれた書」(「図書新聞」2021年8月7日付5面「学術・思想」欄特集「哲学と思想史の新たな焦点を読む」)
◎2021年3月3日発売:ロザリンド・E・クラウス『アヴァンギャルドのオリジナリティ』本体4,500円。
 大岩雄典氏書評「さらば、全てのアヴァン……」(「美術手帖」2021年6月号「BOOK」欄)
 谷川渥×小西信之×林道郎鼎談「批評とは何か――「モダニズムの神話」を扱ったロザリンド・クラウスの古典的な重要書の新訳」(「図書新聞」2021年6月5日付)
◎2020年12月9日発売:桑原甲子雄『物語昭和写真史』本体2,400円。
◎2020年11月12日発売:『多様体3 特集:詩作/思索』本体3,000円。
◎2020年11月6日発売:アルフォンス・ド・ヴァーレンス『マルティン・ハイデガーの哲学』本体4,500円、シリーズ・古典転生第23回配本(本巻22)。
 森一郎氏書評「フランスにおけるハイデガー受容史上の道標」(「週刊読書人」2021年2月19日号)
 黒岡佳柾氏書評「『存在と時間』の読解とフランス哲学界とハイデガー哲学との対話から、現代にも通じる独自の「ハイデガー論」が開陳される良書」(図書新聞4月10日号「特集:哲学と思想の波打際」)
◎2020年10月29日発売:ジェイソン・ワイス編『スティーヴ・レイシーとの対話』本体3,500円。
 塚原立志氏書評(「ミュージック・マガジン」2021年1月号「BOOK」欄)
 松尾史朗氏書評「自発的な求道者がゆむぐ驚異的に破綻のない言葉たち」(「レコード・コレクターズ」2021年2月号「INFO.STATION BOOKS」欄)
◎2020年10月2日発売:『多様体2 総特集:ジャン=リュック・ナンシー』本体3,200円。

◆販売情報(重版・品切・サイン本、等々)
◎重版出来:
 2021年02月15日:ビショップ『ラディカル・ミュゼオロジー』2刷
 2021年02月17日:久保明教『ブルーノ・ラトゥールの取説』4刷
 2021年03月29日:クラウス『視覚的無意識』3刷
 2021年05月19日:ボワ/クラウス『アンフォルム』4刷
 2021年06月07日:ブルワー=リットン『来るべき種族』2刷
 2021年08月16日:森山大道『K』2刷
 2021年08月16日:森山大道『ニュー新宿』3刷
 2021年09月27日:クラウス『アヴァンギャルドのオリジナリティ』2刷
 2021年10月12日:ユンガー『労働者』2刷
 2021年10月14日:ドアノー『不完全なレンズで』4刷
◎主要品切書目:『舞台芸術05』『舞台芸術08』『表象01』『表象02』『表象03』『表象04』『表象05』『表象07』『表象08』『表象09』『表象12』、毛利嘉孝『文化=政治』、クリフォード『ルーツ』、スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』、ギルロイ『ブラック・アトランティック』、ハーマッハー『他自律』、ブレイエ『初期ストア哲学における非物体的なものの理論』、平井浩編『ミクロコスモス 第1集』、バトラー『自分自身を説明すること』、ユンガー『パリ日記』、ブランショ『書物の不在 初版朱色本』『書物の不在 第二版鉄色本』『謎の男トマ 初版本』、片山廣子『燈火節:随筆小説集成』『新編燈火節』、竹内てるよ『静かなる夜明け』、高柳昌行『汎音楽論集』、大里俊晴『マイナー音楽のために』『ガセネタの荒野』、大竹伸朗『ネオンと絵具箱』、森山大道写真集『新宿』『新宿+』『大阪+』『オン・ザ・ロード』『にっぽん劇場』『何かへの旅』『モノクローム』、森山大道フォトボックス『NOVEMBRE』、中平卓馬『都市 風景 図鑑』、やなぎみわ作品集『WHITE CASKET』、川田喜久治写真集『地図』、遠藤水城編『曽根裕|Perfect Moment』、佐野方美写真集『SLASH』。※書店からの返品で在庫がまれに生じる場合があります。直接、弊社までお電話かメールなどでお尋ね下さい。

