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2005年 10月 31日

月曜社公式ウェブサイトを更新しました

月曜社公式ウェブサイトを更新しました。

追加された最新情報は以下の2点です。

◆近刊情報◆

『初期ストア哲学における非物体的なものの理論』エミール・ブレイエ 江川隆男訳 [哲学]日本語初訳! 詳細解説!

◆続刊予定◆

『アートとマルチチュード』アントニオ・ネグリ [現代思想]

以上です。(H)
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by urag | 2005-10-31 21:14 | ご挨拶 | Trackback | Comments(3)
2005年 10月 30日

今週の注目新刊(第26回:05年10月30日)

今週は大漁です。あれこれメモをとっておりますので、ながーいエントリーになりますが、ご容赦くださいませ。

***

マルチチュード――〈帝国〉時代の戦争と民主主義 (上・下)
アントニオ・ネグリ(1933-)+マイケル・ハート(1960-)著 幾島幸子訳 水嶋一憲+市田良彦監修
NHK出版 05年10月 本体各1,260円 B6判 上335頁 下309頁 ISBN上4-14-091041-0 下4-14-091042-9
■帯文(上巻)より:『〈帝国〉』に続く衝撃の第2弾! グローバル権力に抗するマルチチュードの可能性を明かす。日本語版、ついに登場。
■帯文(下巻)より:終わりなき戦争の時代をどう乗り越えるか? グローバル民主主義の可能性を力強く描く、〈帝国〉論の新たなる展開!
●小社より刊行しているパオロ・ヴィルノの『マルチチュードの文法』のご注文が、ちらほら書店さんから入り始めています。「マルチチュード」フェアがあちこちで催されるようですね。ヴィルノ(1952-)はネグリ(1933-)より20歳近く離れていますが、70年代のイタリアにおけるアウトノミア運動においては、ともに活動し、投獄されました。ヴィルノは当時20代の青年でした。
●イタリア現代思想が「人気」の昨今、書店さんでもフェアが組まれたり、棚が作られたりし始めています。網羅的ではありませんが、以下、関連著者(在外含む)。現時点で特に展開を推奨できる著者には★印を付しました。

ベネデット・クローチェ(1866-1952)哲学★
ロベルト・ロンギ(1890-1970)美術史
アントニオ・グラムシ(1891-1937)政治哲学★
マリオ・プラーツ(1896-1982)美術史
クルツィオ・マラパルテ(1898-1957)批評
ノルベルト・ボッビオ(1909-)政治哲学★
エウジェニオ・ガレン(1909-)歴史学
エンツォ・パーチ(1911-1976)哲学
ルイジ・パレイゾン(1918-1991)哲学
プリーモ・レーヴィ(1919-1987)作家
パオロ・ソレリ(1919-)建築家
パオロ・ロッシ(1923-)科学史
マリオ・トロンティ(1931-)政治哲学
ウンベルト・エーコ(1932-)美学★
アントニオ・ネグリ(1933-)政治哲学★
マンフレッド・タフーリ(1935-1994)建築学
ジャンニ・ヴァッティモ(1936-)哲学
アウグスト・イルミナーティ(1937-)哲学
カルロ・ギンズブルグ(1939-)歴史学
マリオ・ペルニオーラ(1941-)哲学★
ジョルジョ・アガンベン(1942-)哲学★
ウンベルト・ガリンベルティ(1942-)哲学
ピエル・アルド・ロヴァッティ(1942-) 哲学
マッシモ・カッチャーリ(1944-)哲学★
アレッサンドロ・ダル・ラーゴ(1947-)哲学
ロベルト・エスポジト(1950-)政治哲学★
パオロ・ヴィルノ(1952-)政治哲学★

このほか、生年が未詳ですが、フェミニストのマリアローザ・ダラ・コスタや、政治哲学者のマウリツィオ・ラッツァラートなど。上記の人物すべてに翻訳があるわけではありませんが、折に触れて名前を聞くことがあるかもしれません、ということで。ウィキペディアの「イタリア現代思想」にかんする啓蒙的なページもご参照ください。


