ウラゲツ☆ブログ

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2017年 06月 08日

本日より一部書店にて先行発売:吉田昌平『新宿(コラージュ)』

森山大道『新宿』(月曜社、2002年)を全編コラージュした、吉田昌平さんの『新宿(コラージュ)』(本体5,800円、ISBN978-4-909242-00-6)が内沼晋太郎さん率いるnumabooksの書籍出版第一弾として刊行されました。本日(2017年6月8日)より一部書店にて販売が開始されています。全国書店での一般発売は7月上旬からの予定。詳しくは書名のリンク先をご覧ください。また、吉田さんと森山さんの対談「無限にコピーされる街 ――『新宿(コラージュ)』をめぐって」が今週より「DOTPLACE」にて公開されています。併せてご覧ください。

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# by urag | 2017-06-08 15:32 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2017年 06月 07日

脱構築研究会イベント@新潟大学および慶応大三田

★西山雄二さん(訳書:デリダ『条件なき大学』、共訳:『ブランショ政治論集』)
★宮崎裕助さん(共訳:ド・マン『盲目と洞察』)
★渡名喜庸哲さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』)
★郷原佳以さん(共訳:『ブランショ政治論集』)
★鵜飼哲さん(共訳:ジュネ『公然たる敵』)

第26回 新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)
アーレント研究会&脱構築研究会共催企画
ポスト・トゥルース時代における「嘘の歴史」─アーレントとデリダから出発して
日時 2017年6月23日(金) 16:30~19:00
場所 新潟大学 五十嵐キャンパス 総合教育研究棟 D棟1階 大会議室
 *入場無料、事前予約不要。お気軽にご参加ください。
第1部 16:30~17:55
西山雄二(首都大学東京)「デリダ『嘘の歴史 序説』の概要と問題提起」
阿部里加(一橋大学)「「嘘をつくこと」と「理解すること」──デリダとアーレントのアウグスティヌス解釈の違いを中心に」
三浦隆宏(椙山女学園大学)「嘘にとり憑かれた政治と〈感覚〉の狂い──デリダ、アーレント、カントの三叉路」
第2部 18:10~19:00 *延長の場合あり
全体討議&フリートーク   司会:宮﨑裕助(新潟大学)

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シンポジウム「デリダと宗教的なもの」
2017年7月15日(土)12.30-17.00
慶應義塾大学(三田キャンパス)東館8階ホール(東門付近)
主催:脱構築研究会 入場無料、事前予約不要

第1部​「信じることと赦すこと」12.30-14.45 
司会:宮崎裕助(新潟大学) 日本語使用
『赦すこと』​守中高明(早稲田大学)
『信と知』​長坂真澄(群馬県立女子大学)
『最後のユダヤ人』​渡名喜​庸哲(慶應義塾大学)
『嘘の歴史 序説』​西山​雄二(首都大学東京)
コメント=佐藤啓介(南山大学)、郷原​佳以(東京大学)

第2部​「デリダにおける「ユダヤ性」」15:00-17:00 
司会:西山雄二 ​フランス語使用(日本語訳配布、通訳付)
ジョゼフ・コーエンJoseph Cohen(ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン) ​
ラファエル・ザグリ=オルリRaphael Zagury-Orly(イスラエル・ベツァルエル美術デザイン学院)
共同講演「哲学が別の仕方で方向づけられるとき」 Lorsque la philosophie est orientée autrement.
コメント=鵜飼​哲(一橋大学)

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# by urag | 2017-06-07 13:02 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
2017年 06月 07日

メモ(20)

さいきん多くの反響を呼んでいるらしい風刺動画の原作はMoby & The Void Pacific Choirの楽曲「Are You Lost In The World Like Me?」(こちらは昨年10月に公開され500万回以上再生されており、公式動画を下段に掲出します)で、アニメーターはSteve Cuttsさん。風刺画の名手です。自然と人間の関係性を題材にした動画作品「MAN」も公式から掲出しておきます。






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# by urag | 2017-06-07 12:34 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
2017年 06月 04日

注目新刊:『メルロ=ポンティ哲学者事典』第二巻、ほか

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メルロ=ポンティ哲学者事典 第二巻 大いなる合理主義・主観性の発見』モーリス・メルロ=ポンティ編著、加賀野井秀一/伊藤泰雄/本郷均/加國尚志監訳、白水社、2017年5月、本体5,400円、A5判上製382頁、ISBN978-4-560-09312-2
タラウマラ』アントナン・アルトー著、宇野邦一訳、河出文庫、2017年6月、本体800円、文庫判224頁、ISBN978-4-309-46445-9

★『メルロ=ポンティ哲学者事典 第二巻 大いなる合理主義・主観性の発見』は、第2回配本。目次は以下の通り。スラッシュで区切ってある一群は書き手のイニシャルが付された小項目です。

