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2008年 10月 19日

注目新刊:檜垣立哉『賭博/偶然の哲学』河出書房新社

a0018105_1164888.jpg賭博/偶然の哲学
檜垣立哉(1964-):著
河出書房新社 09年10月 本体1,500円 46判並製184頁 ISBN978-4-309-24455-6

■帯文より:「世界」は博徒たちの驚きにある。競馬をめぐるかつてない洞察にはじまり、ドゥルーズ/九鬼周造/フーコー/ドストエフスキーを斬新に読み解き、偶然の論理と倫理、そしてリスク社会の生をラディカルに問う、気鋭の哲学者による哲学の賭博。

■目次より:
はじめに
第一章 競馬の記号論
第二章 賭けることの論理 九鬼とドゥルーズ
第三章 賭けることの倫理 リスク社会と賭博
終章 賭博者たち

★シリーズ「道徳の系譜」の最新刊です。第二章では、九鬼の『偶然性の問題』が論じられます。「九鬼周造の『偶然性の問題』は、その議論の構成において、ドゥルーズの「出来事」論そのままの軌跡を辿っている。とくに、その結論部、形而上的偶然の分類は、ドゥルーズにおける、静的発生・微分的発生・賽の一振りの議論と驚くべき仕方で折り重なっている。(・・・)もちろん、昭和の初期に書かれた九鬼の文章のほうが、60年代の作品であるドゥルーズのものより四十年余り古い。しかし九鬼は、ドゥルーズが『差異と反復』〔河出文庫〕で主張している内容を、ほぼそっくり四十年前に論じているとともに、むしろそこでは、西田幾多郎の議論が巧妙に織り込まれることによって、ドゥルーズがはっきりと言明し得なかった思考の突端さえもがとりだされているように見える。そして両者を繋ぐ軸は、実はマラルメとプルーストである」(68-69頁)。

★既刊書(単独著に限る)
00年04月『ベルクソンの哲学――生成する実在の肯定』勁草書房
02年10月『ドゥルーズ――解けない問いを生きる』日本放送出版協会
05年01月『西田幾多郎の生命哲学――ベルクソン、ドゥルーズと響き合う思考』講談社現代新書
06年05月『生と権力の哲学』ちくま新書

★なお、九鬼周造の『偶然性の問題』は、現在、燈影舎から刊行されている「京都哲学撰書」の 第5巻、坂部恵編/九鬼周造著『偶然性の問題・文芸論』(本体3,600円、00年4月刊) で入手可能です。『問題』以降の「偶然性」をめぐる九鬼の議論は、書肆心水から刊行されている『偶然と驚きの哲学――九鬼哲学入門文選』(本体2,300円、07年6月刊)で読むことができます。
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by urag | 2008-10-19 00:24 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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