現代思想 05年11月号 特集「マルチチュ-ド」
青土社 05年11月 本体1,238円 A5判238頁 ISBN4-7917-1142-4
■特集頁目次:

◎インタヴュー
「マルチチュードとは何か:マイケル・ハートとアントニオ・ネグリへの質問」M・ハート+A・ネグリ/清水知子訳
◎討議
「マルチチュードとは誰か: 『マルチチュード』の立場/非物質的労働/主権のありか/マルチチュードとは誰か/オリベラリズムをめぐって/戦争と抵抗」市田良彦+小倉利丸
◎論考
「マルチチュードの未来 『マルチチュード』仏訳版刊行に寄せて」P・マシュレ/桑田光平訳
「マシュレへの応答」A・ネグリ/桑田光平訳
「愛が〈共〉であらんことを:マルチチュードのプロジェクトのために」水嶋一憲
「非-全体 Pastout:社会的リンクにおける〈対象a〉」S・ジジェク/長原豊訳
「現実主義的革命家とマルチチュード、そして闘争の最小回路」廣瀬純
「犬が野良犬になるについての労働の、あるいは戦争の役割」入江公康
「ある晴れた朝、不可能な階級は……」長原豊
「暴力批判試論:R・ルクセンブルクとW・ベンヤミン」市野川容孝
「移動と再生産と戦争機械:平滑空間で愛を叫ぶ」矢部史郎
「台湾─逆光的烏托邦」桜井大造
「剥き出しの突飛な日常:石垣カフェとは何だったのか」篠原雅武
「数々の脱出をつなぎあわせて:女性ホームレスたちとの出会いから」丸山里美
「グローバルな抵抗の時代におけるタイの社会運動」J・ウンパゴーン/石川耕三+長原豊訳


新世界秩序批判――帝国とマルチチュードをめぐる対話
トマス・アトゥツェルト+ヨスト・ミュラー編 島村賢一訳
以文社 05年10月 本体2200円 46判200頁 ISBN4-7531-0244-0
■版元紹介文より:新自由主義的「新世界秩序」への再編が進行するなか、ヨーロッパの知識人が会し、ネグリ&ハートの『〈帝国〉』(以文社)に応答する形で問題の核心に迫る。『マルチチュード』読解へ向けての必読文献。
■目次:

序文
第1部:帝国、世界システムと資本の国際化
 ジョバンニ・アリギ「帝国の発展路線――世界システムの転換」
 ヨアヒム・ヒルシュ「新しい世界秩序――国家の国際化」
 トーマス・アトゥツェルト/ヨスト・ミュラー「帝国とマルチチュードの構成的権力――アントニオ・ネグリへのインタヴュー」
第2部:帝国における階級闘争とマルチチュード
 マイケル・ハート「農民世界の薄明――帝国における階級分析のために」
 ユディト・ルヴェル「国家に抗する社会――クラストル、ドゥルーズ、ガタリ、フーコーに関する覚書」
 アントニオ・ネグリ「マルチチュードの存在論的規定」
 アンヌ・ケリアン「マルチチュードの逃亡線――ジェノバとニューヨーク以後の短い電子メモ」
編者あとがき
訳者解説
訳者あとがき

●以文社さんでは自社の『〈帝国〉』関連の書籍として以下の書目があります。

非対称化する世界――『〈帝国〉』の射程
西谷修+酒井直樹+遠藤乾+市田良彦+酒井隆史+宇野邦一+尾崎一郎+トニ・ネグリ+マイケル・ハート著
以文社 05年03月 本体価格2,400円 46判256頁 ISBN4-7531-0239-4
■帯文より:外部を失った市場原理という原理主義的暴力への批判。

●ネグリ関連の情報の締めくくりに、イタリア語原書でのネグリの最新刊をご紹介しておきます。それは、manifestolibriから9月に刊行された"Fine Secolo: Un'interpretezione del Novecento"(ISBN:88-7285-458-X)です。本書はかつて1988年にミラノの出版社SugarCoから"Fine secolo: un manifesto per l'operaio sociale"として刊行されていたものの新版で、2004年8月付の「新版への序文」が加わっています。目次は以下の通り。総頁数156頁。