Ⅳ 大いなる合理主義(モーリス・メルロ=ポンティ)
大いなる合理主義(17世紀):ガリレイ/ベーコン/ホッブズ/デカルト
ベーコン(アンドレ・ラランド)
ホッブズ(レイモン・ポラン)
デカルト(フェルディナン・アルキエ)
ガッサンディ/メルセンヌ/ラ・フォルジュ/コルドモワ/ユエ/クラウベルク/ゲーリンクス/アルノー/レジス/
スピノザ(ロラン・カイヨワ)
スピノザ/ラミ/ブーランヴィリエ/ドルトゥス・ド・メラン/マルブランシュ/ベルナール・ラミ/フェデ/アンドレ
マルブランシュ(フェルディナン・アルキエ)
ライプニッツ(イヴォン・ベラヴァル)
ライプニッツ/ヴォルフ
ロック(レイモン・ポラン)
ディグビー/ジョン・スミス/カドワース/モア/ロック/ロシュ/ニュートン/クラーク/コリンズ/ベール/フォントネル
18世紀の合理主義(ジャン・スタロバンスキー)
モンテスキュー/ヴォーヴナルグ/ヴォルテール/ディドロ/ダランベール/ラ・メトリ/エルヴェシウス/ドルバック/ビュフォン/ボスコヴィチ/ケネー
コンディヤックと観念学:コンディヤック/ハートリー/ボネ/カバニス/デステュット・ド・トラシ
Ⅴ 主観性の発見(モーリス・メルロ=ポンティ)
16世紀:ラブレー/タロン/モンテーニュ
モンテーニュ(ジャン・スタロバンスキー)
パスカル(ジョルジュ・ギュスドルフ)
17世紀:デカルト/パスカル
18世紀:シャフツベリ/マンデヴィル/ビュフィエ/コリアー/バークリー
バークリー(T・E・ジェソップ)
ハチソン/ユベール/ヒューム
ヒューム(ギルバート・ライル)
ヘルムステルホイス/アダム・スミス/リード/サン=マルタン
コンディヤック(ジョルジュ・ル・ロワ)
ルソー(ピエール・ビルジュラン)
カント(ジュール・ヴュイユマン)
カント/レッシング/ヘルダー/ヤコービ/マイモン
フィヒテ(ジュール・ヴュイユマン)
19世紀:フィヒテ/ゲーテ/シラー/フリース/ヘルバルト/ショーペンハウアー/ブーストレム/スチュワート/ブラウン/ハミルトン/ミル/ニューマン
メーヌ・ド・ビラン(ジョルジュ・ル・ロワ)
ビシャ/メーヌ・ド・ビラン/ラロミギエール/ロワイエ=コラール/アンペール/ジュフロワ/クザン/ボルダス=ドゥムラン/マレ/グラトリー/ヴァシュロ/シモン/ジャネ/テーヌ/ルキエ/ロスミーニ=セルバーティ/ジョベルティ/マッツィーニ/キルケゴール
キルケゴール(ジョルジュ・ギュスドルフ)
エマーソン/アミエル/スクレタン/マッハ/アヴェナリウス
19世紀の終わりと批判主義の復活:ルヌヴィエ/カントーニ/コーエン/ナトルプ/ヴィンデルバント/リッケルト/フォルケルト/バウフ/リーベルト/ヘフディング/ラシュリエ/ラニョー/ブロシャール/アムラン/セアイユ/フイエ/デュナン/パロディ
索引

★第3回配本は7月27日発売予定、第1巻『東洋と哲学・哲学の創始者たち・キリスト教と哲学』とのことです。

★アルトー『タラウマラ』は6月6日発売。河出文庫のアルトー作品は『神の裁きと訣別するため』(宇野邦一/鈴木創士訳、2006年7月、品切)、『ヘリオガバルス――あるいは戴冠せるアナーキスト』(鈴木創士訳、2016年8月)に続いて3点目になります。奥付前の特記によれば「本書は『アルトー後期集成I』(河出書房新社、2007年)所収の『タラウマラ』を改訂の上、文庫化したもの」と。訳者による「解説」の末尾にはより詳しくこう説明されています。「この訳書は、『アルトー後期集成I』の中のタラウマラ関連の文章に、未訳の書簡三通を付け加えたものである。収録にあたって訳文を再検討し、できるだけ誤りをただすようにした」。この書簡三通というのは「タラウマラ族に関する手紙」において追加されたもので「ポケット版(Idées / Folio essais)には、ポーラン宛の三つの書簡(1937年5~6月)が増補されているので、本書にはそれも訳出した」と記されています。

