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2010年 02月 27日

『新書大賞2010』(中央公論別冊)に参加しました。

昨年に引き続き、中央公論新社の「中央公論」別冊、「新書大賞2010」に参加しました。今回は「年間ベスト20」を決めるための投票者としてです。投票者は、書店員さんや評論家、編集者など74名。各自が推薦文を添えてベスト5を挙げ、それを集計したものでベスト20が決まります。紀伊國屋書店チェーンでの年間売上ベスト20も併載されていますが、売れた20冊というのと、お薦めの20冊というのが必ずしも重複しておらず、面白い結果になっています。私自身は、人文書系のものを選んで欲しいと依頼を受けたので、以下の5点を挙げました。

『書く』石川九楊 中公新書
『ガンジーの危険な平和憲法案』C・ダグラス・ラミス 集英社新書
『エコ・テロリズム』浜野喬士 新書y(洋泉社)
『社会的な身体』荻上チキ 講談社現代新書
『ヤンキー進化論』難波功士 光文社新書

この中でベスト20に入ったのは、『書く』と『ヤンキー進化論』です。分野を限っているとはいえ、1500点を超える点数の中から、5点に絞るというのは実際のところ至難の業でした。「新書大賞2010」には永江朗さんと宮崎哲弥さんの対談が掲載されていて、最初のほうで宮崎さんが「Jポップならぬ「J思想」が新書の主題として浮上してきた」と発言されています。実は私も当初はその線、つまり「日本」という大テーマに挑んだ書目の中から5冊選ぼうとしていました。しかし結局は絞り切れず、このテーマで選ぶこと自体を断念したのでした。私が注目していたのは以下の7点です。

『日本近現代史9 ポスト戦後社会』吉見俊哉 岩波新書
『戦後思想は日本を読みそこねてきた 鈴木貞美 平凡社新書
『日本の難点』宮台真司 幻冬舎新書
『日本辺境論』内田樹 新潮新書
『日本哲学小史』熊野純彦編 中公新書
『ニッポンの思想』佐々木敦 講談社現代新書
『無印ニッポン』堤清二・三浦展 中公新書

振り返ってみると、日本という大テーマを断念したのは自分にとっては正解で、先述した5点に決めてよかったと個人的には納得しています。このほかにも、以下の書目に注目していました。

『西洋哲学の10冊』左近司祥子編 岩波ジュニア新書
『現代哲学の名著』熊野純彦編 中公新書
『科学の世界と心の哲学』小林道夫 中公新書
『ヴィーコ』上村忠男 中公新書
『物語 ストラスブールの歴史』内田日出海 中公新書
『学問の春』山口昌男 平凡社新書
『多読術』松岡正剛 ちくまプリマー新書
『ドゥルーズ入門』檜垣立哉 ちくま新書
『超訳『資本論』第2巻』的場昭弘 祥伝社新書
『超訳『資本論』第3巻 完結編』的場昭弘 祥伝社新書

一言だけ添えますと、石川さんの『書く』と松岡さんの『多読術』はぜひ併読をお薦めしたい本です。「新書大賞2010」に寄せた『書く』への私の推薦コメントは以下の通りでした。

「書道の可能性を追求し、「書とは何か」を問い続けてきた書家ならではの濃密な書論。現代人が等閑視しがちな「書く行為の意味」や「肉筆の価値」について深く掘り下げている。書の原理と歴史を概説するとともに、現代文化を鋭く批判する断固たる論説が目を惹く。著者にとって、パソコンのワープロソフトによる文字入力は「書くことへの愚弄」にほかならず、現代社会の退廃の元凶のひとつですらある。読書という行為の本質に迫る体験談を披露している松岡正剛『多読術』(ちくまプリマー新書)と併読すれば、読み書き行為を根源的に考え直すための良い機会を得られるだろう」。

今回の「新書大賞2010」では豪華執筆陣30名が「私のイチオシ」というテーマで1冊ずつお薦めの新書を挙げていて、たいへん読み応えがあります。また、巻末には「主要新書リスト2009」という、昨年刊行された新書の一覧が付されていて、書店員さんにとっても便利なツールになっていると思います。
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by urag | 2010-02-27 16:22 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 23日