Prefazione alla nuova edizione
Prologo parigino. 1986: una rivolta per il futuro
Capitolo 1 Fine secolo
Capitolo 2 Dall'operaio massa all'operaio sociale: e oltre
Capitolo 3 Dalla fabbrica alla macchina ecologia
Capitolo 4 L'economia-mondo dell'operaio sociale
Capitolo 5 L'espropriazione nel capitalismo maturo
Capitolo 6 Produzioni antagonistische di soggettività
Capitolo 7 L'autonomia, dalla clandestinità al partito
Appendice. Lettera a Félix Guattari

※この最後の「フェリックス・ガタリへの手紙」は1984年10月付の長文のものですが、これには日本語訳があります。ネグリとガタリの共著『自由の新たな空間――闘争機械』(丹生谷貴志訳、1986年、朝日出版社、絶版)の巻末に収録されている「敗北の考古学」がそれです。正確に言うと、日本語訳は、フランス語版からの翻訳ですが内容は変わらないようです。


デリダ,脱構築を語る――シドニー・セミナーの記録
ジャック・デリダ(1930-2004)述 ポール・パットン+テリー・スミス編 谷徹+亀井大輔訳
岩波書店 05年10月 本体2,100円 46判201頁 ISBN4-00-024016-1
■帯文より:オーストラリアという地によって引き出されたデリダの新鮮な言葉。「肯定的な脱構築」への招待!
■版元紹介文より:アポリア、正義、赦し、歓待など、後期デリダの思想の概要をつかむことができる。オーストラリア先住民に対する責任の問題など、アクチュアルな話題も多く、読みやすい。キーワード集所収。最適の入門書。


名を救う――否定神学をめぐる複数の声
ジャック・デリダ(1930-2004)著 小林康夫+西山雄二訳
未来社 05年10月 本体1,800円 46判159頁 ISBN4-624-93253-6
■帯文より:『パッション』『コーラ』とともに「名についての三篇の試論」を構成する本書でデリダは、「否定神学」と呼ばれる論法を、語り得ないものについて語る否定的言説としてでなく、論法自体の可能性と根拠を再審に付す。ドイツ・バロック期の神秘主義的宗教詩人アンゲルス・シレジウスの代表作『ケルビムのごとき旅人』の、否定神学的な美しく難解な詩句を引用し、ライプニッツやハイデガーの言説を踏まえ、そこに秘められた論法の根源性と複数性を明るみに出す。デリダ的論理の根幹に触れる、臨場感あふれる言説のパフォーマンス。
●関連イベントは以下の通り。

デリダの明日:2005年/危機と哲学──国家・政治・文化・想像力
小林康夫×鵜飼哲×西山雄二×萱野稔人

21世紀初頭の世界は、日本はどうなっていくのか。迷走する政治状況のなかで、想像力の貧窮化にともなう文化の危機、学問の危機、大学の危機には底知れぬ不気味さがある。デリダ没後一年、この哲学者が存命していたら、いまの状況をどう見るだろうか。ファシズムが台頭した1930年代のヨーロッパの政治危機とも対比させながら、気鋭・若手の論者が国家から文化の問題にわたる現状分析と批判を哲学的・思想的に深めるトーク・バトル。

日時:05年11月3日(木・祝) 14:00開演(13:30開場)
会場:新宿・紀伊國屋ホール(紀伊國屋書店新宿本店4階)
料金:1,000円(全席指定・税込)
主催:〈書物復権8社の会〉(岩波書店、紀伊國屋書店、勁草書房、東京大学
出版会、白水社、法政大学出版局、みすず書房、未來社)
企画:未來社
前売取扱所:キノチケットカウンター(紀伊國屋書店 新宿本店5F 10時~6時半)
ご予約・お問合せ:紀伊國屋書店事業部 03-3354-0141(受付 10時~6時半)


