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2008年 07月 13日

【公開版】今週の注目新刊(第6回[第155回]:08年7月13日)

◎今週の三冊

聖なる幾何学――すべてのものに隠された法則を解読する
スティーヴン・スキナー:著 松浦俊輔:監訳
ランダムハウス講談社 08年7月 2,520円 B5変型判160頁 ISBN978-4-270-00327-5
■帯文より:我々はまだ宇宙についてわずかなことしか知らない。自然、音楽、美術、芸術――すべてのものの背後には隠された秩序が存在していた……。
★自然と人工物の両者に通底する「かたち」の美と聖性を幅広く渉猟し、分野ごとに簡潔に解説した、オールカラーの本。コンパクトにまとまっています。

個人化社会
ジグムント・バウマン(1925-):著 澤井敦+菅野博史+鈴木智之:訳
青弓社 08年7月 5,250円 A5判355頁 ISBN978-4-7872-3288-5
■版元紹介文より:高度に情報化されて個々人の選択と責任が重視される現代社会を生き抜く人々のありようを「個人化」という視角から読み解き、家族や宗教、貧困、労働、自由、愛、セックス、暴力など多様な素材をもとに、流動性が高まり不安定で不確実な社会状況を透視する。
★新シリーズ「ソシオロジー選書」第一巻。

民主主義への憎悪
ジャック・ランシエール:著 松葉祥一:訳
インスクリプト 08年7月 2,940円 四六判244頁 ISBN978-4-900997-18-9
■版元紹介文より:民主主義への新たな憎悪のイデオロギー――個人主義を標榜する行き過ぎた平等が社会と国家を蝕み、統治を揺るがせる――を分析し、この憎悪が寡頭制の支配と資本の支配を隠蔽することを暴きつつ、新自由主義的体制に抗する政治=デモスの係争を露出させんとするランシエール政治哲学のアクチュアルな展開。市場原理主義に対して公的領域の拡大を、不平等の拡大に対して平等を前提とする政治を訴え、現状批判に理論的基盤を与える待望のテクスト。2005年来日時の講演およびランシエール論を含む全著作・論文書誌、訳者解説を併録。
★ランシエール既訳書:単著『不和あるいは了解なき了解――政治の哲学は可能か』 (松葉祥一+大森秀臣+藤江成夫:訳、インスクリプト、05年4月)。共著『資本論を読む』(アルチュセール+バリバール+マシュレー+エスタブレ:共著、ちくま学芸文庫、96-97年)。
★ランシエール続刊予定:『沈黙する言葉』『美学における居心地の悪さについて』(以上、インスクリプト)、『イメージの運命』(平凡社)。
★出色のランシエール論:市田良彦『ランシエール――新〈音楽の哲学〉』(白水社、07年8月)。


◎今週のニュース

★『ドイツ表現派 1920年代の旅』(冬青社)は、北井一夫(1944-)さんによる「ドイツ表現派建築」の写真集。 北井さんは、伝統ある「木村伊兵衛写真賞」の第一回受賞者で、ドキュメンタリー写真の大家。JR中野駅下車徒歩12分のギャラリー冬青にて、今月いっぱいまで同書の写真展が開催中。

★キューバの元議長カストロの演説集が発売。『思想は武器に勝る――フィデル・カストロ自選最新演説集2003-2006年』(白野降雨訳、VIENT発行、現代書館発売)。引退後に日本で刊行された関連書は、2点の回顧録『少年フィデル』(柳原孝敦監訳、トランスワールドジャパン、07年10月)と『チェ・ゲバラの記憶』(柳原孝敦監訳、トランスワールドジャパン、08年5月)、そして雑誌特集『現代思想』08年5月臨時増刊号(総特集=フィデル・カストロ)。

★名著再刊!

*重版→
仮説社より、ギルバート『磁石〈および電気〉論』(板倉聖宣:訳・解説)。

*新装版→
法政大学出版局より、エルンスト・マッハを2点『認識の分析』と『時間と空間』。
鹿島出版会より、ギーディオン『機械化の文化史』とフラー+マークス『バックミンスター・フラーのダイマキシオンの世界』。

*普及版→
文化科学高等研究院出版局(星雲社発売)より、吉本隆明『心的現象論本論』。A5判2段組541頁、限定2000部、税込8,400円。

*文庫化→
ちくま学芸文庫より、アーサー・ケストラー『ヨハネス・ケプラー――近代宇宙観の夜明け』(親本:河出書房新社)。
講談社学術文庫より、ティルベリのゲルウァシウス『西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇』(親本:青土社)、ルース・ベネディクト『文化の型』(親本:社会思想社)、『ゴンチャローフ日本渡航記』(親本:雄松堂書店)。
講談社文芸文庫より、田村隆一『インド酔夢行』(親本:日本交通公社出版事業局→集英社文庫)。
ハルキ文庫より、ダライ・ラマ14世テンジン・ギャツォ『世界平和のために』(親本:『幸せに生きるために』角川春樹事務所)。

*選書化→
平凡社ライブラリーより、ハイデッガー『芸術作品の根源〔増補改訂版〕』(親本:平凡社)。
東洋文庫より、アーネスト・サトウ編著『明治日本旅行案内 東京近郊編』(親本:平凡社)。
中公クラシックスより、モンテスキュー『ローマ盛衰原因論』(親本:中央公論新社)。

*新訳→
ちくま文庫より、平野嘉彦編『カフカ・セレクション』全三巻刊行開始。第一巻「時空/認知』平野嘉彦訳を発売。収録作品は、「掟の問題について」「村医者」「万里の長城が築かれたとき」「あるたたかいの記」など34篇。続刊は、9月刊の第二巻「運動/拘束」柴田翔訳、11月刊の第三巻「異形/寓意」浅井健二郎訳。
イースト・プレスより、マキアヴェッリ『君主論――ビジネスで役立つ人心掌握の智恵150』。副題の通り、150の格言にまとめたもの。訳者の野田恭子さんは、同社よりバルタザール・グラシアンの以下の2点の本も手がけています。『賢く生きる智恵』(07年9月)、『本当に役立つ「人生の智恵」ノート』(08年4月)。
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by urag | 2008-07-13 23:18 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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