「ありな書房・三元社全点フェア」@紀伊國屋書店新宿本店

紀伊國屋書店新宿本店5F人文書売場では、「仏教書総目録刊行会僅少本+大蔵出版・中山書房仏書林フェア」に続いて「ありな書房・三元社全点フェア」が昨日より開催されています。二社とも美術批評系の書籍出版では定評があります(三元社さんは社会言語学系の学術出版でも有名です)から、二社そろっての全点フェアというのは迫力があります。出品されている書籍はリンク先で確認できます。ストイキツァのサイン本というのはすごいですね。もとより『絵画の自意識』はすでに品切になっていますし、その上サイン本というのですから貴重です。在庫については、数に限りがあるので、新宿本店5Fに電話でご確認ください。

ありな書房・三元社全点フェア(今こそ!人文書宣言第11弾)

内容:2社ほぼ全点フェアとして、普段当店でお目にかかれなかった本も含め一同に会します。ありな書房からは注目の新シリーズ『ナショナル・ギャラリー・ポケット・ガイド』3点はもちろん、ヴィクトル・I・ストイキツァ『絵画の自意識』限定サイン本など、貴重な書籍を出品頂きました。三元社は文字通りの《僅少本》を多数出庫いただいております。お早めに足をお運びくださいませ。

場所:紀伊國屋書店新宿本店5階 人文書売場 A階段横壁棚J19~21
会期:2010年2月22日(月)~3月21日(日)
お問合せ:紀伊國屋書店新宿本店 03-3354-0131
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by urag | 2010-02-23 11:27 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 22日

今週発売:『ミクロコスモス――初期近代精神史研究 第1集』

今週発売の新刊をご紹介します。取次搬入はトーハン、大阪屋、太洋社が本日22日、栗田が23日、日販が24日(日販はいわゆる「総量規制」中につき、搬入まで「中4日」という初めての経験です)。書店さんの店頭に並ぶのは取次搬入日の翌日以降となります。なお、創刊イベントもございますので、ご案内します。会場の都合により定員が設定されています。予約されるのが無難かと思います。
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2010年2月25日発売【ジャンル:人文・思想史・文化史】

ミクロコスモス――初期近代精神史研究 第1集

平井浩:編 A5変形判並製368頁 本体3,000円 ISBN978-4-901477-72-7

内容:レオナルド・ダ・ヴィンチに代表されるような、一人の人間があらゆる領域に手をそめて優れた業績を残した《初期近代》という時代(15-18世紀)がいま、見直されつつある。その時代の多様な豊かさと深さを解明するには、分野横断的な精神史研究が欠かせない。『ミクロコスモス』はそうした現代的要請に応えるべく発刊される学術誌であり、オリジナル論考のほか、海外の優れた研究論文の翻訳やラテン語等の重要原典テクストの翻訳、最新の研究動向や文献紹介をお届けする。第1集では、8本の多彩な論考や3本の動向紹介のほか、ゴルトアマーやフィチーノの翻訳を収める。シリーズ「古典転生」第2回配本(別巻1)。

目次:
記号の詩学――パラケルススの「徴」の理論 菊地原洋平
ルネサンスにおける世界精気と第五精髄の概念――ジョゼフ・デュシェーヌの物質理論 平井浩
画家コペルニクスと「宇宙のシンメトリア」の概念――ルネサンスの芸術理論と宇宙論のはざまで 平岡隆二
百科全書的空間としてのルネサンス庭園 桑木野幸司
アーヘン作《トルコ戦争の寓意》シリーズに見られるルドルフ二世の統治理念――《ハンガリーの解放》考察を通して 坂口さやか
ハプスブルク宮廷におけるディーとクーンラートのキリスト教カバラ思想 小川浩史
伝統的コスモスの持続と多様性――イエズス会における自然哲学と数学観 東慎一郎
ニコラウス・ステノ、その生涯の素描――新哲学、バロック宮廷、宗教的危機 山田俊弘
初期近代の哲学的世界観、神秘学、神智学における光シンボル クルト・ゴルトアマー(岩田雅之訳)
光について マルシリオ・フィチーノ(平井浩訳)
ルネサンスの建築史――ピタゴラス主義とコスモスの表象 桑木野幸司
ノストラダムス学術研究の動向 田窪勇人
ルネサンスの新しい身体観とアナトミア――西欧初期近代解剖学史の研究動向 澤井直

