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2017年 09月 16日

10月4日イベント:内沼晋太郎×工藤秀之×小林浩「いま、出版社に求められているものとは」

◎内沼晋太郎(本屋B&B)×工藤秀之(トランスビュー)×小林浩(月曜社)「いま、出版社に求められているものとはーー「本」をめぐる新たな視点

日時:2017年10月4日(水)19:00 - 21:30 JST
会場:ゲンロンカフェ(五反田駅西口から徒歩3分)
チケット:前売券 1ドリンク付 ¥2,600 ※当日、友の会会員証/学生証提示で500円キャッシュバック
友の会会員限定最前列席 前売分 1ドリンク付、共有サイドテーブル・電源あり ¥2,600 ※ キャッシュバックはありません ※複数予約される場合はお連れの方が会員でなくても結構です

内容:出版ベンチャーとして成長を続けるゲンロンが、出版業界・書店業界のこれからについて考えるイベント、第2弾!! 今回のテーマは、「出版社の新しい可能性を探る」!! ご登壇いただくのは、NUMABOOKS代表として、本屋B&Bの運営や、出版レーベルの立ち上げなど、本と人をさまざまな形でつなぐ内沼晋太郎さん。「トランスビュー方式」と呼ばれる新しい出版流通の仕組みをつくり、多くの小規模出版社をつなぐ協業の取り組みも行なっているトランスビュー工藤さん。そして、出版業界の状況について積極的な情報発信を行っている月曜社の小林浩さんの三名に、本を作り、本を売り続けるために必要なことは何か、さまざまな視点から考え、語り合っていただきます! 出版、書籍、流通。私たちがいま、「本」に求めているものは何なのか、売る側も買う側も必見のイベントです!

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出版業界・書店業界のこれからについて考えるイベント第1弾@ゲンロンカフェ
(終了していますがイベント名のリンク先でイベント後記をお読みになれます)

◎小林浩(月曜社) × 辻山良雄(Title) × 竹田信弥(双子のライオン堂) 「出版不況が叫ばれるいま、なぜあえて本屋をはじめたのか
日時:2017年5月31日(水)19:00 ~ 21:30
場所:ゲンロンカフェ

内容:出版ベンチャーとして成長を続けるゲンロンが、出版業界・書店業界のこれからについて考えるイベントを行います。すでに20年にわたり、出版業界全体の売上は落ち込み続けています。この間に倒産した出版社、閉店した書店は数え切れません。一方で、この厳しい状況のなか、希望を持ってこの業界で挑戦し続けている方々もいます。話題の新刊『本屋、はじめました』の著者である辻山良雄さんは、長く全国のリブロで勤務した経験を活かし、本屋Titleの店主としてさまざまな試みを行っています。一方、もともとネット古書店として創業し現在は赤坂に実店鋪を構える双子のライオン堂の竹田信弥さんは、独特の選書サービスで読書家を魅了し続け、各方面で話題となっています。そんな新しいタイプの本屋を運営するおふたりとともに、出版業界の状況について積極的な情報発信を行っている月曜社の小林浩さんをお迎えし、本を作り、本を売り続けるために必要なことは何か、さまざまな視点から考え、語り合っていただきます。

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# by urag | 2017-09-16 16:07 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 15日

10月新刊その2:甲斐義明編訳『写真の理論』

2017年10月17日取次搬入予定 *芸術/写真

写真の理論
甲斐義明 編訳
月曜社 2017年10月 本体2,500円 46判(縦190mm×横130mm×束16mm)ソフトカバー装312頁 ISBN:978-4-86503-051-8

写真史と写真の論理を読み解くための英米語圏の重要論考五篇を翻訳。編訳者による詳細な解説(100頁)とブックガイドを付す。

収録論考[バッチェンをのぞき、四篇は本邦初訳]
ジョン・シャーカフスキー(John Szarkowski, 1925-1997)「『写真家の眼』序文」1966年
アラン・セクーラ(Allan Sekula, 1951-2013)「モダニズムを解体し、ドキュメンタリーを再創案する(表象の政治学についての覚書)」1978年
ロザリンド・クラウス(Rosalind Krauss, 1941-)「写真とシミュラークルについての覚書」1984年
ジェフ・ウォール(Jeff Wall, 1946-)「「取るに足らないものの印」――コンセプチュアル・アートにおける/としての写真の諸相」1995年
ジェフリー・バッチェン(Geoffrey Batchen, 1956-)「スナップ写真――美術史と民族誌的転回」2008年