◆出版=書店業界情報:リンクまとめ
◎業界紙系:「新文化 ニュースフラッシュ」「文化通信
◎一般紙系:Yahoo!ニュース「出版業界」「電子書籍」「アマゾン
◎話題系:フレッシュアイニュース「出版不況」「電子書籍」「書店経営
◎新刊書店系:日書連 全国書店新聞
◎雑談&裏話:5ちゃんねる 一般書籍

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# by urag | 2021-12-31 23:59 | ご挨拶 | Comments(21)
2021年 11月 21日

注目新刊:『HAPAX 14 気象』夜光社、ほか

注目新刊:『HAPAX 14 気象』夜光社、ほか_a0018105_02350158.jpg


★まもなく発売となる注目新刊3点を列記します。

HAPAX 14 気象』夜光社、2021年11月、本体1,400円、四六判変形152頁、ISBN978-4-906944-22-4
ぼくはテクノロジーを使わずに生きることにした』マーク・ボイル著、吉田奈緒子訳、紀伊國屋書店、2021年11月、本体1,900円、46判並製364頁、ISBN978-4-314-01187-7
復讐の女/招かれた女たち』シルビナ・オカンポ著、寺尾隆吉訳、幻戯書房、2021年11月、本体4,800円、四六変形判ソフト上製512頁、ISBN978-4-86488-238-5

★『HAPAX 14』は「気象」特集号。表紙は空を写した写真が使われており、次の文言が記載されています。「パンデミックとそれを含む気候変動は、われわれの政治が「大地」と決別して「大気」から始めるべきことを告知している。気象は新たな生を開き、コミュニズムを放つだろう」。以下の7本が収録されています。

守中高明|インタビュー 念仏とは〈風-になること〉である――なぜ、他力=浄土の哲学なのか|聞き手=HAPAX
サブ・コーソ|放射能、パンデミック、蜂起|五井健太郎訳 
彫真悟&阿弥田U子 from 神佛共謀社|霊の労働 
鼠研究会|気象的コミュニズムのために――谷川雁、石牟礼道子、中平卓馬をめぐって
M・E・オブライエン|ジャンキー・コミュニズム|R/K訳
イドリス・ロビンソン|それはどのように為されねばならないかもしれないか|高祖岩三郎訳 
エイドリアン・ウォーレベン|武器と倫理|高祖岩三郎訳

★オブライエンの論考「ジャンキー・コミュニズム」は雑誌『コミューン(Commune)』第3号(2019年)に掲載されたものの翻訳。「労働の尊厳が社会主義の基盤にあるとすれば、安定した雇用にありつけないジャンキーたちは、革命的プロジェクトのなかに居場所を持たない」(104頁)。「わたしたちの革命的政治は、自分たちの内側にある、ひどく破壊された数多の部分を抱きとめなければならない。その傷んだ部分からもっとも熱烈な革命的可能性を現れる。すべてを心から迎え入れるとともに、わたしたちがなんであれ――変人やクソッタレ、オカマやトラニー、荒くれ者や惨めな落ちぶれ者、中毒者やイカれた奴らであれ――そのすべてを引き寄せるコミュニズムの政治が必要だ。必要なのは、ジャンキー・コミュニズムである」(111頁)。

★『コミューン』誌や、新しいクイア・コミュニスト誌『ピンコ(Pinko)』での著者紹介によれば、ミシェル・エスター・オブライエンは、ブルックリン在住の母親、作家、教師。彼女はニューヨーク大学ギャラティン校でクィア研究を教え、ニューヨーク市のトランスジェンダー・オーラル・ヒストリー・プロジェクトのコーディネーターを務めている、とのことです。

★『ぼくはテクノロジーを使わずに生きることにした』は、『The Way Home: Tales from a Life Without Technology』(Oneworld Publications, 2019)の訳書。マーク・ボイル(Mark Boyle, 1979-)は、英国の無銭経済運動の活動家で作家。『ぼくはお金を使わずに生きることにした』(吉田奈緒子訳、紀伊國屋書店、2011年)、『無銭経済宣言――お金を使わずに生きる方法』(吉田奈緒子訳、紀伊國屋書店、2017年)、『モロトフ・カクテルをガンディーと――平和主義者のための暴力論』(吉田奈緒子訳、ころから、2020年6月)に続く4冊目の翻訳となります。

