2009年 10月 05日

近刊チェック:09年10月分

今月刊行される新刊から注目書をピックアップします。

2009年10月

01日『未来のための江戸学――この国のカタチをどう作るのか』田中優子 小学館101新書 777円
01日『ラング 数学を語る』S・ラング/細川尋史訳 シュプリンガー・ジャパン 2,415円
01日『幻聴が消えた日――統合失調症32年の旅』ケン・スティール+クレア・バーマン/前田ケイ監訳 金剛出版 2,520円
02日『人間とは何か』ノルベルト・ボルツ+アンドレアス・ミュンケル編/寿福真美訳 法政大学出版局 3,990円
02日『エマソンの「偉人論」――天才たちの感化力で、人生が輝く。』R・W・エマソン/伊藤淳訳 幸福の科学出版 1,260円
03日『ロシアの民話 (1)』アファナーシエフ/金本源之助訳 群像社 2,625円
03日『キャット・ウォッチング〔改訂版〕』全二巻 デズモンド・モリス/羽田節子訳/岩合光昭写真 平凡社 各1,260円
06日『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』大熊一夫 岩波書店 2,520円
06日『古代核戦争の謎』南山宏 学研新書 998円
07日『モーパッサン短篇集』ギ・ド・モーパッサン/山田登世子訳 ちくま文庫 840円
07日『般若経』平井俊榮訳注 ちくま学芸文庫 1,575円
07日『純然たる幸福』ジョルジュ・バタイユ/酒井健編訳 ちくま学芸文庫 1,575円
08日『訴訟』カフカ/丘沢静也訳 光文社古典新訳文庫 800円
08日『近代政治の脱構築――生政治・免疫・共同体』R・エスポジト/岡田温司訳 講談社選書メチエ 1,785円
08日『哲学の木』C・G・ユング/老松克博監訳 創元社 3,990円
09日『ジョン・マーティン画集』大瀧啓裕解説 エディシオン・トレヴィル 3,990円
09日『サブカルチャー昭和史』西村幸祐+杉原志啓 PHP研究所 1,260円
10日『読者はどこにいるのか――書物の中の私たち』石原千秋 河出ブックス 1,260円
10日『教養としての日本宗教事件史』島田裕巳 河出ブックス 1,260円
10日『「格差」の戦後史――階級社会日本の履歴書』橋本健二 河出ブックス 1,260円
10日『検閲と文学――1920年代の攻防』紅野謙介 河出ブックス 1,260円
10日『脳科学の真実――脳研究者は何を考えているか』坂井克之 河出ブックス 1,260円
10日『日本の植民地建築――帝国に築かれたネットワーク』西澤泰彦 河出ブックス 1,260円
13日『最後のロシア皇帝ニコライ二世の日記』保田孝一 講談社学術文庫 1,155円
15日『仮面の解釈学〔新装版〕』坂部恵 東京大学出版会 2,940円
16日『「文系・大卒・30歳以上」がクビになる――大失業時代を生き抜く発想法』深田和範 新潮新書 714円
16日『ギャルとギャル男の文化人類学』荒井悠介 新潮新書 756円
16日『同い年事典 1900~2008』黒川祥子 新潮新書 714円
16日『宇宙誌』松井孝典 岩波現代文庫 1,575円
16日『荷風と東京――「断腸亭日常」私註』上下巻 川本三郎 岩波現代文庫 各1,050円
16日『ある晴れた日に』加藤周一 岩波現代文庫 945円
16日『幕末維新パリ滞在記――成島柳北「航西日常」・栗原鋤雲「暁窓追録」』井田進也校注 岩波文庫 630円
16日『歌の話・歌の円寂する時 他一篇』折口信夫 岩波文庫 588円
16日『ともしび・谷間 他7篇』チェーホフ/松下裕訳 岩波文庫 840円
16日『芥川竜之介書簡集』石割透編 岩波文庫 945円
19日『ワインで考えるグローバリゼーション』山下範久 NTT出版 1,680円
19日『世界食糧ショック――黒いシナリオと緑のシナリオ』ジャン=イヴ・カルファンタン/林昌宏訳 NTT出版 1,995円
19日『レンブラントの目』サイモン・シャーマ/高山宏訳 河出書房新社 13,440円
20日『貧困を考えよう』生田武志 岩波ジュニア新書 819円
22日『エドワード・サイード 対話は続く』ホミ・バーバ+W・J・T・ミッチェル編/上村忠男ほか訳 みすず書房 4,200円
23日『パリの日本人』鹿島茂 新潮選書 1,260円
28日『悩んだときに元気がでるスヌーピー』チャールズ・シュルツ/谷川俊太郎訳/香山リカ選 祥伝社新書 882円
28日『懐かしのホーロー看板――広告から見える明治・大正・昭和』佐溝力 祥伝社 1,680円
28日『エレーヌ・ベールの日記』飛幡祐規訳 岩波書店 2,940円
29日『理性の探求』西谷修 岩波書店 2,520円
30日『根性とブランド――世界が駆け込むデザイン印刷工場』日経デザイン編 日経BP出版センター 1,050円