甲斐義明(かい・よしあき)1981年生。専門は写真史および近現代美術史。ニューヨーク市立大学大学院センター博士程修了(Ph.D. in Art History)。2013年より新潟大学人文学部准教授。著書に『時の宙づり――生・写真・死』(IZU PHOTO MUSEUM、2010年。ジェフリー・バッチェン/小原真史共著)など。

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# by urag | 2017-09-15 12:16 | 近刊情報 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 14日

10月新刊:森山大道最新写真集『K』

2017年10月6日取次搬入予定*写真集

K(ケイ)
森山大道写真集
月曜社 2017年10月 本体2,500円 A5判(縦225mm×横152mm×束14mm)ソフトカバー装176頁(モノクロ2C:138点)
ISBN978-4-86503-050-1

アマゾン・ジャパンにて予約受付中

犬は盛り場へ行けというし、猫は路地裏へ入れというし、虫は風俗街はどうよという。俗世俗界を俗のままにコピーしつづけること、東京中をうろつく日々こそ、ぼくが生き写真を撮る意味の全てなのだと感じる他ない――(森山大道)。都市の片隅、人影、さまざまな「K=景」の断片を追い求めた、最新撮り下し写真集。

* 書下し「原点と現点――ニエプスへの旅/今日の三匹」収録。
* 東京以外の写真も数点ふくまれています。
* デジタルカメラによる作品集です。

森山大道(もりやま・だいどう)1938年生。近年の出版物に、『Pretty Woman』(Akio Nagasawa Publishing, 2017)、『鉄砲百合の射程距離』(内田美紗文、森山大道写真、大竹昭子編、月曜社、2017年)、『絶対平面都市』(鈴木一誌共著、月曜社、2016年)、『Osaka』(月曜社、2016年)などがある。

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# by urag | 2017-09-14 19:41 | 近刊情報 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 14日

新規開店情報:月曜社の本を置いてくださる本屋さん

2017年11月27日(月)オープン
ブックファースト中野店:750坪(図書650坪、文具・カフェ100坪)
東京都中野区中野4-3-1 中野サンクォーレ 1~2F

トーハン帳合。弊社へのご注文は、人文、芸術、文芸、などの主要書。ブックファーストの代表取締役社長の庄司和人さんによる挨拶状によると、9月3日で閉店した「あおい書店中野本店」を大幅改装し、地域最大規模となる100席を擁するカフェスペースを設置するほか、文具雑貨売場も併設するとのことです。

周知の通り、トーハンの2017年3月1日付ニュースリリース「株式会社あおい書店再編についてのお知らせ」によれば、「トーハングループの書店事業会社である、株式会社あおい書店(本社・東京都中野区、代表取締役社長・佐々木基樹)は、平成29年4月1日に組織再編を行い、グループ内の別の書店事業会社3社へ、その事業及び店舗を移管、統合いたします」とのことでした。内訳は、あおい書店19店舗のうち、ブックファーストへの変更は6店舗(川崎駅前店、中野本店、六本木店、高田馬場店、横浜店、京都西院店)で、スーパーブックスへの変更が4店舗、らくだへの変更が9店舗。株式会社スーパーブックスは、山下書店/メディアライン/スーパーブックスなどを運営し、株式会社らくだは、らくだ書店/カフェベーカリー・ナギーを運営しています。

出版界に多少詳しい方は「なぜこれほどまでに取次傘下の書店が増えたのか」という印象をお持ちかもしれませんね。ちなみに名古屋市に本社のある「株式会社あおい書店」(名古屋市熱田区三本松町17番4号 神宮葵ビル、代表取締役社長・八木隆司)から会社分割されたのが上記の中野区法人(4月再編により解散)で、名古屋市法人の傘下では五反田店と新大府店が今年1月に閉店済で、残るは「あおい書店上大岡店」のみのようです。

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# by urag | 2017-09-14 14:46 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 12日

