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2010年 12月 26日

河出文庫2011年1月新刊、山口裕之編訳『ベンヤミン・アンソロジー』

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今月、ちくま学芸文庫で『ベンヤミン・コレクション(5)思考のスペクトル』(浅井健二郎編訳、土合文夫+久保哲司+岡本和子訳)が前作から三年ぶりに出ましたが、来月(2011年1月)は河出文庫で山口裕之編訳『ベンヤミン・アンソロジー』が刊行されます。店頭発売開始は7日。以下に書誌情報と目次詳細を書きだします。

ベンヤミン・アンソロジー
ヴァルター・ベンヤミン(Walter Benjamin, 1892-1940)著 山口裕之(やまぐち・ひろゆき、1962-)編訳
河出文庫 2011年1月 本体1,000円 文庫判416頁 ISBN978-4-309-46348-3

◆カバー裏紹介文より:
危機の時代に必ず甦える思想家ベンヤミン。その精髄を最新の研究をふまえて気鋭が全面的に新訳。「暴力の批判的検討」「技術的複製可能性の時代の芸術作品」「歴史の概念について」など究極のセレクトによる本書は、ベンヤミンの言語、神学的歴史概念、メディアなどの主要テーマをめぐりつつ、その繊細にしてアクチュアルな思考の核心にせまる。ベンヤミンを読むならこの一冊から。

◆目次:
言語一般について また人間の言語について
暴力の批判的検討
神学的・政治的断章
翻訳者の課題
カール・クラウス
類似性の理論
模倣の能力について
ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて
技術的複製可能性の時代の芸術作品〔第三稿〕
歴史の概念について

訳者解説

★参照されることが多い論文を1冊にまとめた便利なアンソロジーです。ベンヤミンを文庫で読み比べしたい方のために、岩波文庫の野村修編訳『ベンヤミンの仕事』(全2巻、1994年)と、ちくま学芸文庫の浅井健二郎編訳『ベンヤミン・コレクション』(既刊5巻、1995-2010年)の中で、今回の河出文庫版新訳の内容と対応するものを以下に列記します。

言語一般について また人間の言語について・・・言語一般および人間の言語について(浅井健二郎訳、『ベンヤミン・コレクション(1)近代の意味』所収、1995年、7-36頁)。

暴力の批判的検討・・・暴力批判論(野村修訳、『暴力批判論 他十篇――ベンヤミンの仕事(1)』所収、1994年、27-65頁)。なお、ちくま学芸文庫版「暴力批判論〔1920/21年頃〕」は、『ベンヤミン・コレクション』ではなく、『ドイツ悲劇の根源(下)』(浅井健二郎訳、1999年)に関連論考として収録されています(227-279頁)。

神学的・政治的断章・・・ちくま学芸文庫版「〔神学的‐政治的断章〕〔1920/21年頃〕」は、『ベンヤミン・コレクション』ではなく、『ドイツ悲劇の根源(下)』(浅井健二郎訳、1999年)に関連論考として収録されています(223-226頁)。

翻訳者の課題・・・翻訳者の課題(野村修訳、『暴力批判論 他十篇――ベンヤミンの仕事(1)』所収、1994年、67-91頁)、翻訳者の使命(内村博信訳、『ベンヤミン・コレクション(2)エッセイの思想』所収、1996年、387-411頁)。

カール・クラウス・・・カール・クラウス(内村博信訳、『ベンヤミン・コレクション(2)エッセイの思想』所収、1996年、485-554頁)。

類似性の理論※・・・類似しているものの理論(浅井健二郎訳、『ベンヤミン・コレクション(5)志向のスペクトル』所収、2010年、148-158頁)。
※この論考は下記の「模倣の能力について」の初稿です。

模倣の能力について・・・模倣の能力について(内村博信訳、『ベンヤミン・コレクション(2)エッセイの思想』所収、1996年、75-81頁)。

ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて・・・ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて(久保哲司訳、『ベンヤミン・コレクション(1)近代の意味』所収、1995年、417-488頁)。