★ご参考までに本書の目次を以下に列記します。

タラウマラ族におけるペヨトルの儀式
タラウマラの国への旅について
 記号の山
 ペヨトルのダンス
 アンリ・パリゾーへの手紙
トゥトゥグリ
『エル・ナシオナル』に掲載されたタラウマラ族に関する三つのテクスト
 東方の三博士の国
 自然はみずからの円環において……
 ある原理-種族
 アトランティス王たちの儀式
『ヴヮラ』掲載されたテクスト
 失われた人々の種族
『タラウマラの国への旅』の補遺
 付録
ペヨトルに関する一注釈
タラウマラ族に関する手紙
訳注
解説

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★このほか、最近では以下の新刊との出会いがありました。

西洋美術の歴史(8)20世紀 越境する現代美術』井口壽乃/田中正之/村上博哉著、中央公論新社、2017年5月、本体3,800円、B6判上製600頁、ISBN978-4-12-403598-8
異貌の同時代――人類・学・の外へ』渡辺公三・石田智恵・冨田敬大編、以文社、2017年5月、本体4,600円、A5判上製650頁、ISBN978-4-7531-0340-9
クリストファー・ノーランの嘘――思想で読む映画論』トッド・マガウアン著、井原慶一郎訳、フィルムアート社、2017年5月、本体3,200円、四六判上製520頁、ISBN978-4-8459-1622-1
ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』ルスタム・カーツ著、梅村博昭訳、共和国、2017年6月、本体2,600円、菊変型判並製280頁、ISBN978-4-907986-41-4
夜明けの約束』ロマン・ガリ著、岩津航訳、共和国、2017年6月、本体2,600円、菊変型判並製336頁、ISBN978-4-907986-40-7

★『西洋美術の歴史(8)20世紀 越境する現代美術』は同シリーズ全8巻の最終回配本。20世紀を扱う最終巻の構成は、序章「20世紀西洋美術史を語るために」、第1章「抽象芸術の成立と展開」、第2章「イメージと物」、第3章「第二次世界大戦後の抽象芸術」、第4章「現代生活と美術」、第5章「身体表象と20世紀美術」、第6章「美術と政治」、第7章「美術とさまざまなメディア」、となっています。なおシリーズ完結を記念して今月、よみうりカルチャー大手町にて、同シリーズの執筆者4氏による連続講演会「『西洋美術の歴史』完結記念講座」全4回が開催されるそうです。詳細はリンク先をご覧ください。

★『異貌の同時代』は文化人類学者・渡部公三さんの退官予定を見据えて企画された論文集ですが、いわゆる「退官記念論文集」然としたものではなく、「関係者の論文を寄せ集めただけの「記念」論文集にはしたくないという思い」から編まれた意欲的な論文集で、ポール・デュムシェル(第9章「知覚、感覚、感情、アフォーダンス」近藤宏訳)、マルセル・エナフ(第18章「他者とともに生きる――レヴィ=ストロースあるいは他者性と互酬性」渡辺公三訳)、そして最近水声社から初訳書『流感世界』が出たばかりのフレデリック・ケック(第19章「クロード・レヴィ=ストロースの陰画的エコロジー」泉克典訳)といった翻訳も収録されています。

★マガウアン『クリストファー・ノーランの嘘』の原書は『The Fictional Christopher Nolan』(University of Texas Press, 2012)。帯文によれば「『フォロウィング』から『インターステラー』まで、作品内で巧みに仕組まれた観客を欺く構造を、ヘーゲル哲学やラカンは精神分析で徹底的に読み解く」というもの。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。著者のマガウアン(Todd McGowan, 1967-)はバーモント大学准教授。ご専門は映画研究と文化理論で、ジジェクに近い立場の研究者かとお見受けしました。本書が初めての訳書で、未訳ですがデイヴィッド・リンチ論なども上梓されています。本書は本格的なノーラン研究本としても本邦初だそうです。巻末には中路武士さんによる詳細なノーラン作品解題が併載されています。

★カーツ『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』と、ガリ『夜明けの約束』は共和国さんの新シリーズ「世界浪漫派」の二冊同時初回配本です。巻頭にはフリードリッヒ・シュレーゲルの言葉「小説〔ロマン〕とは、ロマン的な書物のことである」が掲げられています。前者の原書は2013年刊の改訂第4版。凡例によれば「ファンタスチカ」とは現代ロシアにおいて、SFおよび幻想文学全般を指す言葉だそうです。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。カバーには「鎌とハンマー」の抜き型加工が施されていますが、これはロシア革命100周年記念で、初版のみの仕様とのこと。帯文にある「ソルジェニーツィンの『イワン・デニーソヴィッチ』は月面開発の物語」という文言に吃驚しましたが(詳細は162頁以降)、読者諸姉兄に一言だけ申し上げておくと、この本を楽しむためには絶対に訳者解説から読んではダメですし、訳者解説を読まずに終えるのも(たぶん)危ういです。