「週刊読書人」にロゴザンスキー『我と肉』の書評

弊社7月刊、ジャコブ・ロゴザンスキー『我と肉――自我分析への序論』(松葉祥一・村瀬鋼・本間義啓訳)の書評「あらたな思考の出発点をうちたてる――現象学的身体論の刷新へと波及する潜在性」が「週刊読書人」2017年9月8日号に掲載されました。評者は廣瀬浩司さんです。「本書は、デリダ的な「差延」や「散種」の否定的な側面をさらに脱構築し、それが「私の肉(体)」に内在していることを示し、現象学的身体論や他者論にあらたな洞察を切り開こうとしている」と評していただきました。廣瀬先生、ありがとうございました。


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# by urag | 2017-09-12 16:44 | 広告・書評 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 12日

ブックツリー「哲学読書室」に河野真太郎さんの選書リストが追加されました

オンライン書店「honto」のブックツリー「哲学読書室」に、『戦う姫、働く少女』(堀之内出版、2017年7月)の著者・河野真太郎さんによる選書リスト「労働のいまと〈戦闘美少女〉の現在」が追加されました。下記リンク先一覧よりご覧ください。


◎哲学読書室

星野太(ほしの・ふとし:1983-)さん選書「崇高が分かれば西洋が分かる
國分功一郎(こくぶん・こういちろう:1974-)さん選書「意志について考える。そこから中動態の哲学へ!
近藤和敬(こんどう・かずのり:1979-)さん選書「20世紀フランスの哲学地図を書き換える
上尾真道(うえお・まさみち:1979-)さん選書「心のケアを問う哲学。精神医療とフランス現代思想
篠原雅武(しのはら・まさたけ:1975-)さん選書「じつは私たちは、様々な人と会話しながら考えている
渡辺洋平(わたなべ・ようへい:1985-)さん選書「今、哲学を(再)開始するために
西兼志(にし・けんじ:1972-)さん選書「〈アイドル〉を通してメディア文化を考える
岡本健(おかもと・たけし:1983-)さん選書「ゾンビを/で哲学してみる!?
金澤忠信(かなざわ・ただのぶ:1970-)さん選書「19世紀末の歴史的文脈のなかでソシュールを読み直す
藤井俊之(ふじい・としゆき:1979-)さん選書「ナルシシズムの時代に自らを省みることの困難について
吉松覚(よしまつ・さとる:1987-)さん選書「ラディカル無神論をめぐる思想的布置
高桑和巳(たかくわ・かずみ:1972-)さん選書「死刑を考えなおす、何度でも
杉田俊介(すぎた・しゅんすけ:1975-)さん選書「運命論から『ジョジョの奇妙な冒険』を読む
河野真太郎(こうの・しんたろう:1974-)さん選書「労働のいまと〈戦闘美少女〉の現在

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# by urag | 2017-09-12 01:56 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 11日

『アイデア』誌最新号の特集「ブックデザイナー鈴木一誌の仕事」

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★鈴木一誌さん(森山大道さんとの共著:『絶対平面都市』)
出版人にとっての「眼のオアシス」である『アイデア』誌の、今月発売されたばかりの第379号で「ブックデザイナー鈴木一誌の仕事」という素晴らしい特集が組まれています。版元紹介文に曰く「1970年代の杉浦康平との仕事、1980年代からの映画本/写真集/ニュー・アカデミズム周辺のデザイン、1990年代の「ページネーション・マニュアル」や『知恵蔵』裁判などの活動、2000年代のデザイン誌『d/SIGN』編集……。40年に渡る鈴木一誌の仕事を見通す、初めての特集」と。鈴木さんのアトリエ「蕣居(しゅんきょ)」の美しいパノラマ写真や、40年のキャリアを振り返る貴重なロング・インタヴュー、手掛けられてきた書籍や雑誌の数々の書影など、見応え・読み応え充分の特集です。郡淳一郎さんと長田年伸さんが企画・構成されたもの。目次詳細は書名のリンク先をご覧下さい。特集外でも、大田暁雄さんによる論考「アトラス考――生態学的世界観の視覚化」の第2回「ポール・オトレの『普遍文明アトラス』とアトラス・ミュージアム」や、太田和彦さんによる「日本酒のラベルデザイン」をはじめ、とても充実しています。