センス・オブ・ウォールデン
スタンリー・カベル(1926-)著 斎藤直子訳
法政大学出版局 05年10月 本体2,800円 46判244頁 ISBN4-588-00833-1
■版元紹介文より:ソロー『森の生活』を、単なる牧歌的生活の記録、自然回帰のための教養書としてでなく、多様かつ多層的なことばの交響する〈ことばの洗礼〉の書として、書くこと・読むことについての〈英雄的書物〉として、読み解く。またカント、ウィトゲンシュタイン、ハイデガー、東洋思想との対話を通じて、その哲学的な美と精密さを浮き彫りにする一方、「市民性」の教育の書として再生させる。
●カヴェル(あるいはキャヴェルと表記されることも)はアメリカ哲学界の大御所ですが、単行本としてはこれが本邦初訳。本書の刊行にあわせて来日講演が予定されていましたが、中止のようで残念至極です。


心・身体・世界――三つ撚りの綱/自然な実在論
ヒラリー・パトナム(1926-)著 野本和幸監訳 関口浩喜+渡辺大地+入江さつき+岩沢宏和訳
法政大学出版局 05年10月 本体4,000円 46判291+68頁 ISBN4-588-00830-7
■帯文より:「形而上学的実在論」から「内的実在論」を経て「自然な実在論」へと自らの哲学的立場を大変身させた注目の書。「新たなパトナム」とその哲学の展開。
●カヴェルとパトナムは同い年なのでした。


女性と人間開発――潜在能力アプローチ
マーサ・C・ヌスバウム(1947-)著 池本幸生+田口さつき+坪井ひろみ訳
岩波書店 05年10月 本体4,800円 46判400頁 ISBN4-00-023415-3
■版元紹介文より:地球上で、どれだけの女性が人間らしい生活をする自由を持っているのだろうか――アマルティア・センと共に「生活の質」の研究に従事してきた著者が、主に南アジアの女性たちを対象にした綿密なフィールドワークを基にして、開発問題の根底に存在する「人間の善き生き方とは何か」という哲学的課題に真正面から答える。
●2001年年末に彼女が来日した時に直接尋ねる機会があったのですが、私が「ご自身の著作の中でまず最初に翻訳されて欲しいのはどれですか」とお尋ねしたところ、"Cultivating Humanity: A Classical Defense of Reform in Liberal Education"(1997, Harvard University Press)だと仰っていた。このことはかつて「[本]のメルマガ」94号にも書きました。ちなみに今回訳されたのは、"Women and Human Development: The Capabilities Approach"(Cambridge University Press)かと思います。2000年3月に初版刊行、2001年6月に新版が刊行されています。


エセー(1)
ミシェル・ド・モンテーニュ(1533-1592)著 宮下志朗訳
白水社 05年11月 本体2,000円 46判333頁 ISBN4-560-02574-6
■版元紹介文より:知識人の教養書として、古くから読みつがれてきた名著、待望の新訳! これまでのモンテーニュのイメージを一新する、平易かつ明晰な訳文で古典の面白さを存分にお楽しみください。創立90周年記念出版。
■版元紹介文より: 「わたしは何を知っているのか(ク・セ・ジュ)?」という句は、モンテーニュの言葉であるが、人間の理性、判断力、知識には限界があることを謙虚に認め、試行錯誤を恐れずに心理を追究しようとしたモンテーニュの思想をよく表している。モンテーニュの「エセー(随想録)」には、これまでいくつかの邦訳があるが、いずれも刊行から年月がたっており、新訳の刊行が望まれていた。また従来の訳は、ボルドー本をもとに翻訳されているが、今回の新訳にあたっては、モンテーニュの最終的な意志にそって作られたと考えられる1595年版を底本として使用している。
●かのエリック・ホッファーが貪り読んだ「千頁以上もある分厚い本」というのはまさにこの『エセー』のこと。今回の宮下志朗先生の個人訳『エセー』は全7巻。ちなみに宮下先生はちくま学芸文庫で現在ラブレーの『ガルガンチュアとパンタグリュエル』を新訳されている最中でもあります。あまりのすごさに呆然としてしまいます。