技術的複製可能性の時代の芸術作品〔第三稿〕※・・・複製技術の時代における芸術作品〔第二稿〕(野村修訳、『ボードレール 他五篇――ベンヤミンの仕事(2)』所収、1994年、59-122頁)、複製技術時代の芸術作品〔第二稿〕(久保哲司訳、『ベンヤミン・コレクション(1)近代の意味』所収、1995年、583-640頁)。
※「第三稿」はこの論考の最終稿であり、既訳には「複製技術の時代における芸術作品」(高木久雄+高原宏平訳〔『複製技術時代の芸術』所収、紀伊國屋書店、1965年;『ヴァルター・ベンヤミン著作集(2)複製技術時代の芸術』所収、晶文社、1970年;『複製技術時代の芸術』所収、晶文社、1999年)があります。

歴史の概念について・・・歴史の概念について(野村修訳、『ボードレール 他五篇――ベンヤミンの仕事(2)』所収、1994年、325-348頁)、歴史の概念について〔歴史哲学テーゼ〕(浅井健二郎訳、『ベンヤミン・コレクション(1)近代の意味』所収、1995年、643-665頁)。
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by urag | 2010-12-26 20:59 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(2)
2010年 12月 21日

「アサヒカメラ」に港千尋さんによるドアノー本の書評

アサヒカメラ」2010年1月号の「今月の新刊書籍」欄に、弊社のドアノー『不完全なレンズで』の書評「複合する過去のイメージ」が掲載されました。評者は港千尋さんです。「〔ドアノーの独特な言葉遣いが〕理想的な翻訳者によって日本に届けられた」と評していただきました。

なお、当の『不完全なレンズで』は本日版元品切になりました。少し前から当ブログのトップに掲載したまとめ記事において、同書を重版準備中と告知させていただいていますが、重版が出来上がるのは年明けになります。アマゾンなどのネット書店で一時的に品切になる可能性がありますが、書店さんの店頭ではまだ在庫があるお店が多いので、年末年始にお読みになりたいお客様はどうぞ店頭でお買い求めください。たとえばジュンク堂書店さんのウェブサイトでの同書の紹介ページをご覧ください。北海道から沖縄まで、全国各地の支店で扱っていただいています。同書店のネットストアでは店舗在庫の発送は行っていませんからご注意ください。店頭在庫は、まず店舗に電話をし、在庫を確認していただいたうえで、代金引換便での注文が可能です。

最後に、『不完全なレンズで』の刊行記念イベントについてご紹介します【⇒申し訳ありません。満員御礼となりました】。また、現在、ナディッフ・モダン(渋谷Bunkamura内)で関連書籍ブックフェアを開催中(2011年1月10日まで)です。どうぞお立ち寄りください。

◎「ロベール・ドアノーの写真人生」(ドキュメンタリー映像上映とトークショー)

出演:ピエール・バルー、堀江敏幸、大竹昭子(司会)、潮田あつこ・バルー(通訳)
日時:2011年1月10日(月・祝日)14時~16時
会場:サラヴァ東京
料金:2,000円(お茶付き)
予約:E-mail: contact【アットマーク】saravah.jp / Tel: 03-6427-8886
※メールの場合は、日時/イベント名/お名前/人数をお書き添えください。
【⇒申し訳ありません!予約満席となりました】

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by urag | 2010-12-21 14:20 | 芸術書既刊 | Trackback | Comments(0)
2010年 12月 20日

河出書房新社さんの注目新刊

先日近刊としてご紹介した河出書房新社さんの本が続々と出来上がりつつあります。

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写真はまもなく発売となるマーシャル・マクルーハン+クエンティン・フィオーレ『メディアはマッサージである〔新装版〕』(南博訳、河出書房新社、10年12月)です。右が95年刊の初版、そして左が今週発売予定の新装版。新装版の装丁は弊社発売『表象』でもお馴染みの加藤賢策さん(東京ピストル)です。装丁が違うだけでかなり印象が違いますね。中身の組版まで新しく見えてくるほどで、見事なイメージチェンジです。実際は中の組は変わってはいませんが、新たに巻末に門林岳史さんによる解説が加わっています。皆様ご承知の通り、門林さんは『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン――感性論的メディア論』(NTT出版、09年9月)の著者です。来年2011年はマクルーハン生誕百周年で、河出さんでは「道の手帖」シリーズでマクルーハン特集号を近く刊行される予定だと伺っています。