なお、鈴木さんのエッセイを集成した『ブックデザイナー鈴木一誌の生活と意見』が7月に『アイデア』の発行発売元である誠文堂新光社さんから発売されています。2005年から2016年までの12年間にわたって日常や社会の諸相に巡らせた思索の軌跡、とのことです。特集号とともに必読読の一冊。

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# by urag | 2017-09-11 14:14 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 10日

注目新刊:千葉雅也『動きすぎてはいけない』が文庫化、ほか

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世界最古の物語――バビロニア・ハッティ・カナアン』Th・H・ガスター著、矢島文夫訳、東洋文庫884、2017年9月、B6変型判上製函入322頁、ISBN978-4-582-80884-1
絵ときSF もしもの世界 復刻版』日下実男著、復刊ドットコム、2017年9月、本体3,700円、B6判上製218頁、ISBN978-4-8354-5526-6
1990年代論』大澤聡編著、河出ブックス、2017年9月、本体1,800円、B6判並製336頁、ISBN978-4-309-62506-5
動きすぎてはいけない――ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』千葉雅也著、河出文庫、2017年9月、本体1,000円、480頁、ISBN978-4-309-41562-8
吉本隆明全集13[1972-1976]』吉本隆明著、晶文社、2017年9月、本体6,800円、A5判変型上製706頁、ISBN978-4-7949-7113-5

★ガスター『世界最古の物語』は東洋文庫第884弾。現代教養文庫版(1973年、社会思想社)の再刊です。訳者は2006年に死去されており、巻末の著者紹介「セオドア・ヘルツル・ガスター」は池田裕さんが執筆されています。本書はエリアーデの序文(仏訳版より)のほか、副題にある三地域の古い神話や説話を収録しています。ハッティというのはヒッタイトのこと。こうした基本書の復刊は見逃せません。東洋文庫の次回配本は11月、『漢京識略』とのことです。

★『絵ときSF もしもの世界 復刻版』は学研「ジュニアチャンピオンコース」の復刊第2弾。親本は1973年刊行。税別3700円とお高いですが、ど真ん中世代である40代後半から50代前半の大人にとっては思い出を買う値段として考えれば安いものです。巻頭カラー劇画「生きていた石像」(画=田中善之助)のインパクトといい、数々の「もしも」の恐ろしさやワクワク感といい、人知を超えたものへの感性をくすぐられた70年代サブカルチャーの「昭和遺産」とも言うべきものを感じます。続刊が楽しみです。

★『1990年代論』は大澤さんの説明によれば「1990年代の日本社会を多角的に検討したアンソロジー」で「社会問題編」と「文化状況編」の二部構成。10本ずつの論考とエッセイで「政治や社会、運動、宗教から、マンガやアニメ、ゲーム、音楽にいたるまで、実に多岐にわたる合計20のジャンルの考察」を読むことができます。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。「巻頭にはノンジャンルの総合的な共同討議を、各パートの締めくくりにはインタビューを掲載」し、巻末には年表とブックガイドが配されています。

★『動きすぎてはいけない』は2013年に刊行された千葉さんのデビュー作の待望の文庫化です。文庫化にあたり巻末に、大阪大学特任助教の小倉拓也さんによる「文庫版解説 読解の手引」(456~475頁)が付されています。帯文はこうです「接続過剰〔つながりすぎ〕の世界に風穴を開ける「切断の哲学」」と。「世界の本当の姿は〔・・・〕渾然一体のめちゃくちゃではない。切断された、区別された、分離された、複数のめちゃくちゃによるコラージュである。世界には、いたるところに、非意味的切断が走っている」(68頁)。