関連サイト:
bibliotheca hermetica 
『ミクロコスモス』ブログ

編者:平井浩 (ひらい・ひろ)埼玉県出身。学術研究グループ bibliotheca hermetica主宰。1999年、フランス・リール第3大学博士課程修了、科学史・哲学博士。現在、オランダ・ナイメーヘン大学(中世・近世哲学)研究員。著書に『ルネサンスの物質理論に見る種子の概念:フィチーノからガッサンディまで』(ベルギー、ブレポルス書店、2005年)、『人文主義医学と自然哲学:物質、生命、霊魂についてのルネサンスの論争』(ライデン、ブリル書店、近刊予定)、編著に 『コルネリウス・ゲマ:ルネサンス期ルーヴァンにおける宇宙論、医学、そして自然哲学』 (ローマ、セラ書店、2008年)がある。

***

◎インテレクチュアル・ヒストリーが挑む西欧近代像への新たな挑戦――『ミクロコスモス:初期近代精神史研究』出版記念トークショー

登壇者:平井浩、菊地原洋平、平岡隆二、坂口さやか、東慎一郎、山田俊弘、岩田雅之、澤井直
司会者:平井浩

内容:『ミクロコスモス:初期近代精神史研究』発刊を記念して、分野横断的な精神史(インテレクチュアル・ヒストリー)研究によって切り開かれる近代像の新しい解釈の可能性と多様性について、寄稿者一堂が語ります。いかにして『ミクロコスモス』が生まれ、寄稿者各自がどのように関わってきたのかも詳しくお話します。同時に、第1回ミクロコスモス大賞の発表を行います。

日時:2010年3月13日(土) 17:00~19:00(予定)/開場16:30
会場:紀伊國屋書店新宿本店 9階特設会場
定員:35名(お申し込み先着順。定員になり次第受付終了)
料金:無料 ※整理券の発行はございません。事前お申し込みの上、会場まで直接お越しください。
お申し込み:紀伊國屋書店新宿本店5階人文書カウンター 電話代表|03-3354-0131(10:00~21:00)

⇒予約が定員に達しましたので、受付を終了いたしました。ご了承くださいませ。
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by urag | 2010-02-22 10:25 | 近刊情報 | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 19日

ブックフェア「ベーシック・インカムについて考える」@ジュンク堂書店池袋店

ジュンク堂書店池袋本店(同店ツイッター)の4F人文書売場にてブックフェア「ベーシック・インカムについて考える」が好評開催中です。このテーマでは最大規模のフェアになったと聞いています。企画担当はGさん。選書協力は『ベーシック・インカム入門』(光文社新書)や『貧困を救うのは、社会保障改革か、ベーシック・インカムか』(人文書院)などの本を昨年刊行されている山森亮さんです。

◎ブックフェア「ベーシック・インカムについて考える」

日時:2010年2月15日~3月12日
場所:ジュンク堂書店池袋本店 4F 人文書売場

選書協力:山森亮(同志社大学経済学部准教授)
選書コメント:ベーシック・インカム(基本所得保障)とは、ある社会で、すべての構成員に無条件で一定額の現金給付をしようという考え方です。思想的には200年近い歴史があり、社会保障制度の議論や、社会運動、労働運動などにおいて、世界的規模で活発に議論されてきました。近年、日本においても、貧困や労働をめぐる議論の盛り上がりとともに、注目され始めています。この新しい仕組みは、一体どういうものなのでしょうか。今回は、同志社大学准教授・山森亮さんに、ベーシック・インカムとそれに関連する書籍をセレクトしていただきました。ベーシック・インカムがなぜ注目され、社会と私たちをどう変えるのか、考えたいと思います。