★帯文に曰く「三年間お金なしで暮らした著者が、今度は電気や化石燃料で動く文明の利器を一切使わずに、仲間と建てた小屋で自給自足の生活をすることにした。火をおこし、泉の水を汲み、人糞堆肥で野菜を育て、鹿を解体して命を丸ごと自分の中にとりこむ。地域の生態系と調和した贈与経済の中で暮らす一年を、詩情豊かに綴る」と。本書冒頭にはこう書かれています。「この本で呼びかけたいのは、読者それぞれが自分の周囲の風景にどっぷり身をひたし、風景との密接な関係性をはぐくみ、生きるよりどころとすることである。みずからの住まう土地に居場所を見いだすことである。これは相当の大仕事といえよう。農民詩人パトリック・キャヴァナも随筆「教区と宇宙」でこう述べた。「一区画の耕地、地所でさえ、十分に知りつくすに一生涯を要する」」(11頁)。

★「人間が本当に必要とするものは、いたってシンプルだ〔…〕。新鮮な空気、清浄な水、ごまかしのない食べ物、仲間。手入れするだけで動く自立共生的〔コンヴィヴィアル〕な道具を使い、自分の手で割った薪と、そこから得られる暖かさ。ぜいたくも、ガラクタも、不必要なまわりくどさもない。何かを買う必要も、虚飾もなければ、請求書もなし。物事をややこしくする中間業者をとおさずに、ただ、ありのままの生と直接かかわりあうのみ。/シンプルだが、複雑だ」(337頁)。シンプルに見えるけれどもすべてに細部があり、その細部の複雑さは容易には知り尽くすことのできない豊かさでもある。そうしたことを私たちは日々見過ごすほど忙しく生きているのかもしれません。



★『復讐の女/招かれた女たち』は、「ルリユール叢書」第19回配本(27冊目)となる最新刊。帯文に曰く「ボルヘスやビオイ・カサーレスに高く評価され、「アルゼンチン文学の秘宝」とも称された短編小説の名手シルビナ・オカンポは、日常生活に隠された不思議から奇想天外な物語を引き出した。幻想的リアリズムの頂点をなす怪奇短編集『復讐の女』〔1959年〕と『招かれた女たち』〔1961年〕の全78篇を収録。本邦初訳」と。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。シルビナ・オカンポ(Silvina Ocampo, 1903–1993)はアルゼンチンの作家。ビオイ・カサーレスの妻であり、詩集や短編集の発表を続け、1954年にブエノスアイレス市文学賞を受賞しています。日本語訳は本書が初めてです。

★このほか、注目の既刊書を3点列記します。

性と頓挫する絶対――弁証法的唯物論のトポロジー』スラヴォイ・ジジェク著、中山徹/鈴木英明訳、青土社、2021年10月、本体4,600円、四六判上製621+vi頁、ISBN978-4-7917-7424-1
セックス――強度と発生』サドッホ(後藤浩子/澤野雅樹/矢作征男)著、法政大学出版局、2021年10月、本体3,800円、四六判上製382頁、ISBN978-4-588-13032-8
飲みの技法』V.Obsopoeus著、原澤隆三郎訳、きんざい、2021年10月、四六判上製260頁、ISBN978-4-322-13988-4

★『性と頓挫する絶対』は、『Sex and the Failed Absolute』(Bloomsbury, 2019)の全訳。帯文に曰く「カント、ヘーゲル、ラカンを鍵に、現代における「性」を探究し、存在論と観念論の交差点で「弁証法的唯物論」に新たな可能性を見出す」と。巻頭の序論「弁証法的唯物論の向き付け不可能な空間」でジジェクはこう書きます。「本書のタイトルは、以下のような、ひと続きになった二つの平凡な解釈を引き寄せる。(1)宗教あるいは〈絶対的なもの〉への信仰がついえたとき、放逸な快楽主義がそれに代わるある種の〈絶対的なもの〉へ向かう道として出てくる(マルキ・ド・サドの場合のように)。(2)だが、セクシュアリティは本質的に首尾一貫しないものであるため、それを新たな〈絶対的なもの〉に祭り上げることは必ず失敗する」(9~10頁)。

