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2008年 10月 11日

注目新刊:ユベール・ダミッシュ『雲の理論』法政大学出版局

a0018105_4274722.jpg雲の理論――絵画史への試論
ユベール・ダミッシュ:著 松岡新一郎:訳
法政大学出版局 08年09月 本体4300円 46判上製316+66頁 ISBN978-4-588-00896-2

■帯文より:絵画の中の「雲」を読む。中世から19世紀末に至るまで「雲」は西欧絵画の空にとりつき、描写のモティーフというより会が記号論の一要素として多義的な役割を演じてきた。「雲」という一連の記号表現の機能を、絵画史の観点から明らかにする。

■原書:Théorie du /nuage/: Pour une histoire de la peinture, Paris: Seuil, 1972.

★ダミッシュは言わずと知れたフランス美術史研究界の大御所。『雲の理論』は原著刊行から35年以上経過していますが、名高い主著ですから翻訳は歓迎すべきことです。彼はメルロ=ポンティのもとで哲学を学び、フランカステルのもとで美術史を学んだと言います。著書の初訳が、下の世代のディディ=ユベルマン(『アウラ・ヒステリカ』90年9月、リブロポート)より8年も遅れたのは意外でしたが、翻訳の有無に関わらず、ダミッシュが今なお「大御所」であり続けていることには変わりがありません。

■ユベール・ダミッシュ(Hubert Damisch:1928-)既訳書
『パリスの審判――美と欲望のアルケオロジー』石井朗+松岡新一郎:訳、98年7月、ありな書房。
『スカイライン――舞台としての都市』松岡新一郎:訳、98年12月、青土社。

■フランス語圏で活躍ないし出身の代表的美術史家、美術評論家、キュレーターなど。
テオドール・デュレ(Théodore Duret: 1838-1927)
フェリックス・フェネオン(Félix Fénéon: 1861-1944)
エミール・マール(Emile Mâle: 1862-1954)
アンリ・フォシヨン(Henri Focillon: 1881-1943)
ピエール・フランカステル(Pierre Francastel: 1900-1970)
ユルギス・バルトルシャイティス(Jurgis Baltrušaitis: 1903-1988)
アンドレ・シャステル(André Chastel: 1912-1990)
アラン・ジュフロワ(Alain Jouffroy: 1928-)
ユベール・ダミッシュ(Hubert Damisch:1928-)
ルイ・マラン(Louis Marin: 1931-1992)
マルスラン・プレネ(Marcelin Pleynet: 1933-)
クリスティーヌ・ビュシ=グリュックスマン(Christine Buci-Glucksmann)
ダニエル・アラス(Daniel Arasse: 1944-2003)
ジャン=クロード・レーベンシュテイン(Jean-Claude Lebensztejn: 1942-)
ティエリー・ド・デューヴ(Thierry de Duve:1944-)
イヴ・ミショー(Yves Michaux: 1944-)
ジャン=ユベール・マルタン(Jean-Hubert Martin: 1944-)
アントワーヌ・コンパニョン(Antoine Compagnon: 1950-)
イヴ=アラン・ボワ(Yve-Alain Bois: 1952-)
ジョルジュ・ディディ=ユベルマン(George Didi-Huberman:1953-)
カトリーヌ・ダヴィッド(Catherine David: 1954-)
ニコラ・ブリオー(Nicolas Bourriaud: 1965-)
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by urag | 2008-10-11 23:50 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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