★後者『夜明けの約束』の原著は1960年刊。帯文に曰く「史上唯一、ゴンクール賞を2度受賞した作家で外交官、女優ジーン・セバーグの伴侶にして、拳銃自殺を遂げたロマン・ガリ。その代表作であり、戦後フランスを象徴する自伝小説の白眉、ついに刊行」と。2度の受賞作というのは、『自由の大地』(原著1956年刊;日本語訳上下巻、ロオマン・ギャリィ著、岡田真吉/澁澤龍彦訳、人文書院、1959年;『世界動物文学全集』第9巻所収、講談社、1979年;『澁澤龍彦翻訳全集』第4巻所収、河出書房新社、1997年)と、『これからの一生』(エミール・アジャール名義、原著1975年;日本語訳、荒木亨訳、早川書房、1977年)のこと。なお、同作品はエリック・バルビエ監督によって映画化されるそうで、年末(2017年12月)にフランスで上映決定なのだそうです。

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# by urag | 2017-06-04 16:47 | Trackback | Comments(0)
2017年 06月 01日

メモ(19)

武久出版株式会社さんの2017年05月31日付プレスリリース「図書新聞の発行」に衝撃を受けました。「2017年6月1日より、週刊書評紙『図書新聞』の発行が武久出版株式会社に移管武久出版株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:加藤啓・菅原秀宣)は、2017年6月1日付で株式会社図書新聞からの移管を受けて、以降、週刊書評紙『図書新聞』の刊行・発売をいたします。〔・・・〕創業以来六〇余年、一貫して知のトレンドを練り続け、ラジカリズムに徹した辛口の本格批評をお届けしてきました。武久出版は、この灯を絶やすことなく伝えつつ、日本の知および出版のなりわいに資するべく、『図書新聞』の一層のブラッシュアップを図っていく所存です」と。

書評紙と言えば「図書新聞」さんと「週刊読書人」が有名ですが、自社経営が困難となる時代にもはや突入していたのだと見るべきでしょうか。仄聞するところによると、株式会社図書新聞は今後、書籍事業のみとなるようです。

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# by urag | 2017-06-01 01:51 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
2017年 05月 29日

取次搬入日確定:荒木経惟『私情写真論』

荒木経惟『私情写真論』(月曜社、2017年6月、本体1,500円、46判並製256頁、ISBN978-4-86503-048-8)の取次搬入日が決定しましたので、書店様にお知らせいたします。日販、トーハン、大阪屋栗田、以上三社すべて6月2日(金)です。書影も公開いたします。読者の皆様にお知らせいたします。書店店頭での発売は、おおよそ6月6日以降順次となる予定です。どのお店に配本されるかについては、当ブログコメント欄や、電話、メールなどで地域を指定してお尋ねいただければお答えいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

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# by urag | 2017-05-29 16:22 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2017年 05月 28日

注目新刊:ケック『流感世界』水声社、ほか

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流感世界――パンデミックは神話か?
フレデリック・ケック著 小林徹訳
水声社 2017年5月 本体3,000円 46判上製354頁 ISBN978-4-8010-0259-3

帯文より:レヴィ=ストロースの方法論を受け継ぐ気鋭の人類学者が描いた、パンデミック化したこの世界。「種の壁」を乗り越えるインフルエンザウイルスを、香港・中国・日本・カンボジアを股にかけて追跡し、ヒトと動物種とのあいだに広がる諸関係に新たな対角線をひく。ヒトが作り上げる〈社会〉のあり方を、《危機》への対応という観点から問い直す。

目次:
序論 動物疾病の人類学
第一章 バイオセキュリティをめぐる回り道
第二章 自然に面した衛生前哨地
第三章 家禽経営
第四章 仏教的批判
第五章 動物を開放すること
第六章 生物を生産すること
第七章 ウイルスの回帰――あるパンデミックの回想録
第八章 ドライとウェット――実験室の民族誌
結論 パンデミックは神話か?
謝辞/原註/訳註
訳者あとがき――パンデミックの神話論をめぐって

★発売済。叢書「人類学の転回」の第8回配本です。原書は『Un monde grippé』(Flammarion, 2010)です。著者のケック(Frédéric Keck, 1974-)はフランスの人類学者で哲学史家。第一章でケックは自らの人類学的教養の源泉を、アメリカの文化人類学(ボッズ、クローバー、ギアツ)と、フランスの社会哲学や心性史研究(コント、デュルケーム、フェーヴル、ブロック)から得ていると明かしています。また、著者が本書で神話という概念をパンデミックに適用する理由は次のように述べられています。「神話は、表象と現実の連環や、計算的な合理性と道徳的感情の連環より以上のものを含意している。この概念が提示するのは〔・・・〕「世界観」なのである。つまりそれは、共通の世界という地平に含まれるすべてのものを知覚させ、逆説的にこの世界を、それが常に脅かされてきたがゆえに、構築される前のものとして表象するものなのだ」(256頁)。