★また、こうも述べています。「わたしは本書の多くの部分で、過去の著作を書き換え再利用している。これには明確な理由がある。本書はわたしの仕事全体の基本的な存在論的枠組みを提示する試みなのである。わたしはこれまで以上に、ひとつの哲学システム、すなわち、現実、自由、等々をめぐる「大」問題への答えを提示するところまで行くつもりである」(24頁)。本書は4つの定理と系、そして15項目の例証で構成されています。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。

★『セックス』は、法政大学経済学部教授・後藤浩子(ごとう・ひろこ, 1960-)氏、明治学院大学社会学部教授・澤野雅樹(さわの・まさき, 1960-)氏、関東学院大学非常勤講師・矢作征男(やはぎ・まさお, 1966-)氏の3氏によるユニット「サドッホ」による初の著書。2007年から主に岩波書店の月刊誌『思想』において発表されてきた諸論考に書き下ろしとなる序「サドッホ、それは祭壇の贄か、さもなければ中性子星に糞を垂れる夢である」を加えて1冊としたもの。「人間などさっさと終わらせてしまおう。そう呟きながら、立ち上がったのはフリードリヒ・ニーチェが描いた賢者だった、「人間など猿と超人の架け橋でしかない」。つまりツァラトゥストラは終わりを夢見る人なのである」(5頁)。「要はぶっちぎりで「人間」の境界を超え出てみようということだ。〔…〕ただ、思考がもたらす快楽のトルネードだけが、人間の縁取りを解体し、極微の世界から時間の果てまで自在に行き来する運動をしてのける」(22頁)。

★「記号を受け取ることで、情欲は感覚・意味・方向という三重の《sens》から気儘に変異する流れを形成し、その変異がときに倒錯と呼ばれる。19世紀の変質者は、正則からの病的変質という意味を付与されていたが、新たな変質者は欲望を積極的に変異させ、情欲をそれ自身から離陸させ、未知の展開たらんとするだろう。なにしろ力がどう展開されるかは誰にもわからないのだ。それゆえ諸力は社会体の看守の目を盗んで、あらゆる倒錯に開かれてゆく」(318頁)。帯文には「人の臨界を超える世界の眺望を切り拓く」とあります。一見してごく凡庸な書名に見えますが、その本性は「大胆不敵でユニークな哲学書」(帯文より)です。

★『飲みの技法』は、宗教改革時代のドイツの人文主義者でルターの翻訳者であったウィンケンティウス・オプソポイウスがドイツで出版し、カトリック教会より禁書とされたことがある『De Arte Bibendi』(1536年)の訳書です。底本には1537年に増訂された第2版が使用されています。帯文に曰く「ラテン語韻文で綴られたルネサンス期ドイツの奇書を翻訳、見開きで語釈付き原文も収録」と。「本書は、三巻よりなる。巻一「飲みの技法」は、家飲み、外飲み、酒宴、と三つに場合を分けて、それぞれへの考察を加えている。巻二「肖像と罪悪」は、実在しないアペレスの絵画による比喩を用いて、酩酊とそれに伴う酒害全般についての示唆を与える。巻三「無敵の戦列」は、巻二までの節制を中心とする立論を一転させ、酒の試合で如何に勝利するかを述べる。因みに、原書には巻名も小見出しも存在しないので、これらは訳者によるものである」(「はじめに」より)。なお、本書はオウィディウスの『愛の技術』『愛の治療』に発想を得たと見られる、とのことです。


# by urag | 2021-11-21 23:50 | 本のコンシェルジュ | Comments(0)
2021年 11月 19日

「週刊読書人」に佐藤泰志『光る道』の書評

「週刊読書人」2021年11月19日号の「文芸・芸術」欄にて、弊社10月刊、佐藤泰志『光る道』の書評「死後も伸び続ける樹――早熟の作家が目指した「生命そのものの書物」が掲載されました。評者は外岡秀俊さんです。「最も意外な贈り物は連載エッセイ〔「迷いは禁物」〕…ユーモア精神の虜になるだろう」。