レンブラントの聖書
海津忠雄(1930-)著
慶応義塾大学出版会 05年11月 本体3,800円 A5判239+19頁 ISBN4-7664-1204-4
■版元紹介文より:大画家生誕400年(2007年)を前に、聖書をテーマにレンブラントの芸術思想を読み解く。レンブラント独自の聖書理解に踏み込み、文学的ともいえるレンブラントの思想性を解説する。エッセイ風のわかりやすい文章表現と140点程度の挿絵収録。ヴェルフリン『美術史の基礎概念』の訳者による的確な図像解釈を示す本書は、西洋画家研究者・愛好者、聖書研究者待望の書。


美のチチェローネ――イタリア美術案内
ヤーコプ・ブルクハルト(1818-1897)著 高木昌史編訳
青土社 05年11月 本体2,200円 46判248頁 ISBN4-7917-6219-3


リズム現象の世界
蔵本由紀(1940-)編
東京大学出版会 05年10月 本体3,200円 A5判242頁 ISBN4-13-064091-7
■脳、カオス、サーカディアン・リズム――物理的対象の差異を超え、リズム現象に内在する普遍性を「数理」の視点から解明する。
■主要目次:

はじめに(蔵本由紀)
第1章 化学・生物の世界のリズム(吉川研一・北畑裕之)
第2章 生命におけるリズムと確率共鳴(甲斐昌一)
第3章 リズムと感覚運動制御(沢田康次・石田文彦)
第4章 リズム現象と位相ダイナミクス(蔵本由紀)
第5章 カオス的リズムの同期・非同期現象とその数理(藤坂博一)
参考文献/索引

●新シリーズ「非線形・非平衡現象の数理」全4巻の第1回配本。モルフォロジー志向の私としてはとても楽しみにしているシリーズです。第2巻以降は以下の通り。

第2巻「生物にみられるパターンとその起源」松下貢編
生物の模様はいかにして決まるのか? そしてどのように形づくられるのか? 生物系のパターン形成に関する研究は、数理の視点から行うモデル解析法により、近年著しく進展し、さらなる数理生物学の発展が期待されている。その数理的方法について、いくつかの事例をあげ解説する。

第3巻「爆発と凝集」柳田英二編
時間的な振動、自律的な空間パターンの発生、進行波の伝播や相互作用など、化学反応、燃焼、発生生物学における形態形成の過程ではさまざまな興味深い現象が観測される。これらの現象を解明する重要な鍵となる解の爆発や凝集などの数理について、その基礎から解説する。

第4巻「パターン形成とダイナミクス」三村昌泰編
自己複製、自己増殖、細胞分化、形態形成など、非線形・非平衡現象に現れるさまざまなパターン。自己触媒反応系、発熱反応系、微少重力場における燃焼などを例に、反応拡散系における単純なパターンから複雑なパターンへと移りゆく遷移ダイナミクスの解析について解説する。


遺伝子改造
金森修(1954-)著
勁草書房 05年10月 本体3,000円 46判323+15頁 ISBN4-326-15384-9
■帯文より:ヒト遺伝子の改造は果たして止められるのか。ねばり強い思考実験によって、現代優生思想の展開を冷静に跡づける。
■版元紹介文より:仮想的近未来のなかでは、子どもに高い身長を与えようとするような、遺伝子改良が行われないとも限らない。これらの、子どもの身体的・精神的性質に踏み込む遺伝子改良は、絶対に許されないのか。それとも、許されるのか。ゲノム解読時代を背景に、多様な状況を想定して綴密に論じた問題作。
●遺伝学がもたらす問題群について省察した「メタ遺伝学」の試み、とのことです。勉強せねば。

***

以上です。(H)
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by urag | 2005-10-30 21:50 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2005年 10月 29日

09号「記録主義」の刊行は12月中旬に延期

舞台芸術08』(京都造形芸術大学舞台芸術研究センター発行)に掲載した予告では、次回配本の09号「特集=記録主義」は9月20日発売予定となっておりましたが、さる9月2日、11月刊行に遅延することをお知らせいたしました。さらに今回、12月中旬まで刊行が遅延いたしますことを皆様にお知らせし、ここに深くお詫びいたします。09号の発売をお待ちいただいているお客様、また定期購読していただいている読者の皆様、まことに申し訳ございません。
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by urag | 2005-10-29 00:12 | 舞台芸術 | Trackback | Comments(0)
2005年 10月 28日