★『吉本隆明全集13[1972-1976]』はまもなく発売。第Ⅱ期の第2回配本で通算では第14回配本。帯文に曰く「はじめて海外の文学者たちを論じた『書物の解体学』、長くその資質にひかれて論じてきた「島尾敏雄」のほか、1972年から1976年の間に発表された詩や散文を収録」と。単行本未収録は二篇とのことで、巻末解題に「本全集にはじめて収録された」とある、「高村光太郎の存在」(筑摩書房版『高村光太郎全集』第二刷内容見本;『吉本隆明資料集93』にも収録)と、第12巻の補遺「掛率増加のお知らせ」(『試行』取扱書店向け文書、1972年)のことかと思われます。付属の「月報14」は、宇佐美斉「並みの下の思想を」、橋爪大三郎「気配りのひとの気骨」、ハルノ宵子「党派ぎらい」を掲載。「父に刷り込まれたのは、「群れるな。ひとりが一番強い」なのだ」というハルノさんの証言が印象的です。次回配本は12月、第14巻とのことです。

★先月刊行の単行本の中からいくつか振り返ります。

全体主義の起原(1)反ユダヤ主義【新版】』ハンナ・アーレント著、大久保和郎訳、みすず書房、本体4,500円、四六判上製360頁、ISBN978-4-622-08625-3
全体主義の起原(2)帝国主義【新版】』ハンナ・アーレント著、大島通義/大島かおり訳、みすず書房、2017年8月、本体4,800円、四六版上製424頁、ISBN978-4-622-08626-0
全体主義の起原(3)全体主義【新版】』ハンナ・アーレント著、大久保和郎/大島かおり/矢野久美子訳、みすず書房、2017年8月、本体4,800円、四六判上製512頁、ISBN978-4-622-08627-7
エルサレムのアイヒマン――悪の陳腐さについての報告【新版】』ハンナ・アーレント著、大久保和郎訳、山田正行解説、みすず書房、2017年8月、本体4,400円、四六判上製488頁、ISBN978-4-622-08628-4
アイヒマン調書――ホロコーストを可能にした男』ヨッヘン・フォン・ラング編、小俣和一郎訳、岩波現代文庫、2017年8月、本体1,460円、448頁、ISBN978-4-00-600367-8
日本の科学 近代への道しるべ』山田慶兒著、藤原書店、2017年8月、本体4,600円、A5判上製312頁、ISBN978-4-86578-136-6

★アーレントの代表作でありロングセラーである二著四冊が、判型をA5判並製から四六判上製に変更し、訳文を見直した新版として刊行されました。まず『全体主義の起原』は、最新の研究成果を踏まえて全文の見直し作業に取り組まれたのは山田正行さんで、新たに訳出された「初版まえがき」(1951年)と「新版への解説」を矢野久美子さんが担当されています。『エルサレムのアイヒマン』も全文見直しを山田さんが担当され、さらに「新版への解説」や年譜作成も手掛けておられるとのことです。この二作については版元さんのウェブサイトで「新版刊行にあたって」という挨拶文が公開されています。二作とも旧版はフランクル『夜と霧』の場合のように販売を今後も継続するわけではないようなので、対照用に旧版を買っておくなら今のうちに店頭をチェックされた方が良いです。また、岩波現代文庫では同月に、アイヒマンへの長編インタヴューである『アイヒマン調書』が文庫化されており、この機会にあらためて併読しておきたいところです。

★『日本の科学』は、科学史家の山田慶兒(やまだ・けいじ:1932-:京都大学名誉教授)さんによる論文や講演をまとめたもの。「受容史だけではない日本の科学史へのまなざし」(帯文より)のもと、日本独自の近代科学の特殊性をたどった論文集です。一九九四年から二〇〇六年までに執筆され、あるいは発表されたもののほか、未発表や書き下ろしも含まれています。目次を以下に列記しておきます。▼が英文のみ発表済だったもの、▲が未発表、◆が書き下ろしです。

はじめに ◆
Ⅰ 二つの展望
 十八、九世紀の日本と近代科学・技術 ▼
 日本と中国、知的位相の逆転のもたらしたもの ▲
Ⅱ 科学の出発 
 飛鳥の天文学的時空――キトラ『天文図』
 日本医学事始――『医心方』
Ⅲ 科学の日本化
 医学において古学とはなんであったか――山脇東洋
 反科学としての古方派医学――香川修庵・吉益東洞
 現代日本において学問はいかにして可能か――富永仲基
Ⅳ 科学の変容
 中国の「洋学」と日本――『天経或問』
 幕府天文方と十七、八世紀フランス天文学――『ラランデ暦書管見』
 見ることと見えたもの――『欧米回覧実記』他
〈補論〉浅井周伯養志堂の医学講義――松岡玄達の受講ノート ◆
あとがき ◆