★そしてこうも著者は述べています。「本書において私が試みたのは、「神話の大地は丸い」というレヴィ=ストロースの断言を取り上げ直すことだったのだ。私は微生物学者たちを追いながら、ウイルスの起源に関する彼らの神話を共有していたが、彼らが国境を跨ぐときには、この神話の変換に注意を向け続けていた。微生物学者たちがウイルスは国境を知らないと言い続けるとしても、それでもなお、ウイルスについての社会的表象が意味をなすのは、歴史によって構成された国境を取り巻く文脈においてなのであり、ウイルスが国境を跨ぐときにこの表象が変換されたり反転したりするその在り方においてなのである」(263頁)。訳者は本書について「さまざまな観念が予感的に散りばめられた豊かな土壌となるべき書物である」(343頁)と評しておられます。科学人類学が有する越境的射程の魅力に溢れた本です。

★帯表4に記載されたシリーズ続刊予定には、クリス・ハン/キース・ハート『経済人類学』、マイケル・タウシグ『模倣と他者性』が挙がっています。また、水声社さんの2015年9月25日付「《叢書 人類学の転回》まもなく刊行開始!」に掲出された刊行予定のうちで未刊の書目には、アルフレッド・ジェル『アートとエージェンシー』、フィリップ・デスコラ『自然と文化を超えて』があります。

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★このほか最近では以下の新刊との出会いがありました。いずれも発売済です。

現代思想2017年6月号 特集=変貌する人類史』青土社、2017年5月、本体1,400円、A5判並製230頁、ISBN978-4-7917-1346-2
なぜ世界中が、ハローキティを愛するのか――“カワイイ”を世界共通語にしたキャラクター』クリスティン・ヤノ著、久美薫訳、作品社、2017年5月、本体3,600円、46判上製526頁、ISBN978-4-86182-593-4
カネと暴力の系譜学』萱野稔人著、河出文庫、2017年5月、文庫判208頁、ISBN978-4-309-41532-1
澁澤龍彦ふたたび』河出書房新社編集部編、河出書房新社、2017年5月、本体1,300円、A5判並製224頁、ISBN978-4-309-97918-2
増補新版 ブラック・マシン・ミュージック――ディスコ、ハウス、デトロイト・テクノ』野田努著、河出書房新社、2017年5月、本体4,300円、46判上製512頁、ISBN978-4-309-27846-9

★『現代思想2017年6月号 特集=変貌する人類史』は中沢新一さんと山極寿一さんの討議「「人類史」のその先へ」をはじめ、日本人研究者のインタヴューや寄稿が充実しています。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。次号(2017年7月号)の特集は「宇宙への旅」と予告されており、昨年末『宇宙倫理学入門』(ナカニシヤ出版、2016年12月)を上梓された稲葉振一郎さんが三浦俊彦さんと討議されるようです。

★『なぜ世界中が、ハローキティを愛するのか』の原書は『Pink Globalization: Hello Kitty's Trek across the Pacific』(Duke UNiversity Press, 2013)。原題にある「ピンクのグローバリゼーション」とは日本の《カワイイ》をめぐるカルチャーの世界的な伝播と受容を表わすもの。ハワイ大学の人類学教授によるサンリオ研究であり、ユニークです。なお著者には、本書の訳者でもある久美薫さんによる既訳書『パン・アメリカン航空と日系二世スチュワーデス』(原書房、2013年)があります。

★最後に河出書房新社さんの今月新刊より3点をご紹介します。『カネと暴力の系譜学』はシリーズ「道徳の系譜」の単行本を文庫化したもの。文庫化にあたり、國分功一郎さんが解説「理論的であること」を寄せておられます。なお、同シリーズから文庫化された本には酒井隆史『暴力の哲学』(単行本2004年;文庫2016年)があります。

★『澁澤龍彦ふたたび』は「文藝別冊・KAWADE夢ムック」の新刊。編集後記によれば「2002年に「文藝別冊」で澁澤特集を編み、2013年にその増補新版を出した。今回、歿後30年という節目にあらためて澁澤とこの時代の通路をひらくべく新たに別冊を編んだ」とのことです。東雅夫さんによるアンソロジー「掌上のドラコニア――澁澤龍彦による澁澤龍彦」のほか、『現代思想』にも登場されていた中沢新一さんが「水の発見」という論考を寄稿されています。

★『増補新版 ブラック・マシン・ミュージック』は2001年に刊行された長大なクラブミュージック論の新版で、巻末に書き下ろしとなる「16年目のブラック・マシン・ミュージック」が収録されています。「日の当たらないところには、明るい場所にはない力強い繋がりがある」(488頁)。「チャート・ミュージックではないのにかかわらず、途絶えることなく拡大し続けている」ものの力。巻頭に置かれた「ビギン・トランスミッション」にはこう書かれていました。「ディスコ、ハウス、あるいはテクノ、これらアンダーグラウンド・ミュージックは、世界の周辺に住むひとたちが、世界の秩序から隔離された場所で繰り広げてきたものだ。なるだけ世界の痛みから遠ざかろうとする感情が、最初この音楽の根底にはあった。が、この音楽はときを経て、世界を不透明にするシステムに牙をむきはじめた」(12頁)。「ぼくはこの本でなるだけ彼らの背景や考え、その変遷を伝えようと努めている。今や世界中の若者を虜にしているダンス・カルチャーの原風景を見つめ、彼らのやってきたことを歴史的に追い、現在やっていることの意義を読者に問いたいと思う」(13頁)。