明るみに惹かれて

a0018105_228395.jpga0018105_13474953.jpg帰宅時に何か小さい「もや」のような白い影が玄関から入り込んだのが見えたのですが、正体が分からず、しばらくして、それがクサカゲロウだったのだと分かりました。薄緑色のか細い胴体に、大きくて綺麗なやはり薄緑がかった透明の羽が四枚、触覚が非常に長く、フワフワと不器用に、頼りなげに飛びます。(H)
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by urag | 2005-10-28 22:08 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
2005年 10月 27日

第三種接近遭遇

a0018105_1829228.jpg環状線の工事で緑地帯から追い出されたタヌキたちに、住宅街でふと遭遇することがあります。人間を見ても急いで逃げることはなく、物欲しそうにじっとこちらを見つめていました。(H)
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by urag | 2005-10-27 18:28 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
2005年 10月 26日

熱く語る! 「一撃必殺といえば」

ゴキジェット。フランシスコ・フィリオ並み(古い)。常々スゴイなと思っていましたが、今夜また実感。それまでのスプレーじゃほとんど効かなかったのに、これが出てから(何年前?)、本当に、我が家のバトルシーンが一変したんですよ。ちなみにゴキジェット以前の「一撃必殺」道具は、食器用液体洗剤でした。ほぼ即死の必殺兵器。ようするに窒息死なんでしょうね。でも、洗剤だと後始末がたいへんだし、命中率に問題がありました。一撃必殺時代よりもっと前は、丸めた新聞紙でした。でもこれはまさに格闘技。比類なき緊張感。一瞬ごとの素早い判断力と反射神経、そしてしなやかな瞬発力が要求されるのだ。相手は飛ぶし。移動速度速いし。なかなかくたばらないし。私の知り合いに素手でフツーに捕まえるオジサンがいるんですよ。まさに狩人。何ていうか野生。さりげなさすぎる最小の動作で、しかも最短距離で確実に。すごくないですか、それって以下自主規制。(H)
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by urag | 2005-10-26 23:13 | 雑談 | Trackback | Comments(2)
2005年 10月 25日

生協の白石さんの正体

今度、「生協の白石さん」の本がでるそうですね。講談社から。新聞報道では、白石さんの本名と年齢が明かされています。私は女性だったら素敵だなと妄想していたのですが、自分と同世代のオッサンだと知って、そうだったのか、正体不明のままでいて欲しかったのに(とは言ってもインタビュー記事が以前も出たりしていたから、完全露出は時間の問題だったのかもしれないけれど)、講談社さんやマスコミ各社よ、そっとしておいて欲しい「夢」ってあるじゃないか、と思ったのでした。いや、別に、白石さんがオッサンでも、私の好感は変わりません。むしろ同世代であることが誇らしく、私も頑張ろう(何を)と思うのでした。(H)
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by urag | 2005-10-25 02:08 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
2005年 10月 24日

「日本フォトコンテスト」11月号に『地図』の書評

a0018105_15531162.jpg月刊誌「日本フォトコンテスト」05年11月号に、川田喜久治写真集『地図』の書評が掲載されています。「印刷技術の向上により、当時より精緻な描写で綴られる写真の数々。戦後60年の今、そこから何が浮かび上がってくるのか」というリードのもとに、260-261頁の見開き2頁にわたって、写真家で民俗学者の内藤正敏さんが長文の論評を加えてくださっています。

「土門や東松の視線が外部の社会へと向かうのに対して、川田の視線は自分の内部へと向けられる。しかし、決して現実や社会と遊離することはない。/川田喜久治の『地図』は、この二つの現実が鋭く拮抗して生み出されたスケールの大きな神話的ドキュメントであり、黙示録的な写真絵巻だ。」