# by urag | 2021-11-19 14:26 | 広告・書評 | Comments(0)
2021年 11月 17日

月曜社新刊12月中旬発売予定:『多様体4:書物/後世』

2021年12月13日取次搬入予定 *人文・思想

多様体 第4号 特集:書物/後世
月曜社 本体2,500円 A5判並製232頁 ISBN978-4-86503-126-3

書物を享受し、他者と共有し、後世へと手渡す。特集では、書店チェーン、ブックカフェ、取次、図書館で働く方々のエッセイを掲載。コロナ流行下の新刊書店におけるイベントの工夫や経営戦略、ブックカフェでの読書会、書物の活用と社会の関係性、アガンベンと編集者の交際と交友の紹介。小特集はフランスの詩人ベックを初紹介。哲学者ロゴザンスキーのコロナ社会論も特別掲載。デザイナーは新星・北岡誠吾。

目次
◆特集 書物/後世
宮台由美子|コロナ流行下の書店現場を振り返る
小河原律香/早尾貴紀|生活のなかで人文書を読むこと――「本と珈琲 カピバラ」の読書会
山崎厚男|「関心の場」をめぐる闘いは本屋にとって遊撃戦となる
有地和毅|本を〈使う〉――本を新たに社会実装するための試論
渡辺由利子|ふたりの世界の重なるところ――ジネヴラとジョルジョと友人たち
◆小特集
フィリップ・ベック|詩五篇|栗脇永翔訳
栗脇永翔|フィリップ・ベックとともに
フィリップ・ベック/栗脇永翔|フィリップ・ベックとの対話
◆特別掲載
ジャコブ・ロゴザンスキー|私に触れるな|松葉祥一/本間義啓訳
◆投稿
鈴木康則|エリック・ヴェイユ、暴力と対話の哲学者 第1回 ヴァイルからヴェイユへ
◆連載
ハンス・カイザー|アクロアシス 第3回 第VIII~XI章|竹峰義和訳
檜垣立哉|中野幹隆とその時代 第3回 生命の思想とその展開へ
山内志朗|肉の形而上学 第2回 受肉と重化II
佐野衛|思想と時空 第2回 プラトンの本は残った
佐藤健一|店長日記 第2回
鎌垣英人|書店空間の定点観測 第3回 2010年代の取次情勢
◆リプリント
中野幹隆|編集後記四篇

+++
宮台由美子:代官山蔦屋書店人文書コンシェルジュ。
小河原律香:みなみ音楽教室主宰、本と珈琲カピバラ店主、市民団体「むすびば」代表。
早尾貴紀:東京経済大学全学共通教育センター教授。『パレスチナ/イスラエル論』有志舎。
山﨑厚男:株式会社八重洲ブックセンター代表取締役社長。
有地和毅:日本出版販売株式会社YOURS BOOK STORE事業課ブックディレクター。
渡辺由利子:図書館勤務。イタリア文学研究。
フィリップ・ベック:フランスの詩人、作家。ナント大学教授。『ベック、非人称人物』二〇〇六年。
栗脇永翔:フランス文学・思想研究。訳書:トリスタン・ガルシア『激しい生』人文書院。
鈴木康則:共愛学園前橋国際大学非常勤講師。現代フランス哲学。
ハンス・カイザー:スイスの音楽理論家。
竹峰義和:東京大学大学院総合文化研究科教授。『〈救済〉のメーディウム』東京大学出版会。
檜垣立哉:大阪大学人間科学研究科教授。『ドゥルーズ 増補新版』ちくま学芸文庫。
山内志朗:慶應義塾大学教授。『自分探しの倫理学』トランスビュー。
佐野衛:元書店員。『書店の棚 本の気配』亜紀書房。
佐藤健一:書店狂人。『GOMES』誌(PARCO、1989~96年)ライター。
鎌垣英人:出版取次および版元ドットコムにてダブルワーク。
中野幹隆:編集者。哲学書房社主。

アマゾン・ジャパンにて予約受付中
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# by urag | 2021-11-17 19:46 | 近刊情報 | Comments(0)
2021年 11月 17日

本日取次搬入開始:永山則夫『法廷調書』

永山則夫『法廷調書』の新刊店頭配本分を本日取次搬入いたしました。書店店頭に並び始めるのは、19日(金)以降になるかと思われます。どの書店に置かれる予定かについては、お気軽に弊社営業部までお問い合わせください。


# by urag | 2021-11-17 16:53 | 販売情報 | Comments(0)