●基本文献
小沢修司『福祉社会と社会保障改革:ベーシック・インカム構想の新地平』高菅出版、2002
山森亮『ベーシック・インカム入門:無条件の基本所得を考える』光文社新書、2009
橘木俊詔・山森亮『貧困を救うのは、社会保障改革か、ベーシック・インカムか』人文書院、2009
新田ヒカル+星飛雄馬『やさしいベーシック・インカム』サンガ、2009
小飼弾『働かざるもの、飢えるべからず。』サンガ、2009
堀江貴文『「希望」論』サンガ、2009
ゲッツ・W・ヴェルナー『ベーシック・インカム:基本所得のある社会へ』(渡辺一男訳)現代書館、2007
〃『すべての人にベーシック・インカムを:基本的人権としての所得保障について』(渡辺一男訳)現代書館、2009
トニー・フィッツパトリック『自由と保障:ベーシック・インカム論争』(武川正吾+菊地英明訳)勁草書房、2005
武川正吾編『シティズンシップとベーシック・インカムの可能性』法律文化社、2008
フィリップ・ヴァン・パリース『ベーシック・インカムの哲学:すべての人にリアルな自由を』(後藤玲子+齊藤拓訳)勁草書房、2009

●社会保障――世界の動向と日本の現実
宮本太郎『生活保障:排除しない社会へ』岩波新書、2009
根岸毅宏『アメリカの福祉改革』日本経済評論社、2006
橘木俊詔+浦川邦夫『日本の貧困研究』東大出版会、2006
埋橋孝文編『ワークフェア:排除から包摂へ?』法律文化社、2007
山野良一『子どもの最貧国・日本:学力・心身・社会におよぶ諸影響』光文社新書、2008
湯浅誠『反貧困:「すべり台社会」からの脱出』岩波新書、2008
生田武志『ルポ最底辺:不安定就労と野宿』ちくま新書、2007
屋嘉比ふみ子『なめたらアカンで! 女の労働:京ガス男女賃金差別裁判 ペイ・エクイティを女たちの手に』明石書店、2007
横塚晃一『母よ!殺すな 増補新版』生活書院、2007
白崎朝子『介護労働を生きる』現代書館、2009
堤未果『ルポ貧困大国アメリカ』岩波新書、2008
UNDP(国連開発計画)『人間開発報告書2007/2008』国際協力出版会
OECD『図表でみる世界の最低生活保障:OECD給付・賃金インディケータ』明石書店、2008
武川正吾『福祉社会:社会政策とその考え方』有斐閣、2001

●ベーシック・インカムを求める社会運動
サム・デュラン『ブラックパンサー:エモリー・ダグラスの革命アート集』(鎌田裕子訳)ブルース・インターアクションズ、2008
マーチン・ルーサー・キング『黒人の進む道:世界は一つの屋根のもとに』(猿谷要訳)明石書店、1999
マリアローザ・ダラ=コスタ『家事労働に賃金を:フェミニズムの新たな展望』(伊田久美子+伊藤公雄訳)インパクト出版会、1986
小倉利丸『支配の「経済学」』れんが書房新社、1985[版元品切]

●ベーシック・インカムの思想と哲学
アントニオ・ネグリ+マイケル・ハート『〈帝国〉:グローバル化の世界秩序とマルチチュードの可能性』(水嶋一憲+酒井隆史+浜邦彦+吉田俊実訳)以文社、2003
〃『マルチチュード:〈帝国〉時代の戦争と民主主義(上・下)』(幾島幸子訳)NHKブックス、2005
アントニオ・ネグリ『転覆の政治学:21世紀へ向けての宣言』(小倉利丸訳)現代企画室、2000
〃『ネグリ生政治的自伝:帰還:歴史・地理・地図』(杉村昌昭訳)作品社、2003
バートランド・ラッセル『怠惰への讃歌』(堀秀彦・柿村峻訳)平凡社ライブラリー、2009年
ミシェル・フーコー『ミシェル・フーコー講義集成〈8〉生政治の誕生 (コレージュ・ド・フランス講義1978-79) 』(慎改康之訳)筑摩書房、2008
川本隆史編『応用倫理学講義:経済』岩波書店、2005
フランコ・ベラルディ(ビフォ)『プレカリアートの詩:記号資本主義の精神病理学』(櫻田和也訳)河出書房新社、2009
バートランド・ラッセル『自由への道』(栗原孟男訳)角川文庫、1953[版元品切] 原題『Proposed Roads to Freedom』
エーリッヒ・フロム『正気の社会』(加藤正明+佐瀬隆夫訳)社会思想社、1958[版元品切] 原題『The Sane Society』