書評の前半部では、本書の特徴的な造本である、観音開きについて、民俗学者の内藤先生ならではのすぐれた分析が展開されていて、とても印象的です。後半部では、川田氏がこだわり続けた原爆ドームの「しみ」について、「まるで秘仏の呪文のように、写真集全体を貫いて頻繁に出現してくる」、その畳み掛けるような展開をつぶさに見届けて、分析されています。

内藤先生、まことにありがとうございました。(H)
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by urag | 2005-10-24 15:54 | 芸術書既刊 | Trackback | Comments(0)
2005年 10月 23日

今週の注目新刊(第25回:05年10月23日)

ゲーデル, エッシャー, バッハ――あるいは不思議の環
ダグラス・R.ホフスタッター著 野崎昭弘+はやしはじめ+柳瀬尚紀訳
白揚社 05年10月刊 本体5,800円 A5判763頁 ISBN4-8269-0125-9
■帯文より:世界を揺るがした衝撃の超ベストセラーは「本当は何を書いた本なのか?」多くの読者を悩ませ楽しませてきた問いに、ついに著者自ら答える序文収録。20周年記念版。
●版元はこの際思い切って上製本とペーパーバックの二種類を作って、後者は紙質が悪くてもいいから2000円台後半くらいまで価格を落としてほしかったです。たしかにベストセラーなのだし、版元としても長く、より多く販売していくつもりでしょう。このボリュームの上製本で5800円は立派です。しかしそれでも、20周年なのですから、こう、眼が醒めるような販売戦略がほしい。あくまでも一読者としての感想ですが、専門書版元は硬派な本をコツコツ売る反面、そうした思い切った戦略をたててメリハリをつけてほしいと思います。同著者の『メタマジック・ゲーム』も同時に新装版が発売されています。

ヒッポクラテスとプラトンの学説(1)
ガレノス著 内山勝利+木原志乃訳
京都大学学術出版会 05年10月刊 本体3,200円 46判321頁 ISBN4-87698-161-2
■帯文より:小アジアに生まれた一医師が、解剖実験による正確な知識で俗説を断ち切る。古代ギリシア医術の集大成。本邦初訳。
●「西洋古典叢書」からの一冊。同叢書でのガレノスの既刊書には、98年に『自然の機能について』があります。

人と細菌――17-20世紀
ピエール・ダルモン(1939-)著 寺田光徳+田川光照訳
藤原書店 05年10月刊 本体9,500円 A5判806頁 ISBN4-89434-479-3
■版元紹介文より:近代医学の最も重要な事件、「細菌の発見」。顕微鏡観察から細菌学の確立に至る200年の「前史」、公衆衛生への適用をめぐる150年の「正史」を、人間の心性から都市計画まで視野に収め論じる大巻の総合的歴史書。
●フランスの国立科学研究センター主任研究員で、犯罪人類学の専門家であるダルモンの既訳書には、『性的不能者裁判』 (新評論、1990年)、『医者と殺人者』(新評論、1992年)、『ロデスのうわさ』(新評論、1993年)、『癌の歴史』(新評論、1997年)があります。

透明な卵――補助生殖医療の未来
ジャック・テスタール(1939-)著 小林幹生訳
法政大学出版局 05年10月刊 本体2,300円 46判198頁 ISBN4-588-02225-3
■版元紹介文より:フランス初の体外受精児誕生に成功した補助生殖医療の第一人者が、DNA二重らせん構造の発見にはじまる分子生物学と遺伝子工学のめざましい発展を自らの補助生殖研究と実践活動の歩みを通して振り返り、この革命的技術が人類の未来に何をもたらすか――人間の条件を根底から覆しかねないそのおそるべき危険性を警告する。生殖医療の現場に立つ科学者の立場から生命倫理を問う告発の書。序文=ミシェル・セール。りぶらりあ選書。