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# by urag | 2017-05-28 16:15 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2017年 05月 26日

取次搬入日確定:ソシュール『伝説・神話研究』

ソシュール『伝説・神話研究』(金澤忠信訳、月曜社、2017年5月、本体3,400円、A5判上製248頁、ISBN978-4-86503-043-3; 「シリーズ・古典転生」第14回配本、本巻第13巻)の取次搬入日が決定しましたので、書店様にお知らせいたします。日販、トーハン、大阪屋栗田、以上三社すべて5月30日(火)です。書影も公開いたします。読者の皆様にお知らせいたします。書店店頭での発売は、おおよそ6月1日以降順次となる予定です。どのお店に配本されるかは、当ブログコメント欄や、電話、メールなどで地域を指定してお尋ねいただければお答えいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

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シリーズ・古典転生

本巻1:第1回配本、2006年6月、本体3,400円
初期ストア哲学における非物体的なものの理論
エミール・ブレイエ著/江川隆男訳
※原著1908年刊。
※訳者長篇解題「出来事と自然哲学―非歴史性のストア主義について」

本巻2:第3回配本、2010年3月、本体3,800円
具体的なものへ――二十世紀哲学史試論
ジャン・ヴァール著/水野浩二訳
※原著1932年刊。

本巻3:第4回配本、2011年9月、本体3,200円
関係主義的現象学への道
エンツォ・パーチ著/上村忠男編訳
※日本語版オリジナル編集。

本巻4:第5回配本、2011年12月、本体3,600円
構造と生成Ⅰ――カヴァイエス研究
近藤和敬著

本巻5:第9回配本、2013年10月、本体3,200円
構造と生成Ⅱ――論理学と学知の理論について
ジャン・カヴァイエス著/近藤和敬訳
※原著1947年刊。
※訳者長篇解説「カヴァイエスの生涯と思想」

本巻6:第6回配本、2012年2月、本体3,800円
ヘーゲル弁証法とイタリア哲学――スパヴェンタ、クローチェ、ジェンティーレ
上村忠男編訳
※日本語版オリジナル編集。

本巻7:第7回配本、2012年3月、本体3,800円
ジョルダーノ・ブルーノの哲学――生の多様性へ
岡本源太著

本巻8:第8回配本、2013年10月、本体7,000円
カール・ヤスパースと実存哲学
ミケル・デュフレンヌ+ポール・リクール著/佐藤真理人ほか訳
※原著1947年刊。
※カール・ヤスパース「序文」。
※付録1:マルセル「カール・ヤスパースにおける根本状況と限界状況」
※付録2:リクール「カール・ヤスパースにおける哲学と宗教」

本巻9:第10回配本、2014年4月、本体3,500円
影像の詩学――シラー『ヴァレンシュタイン』と一義性の思考
青木敦子著

本巻10:第11回配本、2015年3月、本体3,700円
存在とロゴス――初期ハイデガーにおけるアリストテレス解釈
阿部将伸著

本巻11:第12回配本、2015年7月、本体3,200円
ヤスパース入門
ヴェルナー・シュスラー著/岡田聡訳
※原著1995年刊。

本巻12:第13回配本、2017年2月、本体3,600円
崇高の修辞学
星野太著

本巻13:第15回配本、2017年5月、本体3,400円
伝説・神話研究
フェルディナン・ド・ソシュール著/金澤忠信訳
※原著2003年刊。

本巻14:第14回配本、2017年5月、本体3,000円
ソシュールの政治的言説
金澤忠信著

別巻1:第2回配本、2010年2月、本体3,000円(品切)
ミクロコスモス――初期近代精神史研究 第1集
平井浩編

シリーズ連動企画(月曜社ウェブサイトにて2011年より連載中)
化学教程
ジャン= ジャック・ルソー著/淵田仁・飯田賢穂訳
※原著1747年作。

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# by urag | 2017-05-26 12:44 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2017年 05月 23日

イベント続報:首都大講演、ゲンロンカフェ

首都大での講演が明日に迫りました。発表用レジュメ(A4用紙7枚=A3用紙裏表2枚)をお配りします。前半では出版不況期の20年間を既成の出版社ではない「サブプレイヤーの台頭期」と位置づけて概説し、後半では読書論と書物論を通じて出版社の存在意義を見直します。質疑応答の時間もあるので、お越しの皆様と意見交換できれば幸いです。入場無料、予約不要です。