●ベーシック・インカムの歴史
エドマンド・バーク『フランス革命についての省察(上・下)』(中野好之訳)岩波文庫、2000
エドワード・P・トムスン『イングランド労働者階級の形成』(市橋秀夫・芳賀健一訳)青弓社、2003
エズラ・パウンド『エズラ・パウンド長詩集成』(城戸朱理訳)思潮社、2006
上田杏村『生産経済学より信用経済学へ』第一書房、1930[版元品切]
トマス・ペイン『人間の権利』(西川正身訳)岩波文庫、1971[版元品切] 原題『Rights of man』

●ベーシック・インカムの経済学
ミルトン・フリードマン『資本主義と自由』(村井章子訳)日経BP社、2008
ジョン・ケネス・ガルブレイス『ゆたかな社会 決定版』(鈴木哲太郎訳)岩波現代文庫、2006
ジョン・メイナード・ケインズ『雇用・利子および貨幣の一般理論(上・下)』(間宮陽介訳)岩波文庫、2008
〃『ケインズ全集(27)戦後世界の形成:雇用と商品 1940-46年の諸活動』(平井俊顕+立脇和夫訳)東洋経済新報社、1996
西村和雄『ミクロ経済学入門』岩波書店、1986
ジョセフ・E・スティグリッツ『スティグリッツ公共経済学 第2版(上・下)』(藪下史郎訳)東洋経済新報社、2003-4
ジョン・スチュアート・ミル『経済学原理(1~5)』(末永茂喜訳)岩波文庫、1959-63[版元品切] 原題『Principles of Political Economy: With Some of Their Applications to Social Philosophy』
ロバート・セオポルド編『保障所得:経済発展の新段階』(浜崎敬治訳)法政大学出版局、1968[版元品切]
ジェイムズ・ロバートソン『未来の仕事』(小池和子訳)勁草書房、1988[版元品切] 原題『Future Work』
ミルトン&ローズ・フリードマン『選択の自由:自由社会への挑戦』(熊谷尚夫+西山千明+白井孝昌訳)日経ビジネス人文庫、2002 [版元品切] 原題『Free to Choose』
サミュエル・ボールズ+ハーバート・ギンタス『平等主義の経済学』(遠山弘徳訳)大村書店、2002[版元品切] 原題『Recasting Egalitarianism: New Rules for Communities, States and Markets』

●ベーシック・インカム論議の現在の広がりと可能性
リーアム・マーフィー、トマス・ネーゲル『税と正義』(伊藤恭彦訳)名古屋大学出版会、2006
立岩真也+村上慎司+橋口昌治『税を直す』青土社、2009
斎藤純一編『福祉国家/社会的連帯の理由』ミネルヴァ書房、2004
ユルゲン・トリッティン『グローバルな正義を求めて』(今本秀爾監訳)緑風出版、2006
フランス緑の党『緑の政策事典』(真下俊樹訳)緑風出版、2001
ロナルド・ドーア『働くということ』中公新書、2005
広井良典『持続可能な福祉社会:「もうひとつの日本」の構想』ちくま新書、2006
広井良典『「環境と福祉」の統合:持続可能な福祉社会の実現に向けて』有斐閣、2008
杉田俊介『フリーターにとって「自由」とは何か』人文書院、2005
杉田俊介『無能力批評:労働と生存のエチカ』大月書店、2008
雨宮処凛『ロスジェネはこう生きてきた』平凡社新書、2009
武川正吾+小笠原浩一編『福祉国家の変貌:グローバル化と分権化のなかで』東信堂、2002[版元品切]