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『メディアはマッサージである〔新装版〕』を手がけた編集者Yさんは、同じく今週発売のスーザン・ソンタグ『私は生まれなおしている――日記とノート 1947-1963』(デイヴィッド・リーフ編、木幡和枝訳、河出書房新社、10年12月)も担当されています。こちらはソンタグの14歳から30歳までの日記とノート。赤裸々な日常と本音の数々……。幾度か登場する「ジェイコブ」というのは、編者の注記を見ますと、あの『パウロの政治神学』のヤーコプ・タウベスのことらしいです。タウベスとマルクーゼの電話での会話とか、ショーレムへのタウベスの評価とか。59年暮れから60年年明けにかけてのことです。その少し前には「目を通しておくこと」という注記とともに、当時の新刊が幾つか挙げられています。ジョン・バース『旅路の果て』(白水uブックス、84年)とか、ハロルド・ローゼンバーグ『新しいものの伝統』(紀伊國屋書店、1965年)とか。ソンタグのこの日記は非常に興味深い史的資料でもあると思います。「訳者あとがき」によれば、日記はあと二巻刊行される予定のようです。

ソンタグと同じく、20世紀アメリカに生きたユダヤ系知識人のエーリッヒ・フロムのロングセラーも先週刊行されました。『自由であるということ――旧約聖書を読む』です。先日書いた通り、68年の初訳では書名は『ヒューマニズムの再発見――神・人間・歴史』で、80年の再刊では『ユダヤ教の人間観――旧約聖書を読む』と改題されています。今回で二度目の改題ですが、フロムの訳書では「~ということ」という書名が多いですから、今回の方がなんだかしっくりしますね。本書の復刊を手掛けられた編集者のFさんは先月の河出文庫の新刊、西研『集中講義 これが哲学!――今を生き抜く思考のレッスン』も担当されています。この本は『大人のための哲学授業』(大和書房、02年9月)の改訂版です。11回にわたる講義形式になっており、それぞれの回にブックガイドが付されています。

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同じく哲学の入門書として、今月河出さんでは、ドゥルーズの弟子ジャン=クレ・マルタンの『百人の哲学者 百の哲学』を先週刊行されています。古代から現代までの西洋哲学における巨匠たちの思想が解説されていて、ちょっとした「読む事典」になっています。百人も登場するので、中には日本では未訳の思想家もしばしば登場しますが、いずれも原典を読んでみたくなる魅力的な解説になっています。百人の名前を全員列記したいのですが、骨が折れそうなので断念。

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マルタンの本を手掛けられた編集者Aさんは、河出ブックスの今月の新刊、檜垣立哉『フーコー講義』も担当されています。フーコーの著書や講義録を読み解く形式になっていて、本書が第一作となる河出ブックスのシリーズ内シリーズ「現代思想の現在」は今後も色々な思想家を扱っていくようです※。檜垣さんは先週、岩波書店から『瞬間と永遠――ジル・ドゥルーズの時間論』も上梓されました。月刊誌『思想』に連載されたものが内容のメインです。本書は『差異と反復』に発する「第三の時間」を議論の軸として、ドゥルーズの全著作を時間論として読む試みがなされています。「第三の時間」とは「経験不可能な超越論的時間であり、同時に実在する自然の時間」(「序論」21頁)であり、「未来に向かう時間」(「第一章」29頁)だとされています。「永劫回帰」や「永遠の今」といった概念とも関係がありますが、簡単ではないので、どうぞ檜垣さんの本を買って熟読なさって下さい。なお、檜垣さんはここしばらく月刊誌『現代思想』でも連載「ヴィータ・テクニカ」を執筆されており、どんどん研究を進めておられます。

※河出ブックス編集長のFさんによれば、「現代思想の現在」では今後、ドゥルーズ、レヴィ=ストロース、サイード、ラカンといった思想家を扱うとのことです。また、同ブックスではもうひとつシリーズ内シリーズがあります。「人と思考の軌跡」がそれで、丸川哲史『竹内好――アジアとの出会い』(10年1月)、細見和之『永山則夫――ある表現者の使命』(10年4月)が既刊です。以後、『内村鑑三』『大川周明』といった巻が予定されているそうです。楽しみですね!