◎講演会「人文書出版と業界再編――出版社と書店は生き残れるか」

日時:2017年5月24日(水)16.20-18.00
場所:首都大学東京(南大沢)国際交流会館 中会議室
講師:小林浩(月曜社取締役・編集者)
司会:西山雄二(首都大学東京准教授)
料金:入場無料、事前予約不要

内容:出版業界は激動期に突入しています。自費出版社が中堅版元を吸収し、新古書店がセレクト書店チェーンを傘下におき、大手印刷会社が書店や出版社を次々に買収しています。ネット通販会社が取次の大株主となり、IT関連企業と大出版社が合併しました。電子出版はジャンルによっては紙媒体の売上を上回るようになり、ネット書店最大手の販売力はリアル書店最大手のそれを凌駕しています。リアル書店は書籍だけでは売上を維持できず、文具や雑貨の売場、カフェなどを併設するのが当たり前になりつつあり、このトレンドは図書館にまで影響を及ぼしています。紙媒体の雑誌は広告収入が減少し、専門書の初版部数もまた減少しています。もはや戦後の従来の体制を維持できなくなりつつある出版界で、出版社は、書店は、物流は、人文書は、どう変わっていくのでしょうか。著者や読者はそこにどう巻き込まれていくのでしょうか。出版界に明るい未来はあるのでしょうか。五里霧中とも言える不透明な業界再編の現実について、零細出版社の立場から証言し、展望します。そして、誰しもが納得しうる万能な解決策の提示ではなく、出版の、書物の原点を再確認したいと思います。(講師・記)


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ゲンロンカフェさんでのトークイベントに多数のご予約をいただいたため(23日現在55名様)、57席から80席に増席されたそうです。皆様とお目に掛かれるのを楽しみにしております。辻山さんの著書『本屋、はじめました』(苦楽堂、2017年1月)や、辻山さんと竹田さんの発言が読める『これからの本屋』(書肆汽水域、2016年5月)、竹田さんが創刊された文芸誌「草獅子(そう・しし)」第1号(双子のライオン堂、2016年11月)などをお読みになっていただきますと、今回のイベントがより楽しめるのではないかと思います。なお動画配信もあるようなので(チャンネル会員:無料、一般:1000円)、どうぞよろしくお願いいたします。

◎辻山良雄(Title)× 竹田信弥(双子のライオン堂)× 小林浩(月曜社)「出版不況が叫ばれるいま、なぜあえて本屋をはじめたのか

日時:2017年5月31日(水)19:00-21:30
会場:ゲンロンカフェ(東京都西五反田1-11-9 司ビル6F)
料金:2,600円(前売券 1ドリンク付 ※当日、友の会会員証/学生証提示で500円キャッシュバック)

※友の会会員限定最前列席:2,600円(前売分 1ドリンク付、共有サイドテーブル・電源あり ※ キャッシュバックはありません ※複数予約される場合はお連れの方が会員でなくても結構です)

イベント概要:出版ベンチャーとして成長を続けるゲンロンが、出版業界・書店業界のこれからについて考えるイベントを行います。/すでに20年にわたり、出版業界全体の売上は落ち込み続けています。この間に倒産した出版社、閉店した書店は数え切れません。一方で、この厳しい状況のなか、希望を持ってこの業界で挑戦し続けている方々もいます。/話題の新刊『本屋、はじめました』の著者である辻山良雄さんは、長く全国のリブロで勤務した経験を活かし、本屋Titleの店主としてさまざまな試みを行っています。一方、もともとネット古書店として創業し現在は赤坂に実店鋪を構える双子のライオン堂の竹田信弥さんは、独特の選書サービスで読書家を魅了し続け、各方面で話題となっています。/そんな新しいタイプの本屋を運営するおふたりとともに、出版業界の状況について積極的な情報発信を行っている月曜社の小林浩さんをお迎えし、本を作り、本を売り続けるために必要なことは何か、さまざまな視点から考え、語り合っていただきます。

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# by urag | 2017-05-23 09:58 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
2017年 05月 22日

メモ(18)

「文化通信」2017年5月22日付記事「アマゾンジャパン「バックオーダー」終了で出版社2000社余に説明会」で報道されている通り、今般のアマゾン通知についての出版社への説明会が先週から始まっています。曰く「4月21日に「バックオーダー発注」の終了を決定。同24日から、同社売り上げランキング上位20社ほどを書籍事業企画本部・種茂正彦本部長が直接訪問し、それ以外の上位50社ほどにも担当窓口などから説明を実施。/同28日には同社が年間1冊以上販売した出版社として登録されている約2500社から、出版社がアマゾンサイトの商品登録などを行う「ベンダーセントラル」の利用出版社と、名簿などで住所が確認できる出版社約2000社にメールもしくは郵送で通知送った。これに加え5月15日から説明会を開始。上位約600社には5月、それ以降についても順次案内している」。