●雑誌のバックナンバー
『VOL』2号、特集「ベーシック・インカム」、以文社
『フリーターズフリー』1号(2007)、2号(2008)、編集・発行=有限責任事業組合フリーターズフリー、発売=人文書院
『暮らしと教育をつなぐWE』162号、2009年10・11月、特集「楽になる道を探そう」、フェミックス
『現代思想』2003年2月、特集「『帝国』を読む」、青土社[版元品切]
『現代思想』1998年2月、特集「身体障害者」、青土社[版元品切]

●補足(ジュンク堂セレクト) ベーシック・インカムに関連、隣接すると思われる本を選びました。
雨宮処凛、飯田泰之著『脱貧困の経済学』自由国民社、2009
後藤玲子『正義の経済哲学』東洋経済新報社、2002
橋本努『帝国の条件』弘文堂、2007
広井良典+小林正弥編著『コミュニティ』勁草書房、2010
廣瀬純『闘争のアサンブレア』月曜社、2009
入江公康『眠られぬ労働者たち』青土社、2008
小泉義之『「負け組」の哲学』人文書院、2006
宮本太郎『福祉政治』有斐閣、2008
小野一『ドイツにおける「赤と緑」の実験』御茶ノ水書房、2009
白石嘉治、大野英士編『ネオリベ現代生活批判序説 増補』新評論、2008
立岩真也 他『生存権』同成社、2009
立岩真也『唯の生』筑摩書房、2009
東大社研(他)編『希望学4』東京大学出版会、2009
矢部史郎、山の手緑『愛と暴力の現代思想』青土社、2006
吉原直毅『労働搾取の厚生理論序説』岩波書店、2008
ジグムント・バウマン『新しい貧困』(伊藤茂訳)青土社、2008
〃『リキッド・ライフ』(長谷川啓介訳)大月書店、2008
ジョヴァンナ・フランカ・ダラ=コスタ『愛の労働』(伊田久美子訳)インパクト出版会、1991
アミタイ・エツィオーニ『ネクスト』(公共哲学センター訳)麗澤大学出版会、2005
フェリックス・ガタリ『三つのエコロジー』(杉村昌昭訳)平凡社ライブラリー、2008
アンドレ・ゴルツ『労働のメタモルフォーズ』(真下俊樹訳)緑風出版、1997
〃『資本主義・社会主義・エコロジー』(杉村裕史訳)新評論、1993
デヴィット・グレーバー『資本主義後の世界のために』(高祖岩三郎訳)以文社、2009
〃『アナーキスト人類学のための断章』(高祖岩三郎訳)以文社、2006
イヴァン・イリイチ『シャドウワーク』(玉野井芳郎+栗原彬訳)岩波現代文庫、2006
マーサ・ヌスバウム、アマルティア・セン編著『クオリティー・オブ・ライフ』(水谷めぐみ訳)里文出版、2006
シャンタル・ムフ『民主主義の逆説』(葛西弘隆訳)以文社、2006
カール・ポランニー『新訳 大転換』(野口建彦、栖原学訳)東洋経済新報社、2009
〃『経済の文明史』(玉野井芳郎+平野健一郎編訳)ちくま学芸文庫、2003
ポール・ラファルグ『怠ける権利』(田淵晉也訳)平凡社ライブラリー、2008
ジャック・ランシエール『不和あるいは了解なき了解』(松葉祥一ほか訳)インスクリプト、2005
マウリツィオ・ラッツァラート『出来事のポリティクス』(村澤真保呂+中倉智徳訳)、2008
アマルティア・セン+後藤玲子『福祉と正義』東京大学出版会、2008
リチャード・セネット『不安な経済/漂流する個人』(森田典正訳)大月書店、2008
ネルミーン・シャイク『グローバル権力から世界をとりもどすための13人の提言』(篠儀直子訳)青土社、2009
パオロ・ヴィルノ『マルチチュードの文法』(廣瀬純訳)月曜社、2004
『談』2009年 No.85、たばこ総合研究センター、特集「生存の条件」
『現代思想』2008年5月、特集「アントニオ・ネグリ」、青土社
『現代思想』2009年2月、特集「ケアの未来」、青土社
『インパクション』168号 特集「揺らぐ新自由主義 ベーシック・インカムの可能性」
『社会政策研究8』2008年5月、東信堂、特集「格差社会論再考」
『障害学研究5』2009年7月、発売:明石書店 「特集 I 障害と分配的正義 ベーシック・インカムは答になるか?」
『週刊金曜日』2009年3月6日741号、金曜日、特集記事「ベーシック・インカム 貧困脱出の切り札」
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【書店員の皆様へ】

