2009年 10月 22日

廣瀬純レクチャー「革命の慎みについて」@ GRL Kyoto Base

弊社より共著『闘争のアサンブレア』や共訳『芸術とマルチチュード』を刊行している廣瀬純さんのトークイベントが以下の通り開催されます。皆様のご来場をお待ちしております。

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アーティストユニットGraffiti Research Labを招き、12日間に渡ってGraffiti Research Lab Kyotoと題した一連のイベント(レクチャー、ワークショップ、公共空間でのパフォーマンス)が、GRL Kyoto Baseにて開催されます。メディアアート、アクティビズム、アーバニズム、フリーテクノロジーをまたいだ彼らの活動を紹介することで、都市空間における公共空間のあり方を問い、そこに住む人が主体的に都市を遊び、生きた空間/自分たちの空間として捉え直すことを目的としています。イベントの詳細はこちら

そのイベントの一環で、廣瀬純さんを講師に招き「革命の慎みについて」というレクチャーを実施します。山中貞雄とGRLの活動を結びつけたスリリングな内容になる予定ですので、多くの方にお越しいただけたら幸いです。

•[レクチャー] 革命の慎みについて by 廣瀬 純

1937年に28才の若さで戦病死した映画作家・山中貞雄が、今年、生誕100周年を迎える。22才からの6年間、全26本の監督作品において、山中は何をしたのか。映画に“慎ましさ”というその本性を取り戻させようとしたのだ。少しでも油断すればすぐにでも“厚かましさ”のほうへと引き寄せられてしまいがちな映画を、あくまでもその偉大なる“慎ましさ”のもとに引き止まらせ続けようとしたのだ。そして山中は次のことを直観していた。すなわち、革命は慎み深き振舞いであり、慎みはつねに革命的である、と。GRLの試みもまた、レーザーやLEDの仄光を“慎ましさ”というその本性に従わせること、そして“厚かましさ”の執拗な回帰からさらりと身をかわす術を体得することに存しているのではないか。

創造行為を始動させる問いは、いかにして厚かましく目立つかということにはない。我々はつねにすでに厚かましく、破廉恥な存在なのだ。創造とは、たんなる “普通のもの”たちの慎ましき囁きのなかに、おのれの声をそれとしては同定不可能となるに至るまでまぎれ込ませることにある。山中が映画を撮った1930年代も、GRLが光のグラフィティやタグを展開する今日も、世界が“厚かましさ”に覆い尽くされているという点において何ら変わりはない。どちらも“近代”という同じ時代に生きているのだ。だからこそおそらく両者は、70年の隔たりにもかかわらず、どちらも光という素材に固有の圧倒的な軽やかさのうちに慎み深き革命の条件を見出すことになるのだろう。

[日時] 09年11月11日 (水) 20:00~22:00
[場所] GRL Kyoto Base
[料金] 1,000円
※事前に予約のメールをいただければ、来場者数がわかるので助かります。
[問い合わせ] info(at)grlkyoto.net

〈プロフィール:廣瀬 純〉1971年、東京生まれ。1999年、パリ第3大学映画視聴覚研究科博士課程中退。現在、龍谷大学経営学部専任講師、仏・映画批評誌「Vertigo」編集委員。 著書に『美味しい料理の哲学』(河出書房新社、2005年)、『闘争の最小回路―南米の政治空間に学ぶ変革のレッスン』(人文書院、2006年)、『闘争のアサンブレア』(Colectivo Situacionesとの共著、月曜社、2009年)、『シネキャピタル』(洛北出版、2009年)など。訳書にパオロ・ヴィルノ『マルチチュードの文法』(月曜社、2004年)、トニ・ネグリ『芸術とマルチチュード』(月曜社、2007年、共訳)など。

このレクチャーは、11月5日~11月16日まで「Graffiti Research Lab(グラフィティ・リサーチ・ラボ)」のEvan Roth(エヴァン・ロス)とJames Powderlyを招いて実施する、GRL Kyotoの関連イベントです。このワークショップの他にも、GRLが京都滞在中には、本家2人が開発したソフトウェアと、GRL Kyotoがカスタマイズした道具を動員した公共空間でのパフォーマンス、表現と公共空間、アクティビズムとアートの関係性を考えるレクチャー、喫茶や会話や議論や勉強や図書館や野菜販売でガヤガヤするBase(基地)の開放などなどなど…、盛りだくさんな12日間になるので、是非遊びにきてください。

GRL Kyoto 事務局
京都市中京区河原町三条恵比須町531-13 3F(RAD オフィス内)
TEL:075-241-9126 URL: www.grlkyoto.net
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by urag | 2009-10-22 23:15 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
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