発売日未詳ですが10月には以下の新刊も刊行予定です。

『大学の歴史』クリストフ・シャルル+ジャック・ベルジェ/岡山茂+谷口清彦訳 文庫クセジュ:白水社 1,103円
『湿原のアラブ人』ウィルフレッド・セシジャー/白須英子訳 白水社 2,730円
『澁澤龍彦との日々』澁澤龍子 白水社 1,155円
『マルセル・デュシャン書簡集』フランシス・M・ナウマン+エクトール・オバルク編/北山研二訳 白水社 7,770円
『セザンヌのエチュード』ジャン=クロード・レーベンシュテイン/浅野春男訳 三元社 3,150円
『絵画に現れた光について』ヴォルフガング・シェーネ/下村耕史訳 中央公論美術出版 25,200円
『醜の歴史』ウンベルト・エーコ/川野美也子訳 東洋書林 8,400円
『清潔の歴史――各時代において、「清潔」に期待された意味とは?』ヴァージニア・スミス/鈴木実佳訳 東洋書林 3,360円
『世界食事の歴史――先史から現代まで』ポール・フリードマン/南直人訳 東洋書林 12,600円
『地を駆ける』長倉洋海 平凡社 5,040円
『中島岳志的アジア対談』中島岳志 毎日新聞社 1,890円
『あだち充は世阿弥である。――秘すれば花、『タッチ』世代の恋愛論』ツクイヨシヒサ 飛鳥新社 1,260円
『いったいこれ、なんの本?』幅允孝+千里リハビリテーション病院監修 ポプラ社 1,365円
『数式に憑かれたインドの数学者(上)ラマヌジャンの渡英』デイヴィッド・レヴィット/柴田裕之訳 日経BP出版センター 1,680円
『数式に憑かれたインドの数学者(下)ラマヌジャンの挫折』デイヴィッド・レヴィット/柴田裕之訳 日経BP出版センター 1,680円
『世にも美しき「ワル姫」の系譜』鹿島茂 講談社 2,205円
『レヴィ・ストロース』D・ベルトレ/藤野邦夫訳 講談社 2,625円
『おとこ おひとりさま道』上野千鶴子 法研 1,470円

どうやら今月は美術関連の新刊に収穫が望めそうです。単著では初訳となるレーベンシュテインのセザンヌ論や、シャーマのレンブラント伝、さらにエーコの『美の歴史』に続く傑作『醜の歴史』や、シェーネの光彩史研究、デュシャンの書簡集、復刊されるジョン・マーティン画集などです。先月発行され最近店頭に並び始めたらしいフリッツ・ザクスル『イメージの歴史――ザクスル講義選集』(鯨井秀伸編訳、ブリュッケ、4,830円)にも注目。イメージ論として捉えるならば、ユングの『哲学の木』も外せませんし、ユングについては、これまで一般読者にはなかなか公開されなかった挿絵付き手稿『赤の書』のファクシミリ版が欧米でついに今週発売になります(『赤の書』については他日改めて紹介)。すべてを買うとなるとかなりの出費ですね。

人文書ではなにより、ロベルト・エスポジトの『近代政治の脱構築――生政治・免疫・共同体』が楽しみです。イタリア現代思想の騎手の一人エスポジト(1950-)の単著はこれまで『政治の理論と歴史の理論――マキァヴェリとヴィーコ』(堺慎介訳、芸立出版、86年4月)のみでした。近年の彼の代表作である『コムニタス』『イムニタス』『ビオス』の三部作について彼自身が要約してみせた本(Termini della politica. Comunità, immunità, biopolitica)が昨年刊行されたばかりですが、今月の新刊は副題から推察して、それの翻訳ではないかと思われます。

なお、先月刊行された新刊のフォローアップについては別途、近々に書きます。
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by urag | 2009-10-05 00:35 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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