年明けの河出書房新社さんの注目近刊では、たとえば来月の河出文庫の新刊、山口裕之編訳『ベンヤミン・アンソロジー』があります。ちょうど今月のちくま学芸文庫の新刊で『ベンヤミン・コレクション(5)思考のスペクトル』が刊行されましたが、どんどん新訳が出てきますね。
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by urag | 2010-12-20 03:15 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2010年 12月 17日

ユング『赤の書』重版分も版元品切、残るは書店在庫のみ

ユング『赤の書』(創元社)を特価期間中にお買い求めになりたい方に一言おせっかいを申し上げます。ついさいきん重版が出来上がった『赤の書』はすでに版元品切になっているようです。出荷前にすべて受注(店頭補充および客注)で埋まったとも聞いています。よって、書店店頭にある在庫品を買い求めるほかありません。さらに重版するとしても特価期間中にはもう間に合わないでしょうし、一出版人の憶測として言えば、そもそも重版はもう難しいかもしれません。売れてるならやればいいじゃないか、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、『赤の書』は製作面で高いコストがかかりますし、在庫を抱えるのもたいへんなことです。特価期間を終えてさらに売行が伸びるかどうかも未知数。だから、当分は様子見で重版しないはず。そう用心した方が現実的かもしれません。
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by urag | 2010-12-17 19:34 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2010年 12月 16日

ボワ+クラウス『アンフォルム』書影公開

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by urag | 2010-12-16 19:10 | 近刊情報 | Trackback | Comments(2)
2010年 12月 13日

1月上旬刊行予定:ボワ+クラウス『アンフォルム』

◆2011年1月7日取次搬入予定 *芸術批評

アンフォルム――無形なものの事典
イヴ=アラン・ボワ+ロザリンド・E・クラウス著 加治屋健司ほか訳
46変形判(133mm×190mm)並製328頁 本体3,200円 ISBN978-4-901477-78-9

内容:モダンアートにおける〈無形なもの〉の過去・現在・未来をAからZまでのキーワードで読み解く事典。美を解体し形を逸脱する、異質なるものたちの諸領域を横断し、芸術理論の新地平を切り拓く論争的マニフェスト。新シリーズ「芸術論叢書」初回配本!

原書:"Formless: A User's Guide" by Yve-Alain Bois & Rosalind E. Krauss, Zone Books, 1997.

著者:イヴ=アラン・ボワ(Yve-Alain Bois)1952年生。プリンストン高等研究所教授。著作に1998年『マチスとピカソ』(日本経済新聞社、2000年)など。

著者:ロザリンド・E・クラウス(Rosalind E. Krauss)1940年生。コロンビア大学教授。著作に1985年『オリジナリティと反復』(リブロポート、1994年)、1998 年『ピカソ論』(青土社、2000年)など。

訳者:加治屋健司(かじや・けんじ)1971年生。広島市立大学芸術学部准教授。
訳者:近藤學(こんどう・がく)1972年生。
訳者:高桑和巳(たかくわ・かずみ)1972年生。慶應義塾大学理工学部准教授。
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by urag | 2010-12-13 20:38 | 近刊情報 | Trackback | Comments(0)
2010年 12月 12日

紀伊國屋じんぶん大賞2010――読者がえらぶ人文書ベストブック

現在、紀伊國屋書店新宿本店5F人文書売場では、ロールズ『正義論 改訂版』刊行記念ブックフェア「これまでの正義、これからの正義」(選書:川本隆史+仲正昌樹+中森明夫)が好評開催中ですが、それと並行して、「河出ブックス・河出文庫・河出書房新社謝恩本フェア」が開催されています。謝恩本は20%オフなので、この機会に高額本(ブルトン『魔術的芸術』やシャーマ『風景と記憶』など)を狙うのがお得だと思います。さらに、河出フェアの隣では「2010年紀伊國屋書店人文書ベストブック」が展開されています。今年刊行された本で何が売れたのか、これで一目瞭然です。読み忘れ、買い忘れがないか、チェックするのに便利。

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写真をご覧になるとお分かりになると思いますが、「ベストブック」フェアの真ん中にはなにやら箱が設置されています。これにもう少し寄ってみると・・・

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これは何かと言いますと、来月中旬スタートのフェア「紀伊國屋じんぶん大賞2010――読者がえらぶ人文書ベストブック」のための読者アンケート募集の箱なのですね。詳細はリンク先でお読みいただくとして、要するに読者の皆さんにウェブ上ないし店頭で投票していただいて、一番得票数が多かった本に大賞を贈るというものです。ちょうどブックファースト新宿店さんでは著名人・業界人が選ぶ「名著百選」フェアが1月16日まで開催されていることを当ブログでご紹介しましたけれど、このフェアの直後に紀伊國屋書店のが始まるといったところですね。私も、少しばかり紀伊國屋さんのお手伝いをすることになっています(千葉雅也さんとの「文藝」対談の続き、とか)。フェアの企画者は、「朝日新聞」2010年11月8日夕刊「凄腕つとめにん」欄の記事「アイデア企画で売った人文書23000冊以上」に登場されていた人文書MDのY係長さんです。