当ブログでは、弊社の出版物を活用してくださっているブックフェアの積極的な告知を心がけております。未紹介のフェアはまだまだたくさんあると思います。よろしければフェアの開催情報をEメール(アドレスは弊社ウェブサイトに明記してあります)でお知らせ下さい。フェア名、実施期間、売場名、フェアの趣旨説明などは必ず書き添えてください。売場の写真を添えていただけるとフェアの様子が分かってたいへん嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

また、ブックフェアでなくても、売場自体を宣伝したい、開店したので宣伝したい、という場合の告知でも構いません。条件は「弊社の本を扱っていること」ですが、弊社の本が置いていない場合でも、当方が「これは面白い」と判断したお店の紹介はできます。新刊書店だけではなく、古書店さんや図書館さんでも紹介します。

個人の方からの「こんな面白いフェアがありますよ」という投稿も歓迎しますが、店内を撮影する場合は、撮影とウェブ公開の了解をお店からきちんと得てくださいね。よろしくお願いします。
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by urag | 2010-02-19 14:25 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 19日

大竹昭子連載「森山大道のOn the Road」第五回公開

大竹昭子さんのウェブ連載「森山大道のOn the Road」の第五回を公開開始いたしました。
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by urag | 2010-02-19 10:46 | ウェブ限定コンテンツ | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 17日

新規開店情報:月曜社の本を置いてくださる予定の本屋さん

2010年4月1日(木)
ブックファーストアトレ吉祥寺店:135坪
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-1-24 アトレ吉祥寺 2F
弘栄堂のあとを継いで08年12月から吉祥寺ロンロンで営業していたブックファースト吉祥寺店は、駅ビルの改装工事のため昨年9月にいったん閉店していましたが、まもなく駅ビルが「アトレ吉祥寺」として生まれ変わり、そこで営業再開となります。営業時間は10-22時。取次はT。小規模の店舗ながら、好立地ゆえに販売力のポテンシャルが高い店舗です。吉祥寺は「都内で住みたい街」の各社アンケートで毎年ナンバーワンに輝いていますから、駅ビルのテナント賃貸料は相当高いのでしょうね。
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by urag | 2010-02-17 18:00 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 15日

大規模デジタル化時代と読者

東京都古書籍商業協同組合が創立90周年の記念に、「日本の古本屋シンポジウム:滅亡か、復権か――大規模デジタル化時代と本の可能性」という催事を4月14日に開催するそうです。「滅亡か、復権か」とはすごいタイトルですね。滅亡するのか復権するのかはともかくとして、「大規模デジタル化時代」がどう推移していくのか、読者にはどんな機会が訪れるのか、そのへんの話題は昨今尽きることがありません。

たとえば、アマゾンの電子書籍リーダーKindle DXが今年から日本でも買えるようになりましたね。4万円以上するので、短期間で爆発的に普及することはないと思いますが、米国でプライム会員に無料配布する計画があるようで、日本でもし同じ計画が実行されるならば競合機種には大きな脅威になりうるかもしれませんね。以下は参考記事。

調査リポート:電子書籍が「普及」または「普及しない」理由 [土肥義則,Business Media 誠, 10年2月15日]
AmazonはAmazon Primeの会員全員にKindleを無料提供へ [Michael Arrington, TechCrunch Japan, 2010年2月12日]
米アマゾン、「Kindle」を「Amazon Prime」契約者に無料配布か--TechCrunch報道 [CNET Japan, 10年2月15日]
Amazon、Kindle向け電子書籍販売がリアル書籍を超えたと発表――クリスマス当日の12月25日、Amazonで電子書籍の販売数が初めて紙の書籍を超えた。 [ITmedia, 09年12月28日]
Amazon、Kindleのデジタル出版に新しく70%のロイヤルティ契約を用意 [Robin Wauters, TechCrunch Japan, 10年1月21日]