弊社に届いているのは4月28日付のメール「重要なお知らせ:商品調達および帳合取次との取引に関する変更について」(アマゾンジャパン合同会社書籍事業部購買統括部)と、その後封書で届いた同名の書類で、後者ではここ3年間の日販経由取寄注文高(月次)一覧や、欠品率、リードタイム、日販での引当率を月次で数値化したもう一つの一覧と、全28頁のカラーパンフレット「Amazon.co.jp和書ストアの仕組み」が添えられています。カラーパンフの詳細については今は脇に置きます。おおざっぱに言えば「現状よりも直取引の方が売上を伸ばせるよ」という内容ですが、なんだまたそれの繰り返しかと呆れるのではなく、熟読が必要であることは言うまでもありません。

二枚の一覧について言えば数字だけ見せられても書名が分からないので中身の分析のしようがないです。そもそも一覧表をどうやって見るべきなのか、その「見方」がどこにもまとめられていません(せめて用語については「パンフの××頁を参照」とか書いてくれればいいのに)。これだけ送られてもただちに「アマゾンと直取引しなければ」とはなりにくいのではないかと想像します。アマゾンの考え方がこれでは伝わりませんし(アマゾン側としては説明したいことはパンフで尽きている、と言いたいのだろうことはよく伝わりますが)、こうした書類だけを機械的に送ってくるスタンスがいったいどういうものなのか理解に苦しみます。まあ分からなかったら電話してよ、パンフもよく読んでね、ということなのでしょうが、経験的に言えば電話したって分かりっこない感じがします。アマゾンは出版社が知りたいパンフ以外の情報のすべてを公開することまではできないでしょうから。

むしろ日販さんがこれらの「欠品率、リードタイム、引当率」について出版社に説明できることがあれば、日販さんと出版社との連携が強まるだろうと思います。アマゾンの説明会だけでは、日販は「言われっぱなし」になるのがオチです。対抗して説明会を持つというのも立場上難しいのかもしれませんけれども、日販にも出版社に説明するチャンスがあるべきではないかと思います。「新文化」5月17日付記事「日販の平林彰社長、業界3者の在庫「見える化」と「出荷確約」態勢に意欲」によれば、「5月16日、東京・水道橋の東京ドームホテルで行われた「2017年度日販懇話会」の挨拶のなかで、〔・・・〕今年7月に出版社と日販、書店の在庫情報を共有できるネットワークを構築したうえ、「見える化」と「出荷確約」した流通を目指す考えを打ち出した。また、12月には王子流通センターにweb-Bookセンターを統合する計画を発表した。「1冊を丁寧に売る構造に変え、少部数・少ロットで成立する出版流通モデルを志向していく」と話した」とのことですが、この手の懇話会が案内されるのは限られた出版社です。

この2017年度日販懇話会の様子については日販の本日付ニュースリリースで紹介されています。平林社長の冒頭挨拶で2016年度の売上高概況報告(概算)が次の通りあったと書かれています。「書籍・開発品の売上高が前年より若干上昇し、返品率も改善傾向にあるものの、雑誌の売上高は引き続き減少傾向にある〔・・・〕。さらに、書店や取次の経営を支える非正規雇用労働者の賃金上昇や、出版流通を支える運送会社におけるトラック運転手の高齢化や運賃収入減少といった輸配送問題が業界への逆風になっている〔・・・〕。/こうした状況を改善するには、大量生産・大量販売の構造から、1冊を丁寧に売ることができる構造へと、出版産業を変革していく必要がある〔・・・〕。日販が目指すSCM〔サプライ・チェーン・マネジメント〕の姿として、「見える化」と「確約」を掲げ、書店・出版社・日販の在庫の連携に取り組んでいく〔・・・〕」。

話を戻しますが、先の「文化通信」記事ではこうも書かれていました。「これだけ多くの出版社を対象に説明会を開くことについて種茂本部長は、「この決断については特定のところにだけお話しするというわけにはいかないと判断している。誤解や不安を払拭しなければならないと思っているので、できるだけ説明の機会をたくさん設けて、説明に伺いたいと思っている」と述べる」。バックオーダーの発注が終わる6月30日までに説明会が間に合うのは上位600社のみなのかどうか、今は分かりません。弊社が600位までには入っているかどうかもまた、微妙なところです(ちなみにアマゾンの2015年1年間での「和書および雑誌部門出版社別年間売上ランキング」は「新文化」2016年2月1日付記事「アマゾンJ、出版社別年間1位はKADOKAWA」にてPDFを見ることができます。参考までに、「新文化」では紀伊國屋書店の「2016年出版社別売上ベスト100社〈修正版〉」もPDFで公開されています。

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# by urag | 2017-05-22 18:29 | 雑談 | Trackback | Comments(0)