読者アンケートというのはなかなか大胆な発想です。自薦は不可、となっていますが、著者や出版社が自著自社本を推しだしたらキリがないですから、やむをえません。当ブログをご覧の皆さまもどうぞふるってご参加ください。
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by urag | 2010-12-12 22:41 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
2010年 12月 08日

月曜社は10年12月7日で創業満十周年を迎えました

月曜社は昨日2010年12月7日に創業満10周年を迎えました。本日より11年目に突入です。皆さまの日ごろのご愛顧、ご指導ご鞭撻に深く感謝申し上げます。

直近の刊行予定(2011年1月)を以下に記します。

◎新刊(詳細は後日公開いたします)
イヴ=アラン・ボワ+ロザリンド・クラウス『アンフォルム――無形なものの事典』
遠藤水城編著『曽根裕 Perfect Moment』(東京オペラシティアートギャラリー展覧会関連書籍)
中平卓馬写真集『都市 風景 図鑑』(マガジンワーク1964-1982)

◎重版
ジョルジョ・アガンベン『バートルビー』3刷
ロベール・ドアノー『不完全なレンズで』2刷

今後とも月曜社をお引き立ていただきますようよろしくお願いいたします。
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by urag | 2010-12-08 11:53 | ご挨拶 | Trackback | Comments(2)
2010年 12月 06日

弊社出版物の著者や訳者の方々の最近の御活躍

★廣瀬純さん(『闘争のアサンブレア』共著者、ヴィルノ『マルチチュードの文法』訳者、ネグリ『芸術とマルチチュード』共訳者)
洛北出版からまもなく発売になるビフォことフランコ・ベラルディの『NO FUTURE――イタリア・アウトノミア運動史』を共訳されています。

NO FUTURE〔ノー・フューチャー〕――イタリア・アウトノミア運動史
フランコ・ベラルディ(ビフォ)著 廣瀬純+北川眞也訳/解説
洛北出版 2010年12月 本体2,800円 四六判並製427頁 ISBN978-4-903127-12-5
帯文より:「アウトノミア運動」とは何だった/何であるのか? 1977年――すべての転回が起こった年! イタリアでは、労働を人生のすべてとは考えない若者たちによる、激しい異議申し立て運動が爆発した。77年の数々の反乱が今日の私たちに宛てて発信していた、革新的・破壊的なメッセージを、メディア・アクティヴィストであるビフォが描きだす。

※原題は『無垢について――1977年:予感の年』(1977年初版、1987年再版、1997年新版)。今回の訳書では、日本語版への序文として「未来がはじまった年」、そして日本の読者に宛てられた「世界じゅうのひきこもりたちよ団結せよ」が新たなテクストとして追加され、さらに巻末には廣瀬さんの解説「もうひとつのオペライズモ フランコ・ベラルディの場合――1963年から1972年まで」、そして廣瀬さんが聞き手となっている「フランコ・ベラルディ(ビフォ)へのインタヴュー――1972年から2008年まで」、最後に北川さんの解説「イタリア1977年以後」が収録され、「イタリアの政治・運動関連年表 1973~1979年」や人名および事項索引も付されています。訳者あとがきを含めたいわば「本編」が272頁、そして上記の「巻末」が実に160頁もあります。とにかくすごい本です。訳者のお二方と編集者Tさんの情熱を感じます。

※「世界じゅうのひきこもりたちよ団結せよ」からその末尾を引用します。「今日の問題とは、孤独になること、未来を恐れること、自殺することです。というのは、こうしたことが新しい世代のなかで、つまり不安定性と接続性を生きる世代のなかで拡大する傾向にあるからです。ひきこもりというのは、今日の苦悩、今日の弱さのしるしであり痕跡であります。しかし、ひきこもりは、ひとつの文化的徴候、つまり離脱して自律性を追い求める文化的徴候でもあるのです」(267頁)。