一方、紙媒体の復刊を地道に続けてきた、人文書版元8社による共同復刊事業第14弾「書物復権2010」の復刊候補リストが公開中です。投票は今月末まで。版元が候補に挙げるものと、古書市場でのニーズが必ずしも連動していないのが歯がゆいです。いっそのこと、8社は品切本リストをしんどくても作成し公開して、読者投票にすべてをゆだねるという試みをしてもいいような気がします。ただ、内幕をかつて垣間見たことのある経験から言えば、読者投票は広く浅く集まるのが通例で、投票結果だけを見ると復刊しなくてもいいような数字しか集まらないことがままある、というのが現実でした。しかし、そうであっても、品切本リストの公開はしたほうがいいような気がするんですね。各社の品切・絶版・重版情報だけをまとめた便利な情報源は、一部の版元の目録を除いてほぼないのですから。読者主導とは別に、書店主導の復刊事業はもっと増えていい気がします。今まで幾度となく書いてきましたが、読者の嘆きの声をもっとも身近で聞いているのは書店さんだからで、チェーン単位で専売商品を作れるなら他店との差別化にもなるはずです。
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by urag | 2010-02-15 14:46 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 15日

新規開店情報:月曜社の本を置いてくださる予定の本屋さん

2010年4月9日(金)
ジュンク堂書店台湾忠孝店:250坪
台北市忠孝東路四段45號 太平洋そごう百貨店 10F
2009年5月22日に開店した台湾天母店に続いて、台湾で2店目となります。天母店は順調だそうで昨年末増床も果たしていますが、弊社には開店時も増床時も発注がなかったと記憶しています。それだけに忠孝店分の発注があったことは嬉しいです。取次はO

弊社刊行物の中で海外からの引き合いが多いのは、森山大道さんの写真集です。ジュンク堂書店はパリにも支店を持っていますが、そちらでは弊社の森山写真集を今なお扱ってもらっているはずです。アジアではさいきん、香港のアポロ書店さんや台湾の誠品書店さんからよく森山写真集のご発注をいただいています。
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by urag | 2010-02-15 13:58 | 販売情報 | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 12日

大竹昭子連載「森山大道のOn the Road」第四回公開

大竹昭子さんのウェブ連載「森山大道のOn the Road」の第四回を公開開始いたしました。
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by urag | 2010-02-12 10:32 | ウェブ限定コンテンツ | Trackback | Comments(0)
2010年 02月 10日

紙媒体と出版業界、書店開業の近未来

Yahoo!のトップページの「みんなのアンテナ」に出たからと言って一般的な注目度も絶対に高い、とは限らないのですが、興味深いトピックのため、忘れないうちにリンク。

出版業界って、これからどうなるんでしょうか?
これからは電子書籍? それとも本?
本屋を開店する方法を教えて下さい。本が大好きなので、私が気に入った本を置ける...

私自身も一言ずつコメントしますと、
◎出版業界は既存体制が衰退し長い再編期のなかで業態を変えながらも存続する。つまり、業界のこれからなんてよく分からない(あるいは良くも悪くもなるようになる)ってこと。
◎電子書籍でも価値の変わらないコンテンツは大手版元の場合、基本的に電子書籍化されていくだろう。零細版元の書籍は、電子書籍の金融および流通を担う新しい取次と小売業務代行が登場しないと電子書籍化されない。電子書籍市場に紙の本と同等のロングテールがもし必要なら、そういう新会社が出てこないと実現不可能。さらに言えば、その新会社は著作権の取り扱いも業務の基本にくわえなければならないだろう。なお、モノとしてのフェティッシュな価値がある、作品としての紙の本はなくならない。
◎取次から新刊を取る形態の書店の場合、経営的な敷居が高すぎて、資産家でないと開店は困難。どんな本屋をやりたいのか、その本屋にどんな機能を持たせるのか、そこを具体的に詰めていくのが先決。やりようによってはもちろん本屋は開店できる。
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by urag | 2010-02-10 11:47 | 雑談 | Trackback | Comments(0)