「死ぬ瞬間」をめぐる質疑応答
エリザベス・キューブラー・ロス著 鈴木晶訳
中公文庫(中央公論新社) 05年10月刊 本体762円 文庫判279頁 ISBN4-12-204594-0
■帯文より:どうして私が? 臨死患者や医者、看護師から寄せられた349の質問。
●こんにちではキューブラー・ロスさんの主要著書を中公文庫や角川文庫で読めるようになっていて、なんとも嬉しいことです。臨死体験をめぐる様々な考察はともすると難しいかもしれませんから、私としては、彼女の著書の中で一番最初読むのを薦めたいのは、彼女の自伝『人生は廻る輪のように』(角川文庫)です。激動の続く彼女のパワフルな人生に触れ、私は呆然とし、感動しました。

アウシュヴィッツの〈回教徒〉――現代社会とナチズムの反復
柿本昭人(1961-)著
春秋社 05年10月刊 本体3,500円 46判517+17頁 ISBN4-393-33241-5
●未見ですが、小社のアガンベン本に関連するテーマを扱っているようです。著者の柿本さんは、同志社大学政策学部教授でいらっしゃいます。著書に『健康と病のエピステーメー――十九世紀コレラ流行と近代社会システム」(ミネルヴァ書房、1991年)があります。

原始仏典(7)中部経典IV
中村元監修 森祖道+浪花宣明編集 松田慎也+勝本華蓮+長尾佳代子+出本充代訳
春秋社 05年10月刊 本体8,000円 A5判744頁 ISBN4-393-11227-X
■帯文より:多くの人々を癒し導く、慈悲に満ちたブッダの心は、時を超え、連綿と受け継がれていく。最新の研究成果にもとづき、パーリ語原典を流麗かつ平明に訳した、現代語訳の決定版。全七巻完結。創業85周年記念出版。
●全巻完結とのこと、めでたいことです。買わねば。
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by urag | 2005-10-23 23:49 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
2005年 10月 21日

11月末刊行予定:サミュエル・ウェーバー『破壊と拡散』

破壊と拡散
サミュエル・ウェーバー著 野内聡訳
月曜社 05年11月末刊行予定 46判並製232頁 本体予価2400円 ISBN4-901477-20-X C0010

"Destruction and Dispersion: Collected Essays", 2005, by Samuel Weber.

内容:戦争のスペクタクル化とテロリストの鏡像化。デリダの盟友が、〈911〉前後の西洋社会、とりわけアメリカにおける政治的暴力の動態をつぶさに分析する。暴力論叢書第一弾。日本語版オリジナル編集。

「サミュエル・ウェーバーは彼の同世代の人々のなかでは、ドイツ、フランス、アメリカにおける現代の文学理論やその先行者の諸著作について等しく精通し、じかに学んできた、おそらく唯一の人物である。精神分析への彼の理論的関心が寄与している視点からは、哲学的、言語的、政治的な諸案件の強力な結合が、並外れて生産的で弁証法的な相互作用のうちに共にもたらされる。彼は現代のさまざまな方法論の光のもとで、偏りのない明晰なフロイトの読解を行うのである。」――ポール・ド・マン

目次:
日本語版序文「自己-保存から自己-免疫化へ」
「戦争」・「テロリズム」・「スペクタクル」――塔と洞窟について
破壊と拡散――権力の二様相
戦時
戦争と死に関する同時代的なもの (ジークムント・フロイト)
訳者解説「戦時 開かれた時間」
訳者あとがき

著者略歴:
サミュエル・ウェーバー(Samuel Weber)
1940年ニューヨーク生まれ。ノースウェスタン大学教授。哲学者、批評家として活躍するほか、演劇やオペラの制作にも携わる。主要著書に、『フロイトへの回帰』1978年、『フロイト伝説』ドイツ語版1979年/英語版1982年、『バルザックを開梱する』1979年、『制度と解釈』1987年、『マス・メディオーラズ』1996年、『媒介としての劇場性』2004年、『臨機標的』2005年などがある。

訳者略歴:
野内聡(のうち・さとし)
1971年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程。専攻は哲学。

◎暴力論叢書
1 『破壊と拡散』サミュエル・ウェーバー
* ヴェルナー・ハーマッハー
* ヘント・ド・フリース
* ピーター・フェンヴズ
* ルイ・サラ=モラン
以下続刊
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by urag | 2005-10-21 12:58 | 近刊情報 | Trackback | Comments(0)