※ビフォ(1949-)には既訳書があります。写真右の『プレカリアートの詩〔うた〕』(櫻田和也訳、河出書房新社、09年12月)です。併せてお薦めします。

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★アントニオ・ネグリさん(『芸術とマルチチュード』著者)
『時間の構成』(原著1997年刊)と『好機・豊穣・多数性』(原著2000年刊)を併せて翻訳し一冊とした『革命の秋〔とき〕――いまあるコミュニズム』が世界書院から今月刊行されました。

革命の秋――いまあるコミュニズム
アントニオ・ネグリ著 長原豊+伊吹浩一+真田満訳
世界書院 2010年12月 本体4,700円 四六判上製534頁 ISBN978-4-7927-2113-8
帯文より:汚名に塗れたコミュニズムをいまある来たるべき時に向けて再構築する、ネグリ渾身の力作!

※邦題は前述二著を一冊にまとめた英訳版(2003年刊)から採られています。マッテオ・マンダリーニによる英訳者序文も併録され、さらに英語版の訳注も訳出されています。底本はそれぞれのイタリア語原書ですが、『時間の構成』は英訳版、『好機・豊穣・多数性』は仏訳版も参看されています。

★ヘント・デ・ヴリースさん(『暴力と証し』著者)
以文社から先週刊行された『「近代の超克」と京都学派』に論文「西洋の針路の喪失/東漸の終焉と脱ヨーロッパ化」(茢田真司訳)が掲載されています。

「近代の超克」と京都学派――近代性・帝国・普遍性
酒井直樹+磯前順一編
以文社 2010年11月 本体3,600円 A5判上製359頁 ISBN978-4-7531-0285-3
帯文より:アジア・太平洋戦争のさなか、1942年の座談会「近代の超克」をめぐる、日本、欧米、アジアの研究者による国際シンポジウム。「近代の超克」の座談会には参加しなかった三木清も含め、西田幾多郎から田邊元を経て、第三世代の三木や西谷啓治へ繋がっていく京都学派は、特に新カント派、マルクス、ヘーゲル、フッサール、ハイデッガーを丹念に読破し、西洋近代思想の受容に多大な成果を上げると同時に、日本特有の〈文化〉という言説を創出してきた。その壮大な経緯を批判的に再検討する国際シンポジウム。

※2009年5月に開催された京都の日文研(国際日本文化研究センター)のワークショップ「京都学派と「近代の超克」――近代性・帝国・普遍性」の記録です。酒井直樹、磯前順一、藤田正勝、J・W・ハイジック、孫歌、鈴木貞美、金哲、ゴウリ・ヴィシュワナータン、ヘント・デ・ヴリーズ、稲賀繁美の各氏の発表が収録されています。なお本書では「ヴリース」ではなく「ヴリーズ」と表記されています。

★水野浩二さん(ヴァール『具体的なものへ』訳者)
今週末開催される以下のシンポジウムで発表されます。

◎「現代哲学の水脈を求めて――ジャン・ヴァールとその周辺」北海道哲学会・北海道大学哲学会共催シンポジウム

日時:2010年12月11日(土)午後3時より
場所:北海道大学 人文・社会科学総合教育研究棟 W202室(文学部棟西隣、2F)

内容:
1.「ジャン・ヴァールの方法――その「相補性」を巡って」村松正隆(北海道大学)
2.「ジェームスを生み出した渦――ヴァールが論じるジェームズ思想の誕生」山田健二(北見工業大学)
3.「〈具体的なもの〉と感情」水野浩二(札幌国際大学)
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by urag | 2010-12-06 19:50 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
2010年 12月 04日

河出文庫版『ドゥルーズ初期』と河出12月新刊注目書

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7日(火)発売
哲学の教科書――ドゥルーズ初期 ジル・ドゥルーズ編著 加賀野井秀一訳注
河出文庫 2010年12月 本体950円 252頁 ISBN:978-4-309-46347-6 
カバー裏紹介文より:高校教師をしていたドゥルーズが教科書として編んだ、マリノフスキーからベルクソン、マルクスにいたる全66編のアンソロジー『本能と制度』と、処女作「キリストからブルジョワジーへ」。これら幻の名著を詳細な訳注によって解説し、潜在性、差異、多様体、力といった、ドゥルーズの原点を明らかにする。
★先月も少し書きましたが、親本は夏目書房から1998年に刊行された『ドゥルーズ初期』です。ドゥルーズの処女論文と、彼の編んだアンソロジーが一冊にまとめられています。精力的にドゥルーズの著書を文庫化してくださってきたおかげで、ドゥルーズの再読解はここ最近でますます幅広く進みつつあるのではないでしょうか。河出さんに感謝です。