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# by urag | 2017-09-10 10:16 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 06日

新規開店情報:月曜社の本を置いてくださる本屋さん

2017年10月27日(金)オープン
丸善横浜みなとみらい店:300坪(書籍270坪)
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-2 みなとみらい東急スクエア 3F
トーハン帳合。弊社へのご発注は芸術書と人文書の主要商品。取次さんの出品依頼書によれば、横浜高速鉄道みなとみらい線の「みなとみらい駅」直結の複合施設であるクイーンスクエア横浜内の「クイーンズスクエア横浜アット!」と「クイーンズイースト」の両ショッピングセンターが統合され、「楽しさ」や「くつろぎ」など非日常感の提供をコンセプトにした「みなとみらい東急スクエア」にリニューアルされ、丸善がその中に入る、ということだそうです。営業時間は10時~21時。弊社商品の場合、近隣では桜木町駅の紀伊國屋書店みなとみらい店さんで新刊を扱っていただくことがありましたが、既刊を含めると弊社の商品の扱い点数がより多いのは丸善さんということになりそうです。

みなとみらい東急スクエアについての東急の4月26日付プレスリリースをおさらいしておくと、「ベイエリアの景観や開放感を求めて、観光やショッピングなど、みなとみらい地区を訪れるお客さまに、“楽しさ”や“くつろぎ”など非日常感を提供するというコンセプトのもと、より多くの世代のお客さまにお越 しいただけるよう、東急スクエアブランドの新たなショッピングセンターへと生まれ変わります。なお、営業面積は約25,000㎡となる予定で、東急スクエアブランドとしては青葉台東急スクエアに次ぐ規模となります」とのこと。ちなみに青葉台東急スクエアのSouth-1別館3~4Fにはブックファースト青葉台店が入っているのは周知の通り。こちらは青葉台地区最大級(530坪・40万冊)の品揃え。

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言うまでもありませんが、弊社の本を扱って下さる新規店さんはごく一部のお店で、世間では各地に新しい本屋さんが生まれています。日本全国書店・古本屋チェーンマップさんの「新規開店店舗一覧」や、開店閉店.comさんの「書店・文具」部門をご覧ください。閉店情報にいささか驚いているのは、9月24日閉店予定の書原仙川店さん(トーハン帳合)です。弊社の本を扱って下さる本屋さんがまたひとつ・・・という。なお、八重洲ブックセンターさんは8月31日に日比谷シャンテ店、9月30日に恵比寿三越店を閉店とのこと。両店ともトーハン帳合です。チェーン店の経営スリム化は避けられない時代なのかもしれません。

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# by urag | 2017-09-06 00:45 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 05日

注目新刊:ミリアム・ブラトゥ・ハンセン『映画と経験』法政大学出版局

弊社出版物でお世話になっている訳者先生の最近のご活躍をご紹介します。

★竹峰義和さん(共訳:シュティーグラー『写真の映像』)
法政大学出版局さんから先月、下記の共訳書を上梓されました。シカゴ大学英文科教授だったMiriam Bratu Hansen (1949-2011)の主著にして遺作である『Cinema and Experience: Siegfried Kracauer, Walter Benjamin, and Theodor W. Adorno』(University of California Press, 2011)の完訳です。目次詳細は訳書名のリンク先をご覧ください。

映画と経験――クラカウアー、ベンヤミン、アドルノ
ミリアム・ブラトゥ・ハンセン著 竹峰義和/滝浪佑紀訳
法政大学出版局 2017年8月 本体6,800円 四六判上製698頁 ISBN978-4-588-01065-1

帯文より:思考の星座は、映画とともに煌めく。クラカウアー、ベンヤミン、アドルノは、映画とは何かよりはむしろ、映画は「何をするのか」という問いを立てる。いまだに予感しえない未来を生じさせる試みのなかで、映画という媒体、映画館という場がもつ可能性を追究する。映画を観る公衆の生きた経験についての思考を、批判理論と映画の交点で炸裂させる。

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# by urag | 2017-09-05 23:59 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)