14日(火)発売予定
フーコー講義 檜垣立哉著
河出ブックス 2010年12月 本体予価1,300円 B6判 ISBN:978-4-309-62424-2
版元紹介文より:変貌しつづけた20世紀最大の思想家フーコーの全軌跡を走査しながら、「人間」なきあとの「自己」を問うフーコー以降のフーコーを展望する、気鋭によるかつてない思想家論。
★選書内シリーズと見ていいでしょうか、「現代思想の現在」という一連の講義形式の入門書がスタートするようです。楽しみですね!

14日(火)発売予定
自由であるということ――旧約聖書を読む E・フロム著 飯坂良明訳
河出書房新社 2010年12月 本体予価3,500円 46判 ISBN:978-4-309-24537-9
版元紹介文より:旧約聖書はまさに革命的な書物である――。旧約聖書とユダヤ教に徹底したヒューマニズムの種子を見出し、人間にとって真の自由とは何かを問う名著。『ユダヤ教の人間観』改題。
★1968年に「Kawade World Books」シリーズから『ヒューマニズムの再発見――神・人間・歴史』として翻訳出版された"You Shall Be as Gods: a radical interpretation of the Old Testament and its tradition"(1966)。その後、1980年に「現代思想選」シリーズで『ユダヤ教の人間観――旧約聖書を読む』と改題されて再刊され、さらに1996年には「河出・現代の名著」シリーズでも再刊されました。今回は二度目の改題にして四度目の刊行。いかに長く愛されてきた本であるかがわかります。

16日(木)発売予定
新装版 メディアはマッサージである マーシャル・マクルーハン+クエンティン・フィオーレ著 南博訳
河出書房新社 2010年12月 本体予価2,200円 A5変型判 ISBN:978-4-309-24533-1
版元紹介文より:マクルーハン生誕100年!! メディアはますますマッサージである!! マクルーハンのエッセンスをポップに詰め込み、一大ブームとなったメディアの預言者の真髄。巻末に門林岳史氏による論考。
★書体や挿画などグラフィック面で非常に凝っている本なので、造本として日本語版を成立させるのがとても難しかったであろう本ですが、旧版は95年に刊行されています。来年2011年が生誕百年ということでめでたく再刊。フィオーレ(もしくはフィオール)との共著で同じくグラフィックが凝っている『地球村の戦争と平和』(広瀬英彦訳、番町書房、1972年)も再刊されるといいですね。

17日(金)発売予定
百人の哲学者――百の哲学 ジャン=クレ・マルタン著 杉村昌昭+信友建志監訳 村澤真保呂+藤田雄飛+上尾真道訳
河出書房新社 2010年12月 本体予価3,800円 46変型判 ISBN:978-4-309-24532-4
版元紹介文より:ヘラクレイトスからデリダまで。ドゥルーズの愛弟子が独自の視点で選んだ哲学者100人の肖像と思考の魅力と核心を詩的に描き出す、いままでになかった哲学/思想への招待。
★マルタン(1958-)の既訳書には『ドゥルーズ/変奏』(毬藻充+黒川修司+加藤恵介訳、松籟社、1997年)、『物のまなざし――ファン・ゴッホ論』(杉村昌昭+村澤真保呂訳、大村書店、 2001年)があります。

21日(火)発売予定
私は生まれなおしている――日記とノート 1947-1963 スーザン・ソンタグ著 デイヴィッド・リーフ編 木幡和枝訳
河出書房新社 2010年12月 本体予価3,500円 46変型判 ISBN:978-4-309-20554-0 予価税込3,675円
版元紹介文より:スーザン・ソンタグ14歳から30歳までの日記。激動する時代に対峙する思索の記録であり、10代での結婚、出産、離婚、同性愛の幸福と不幸に揺れる姿までもが赤裸々に綴られる衝撃の書!
★これまでたくさん著書が翻訳されてきたソンタグですが、日記というのは初めてですよね。
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by urag | 2010-12-04 19:36 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)