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2008年 06月 24日

『洲之内徹文学集成』明日25日より店頭発売開始

『洲之内徹文学集成』明日25日より店頭発売開始_a0018105_10435933.jpg『洲之内徹文学集成』が明日(08年6月25日)から店頭にて順次発売開始になります。A5判上製本で700ページを超える重量感ある本に仕上がっています。ツカ(本の厚さ)は40mmです。著者は「芸術新潮」誌の連載「気まぐれ美術館」で著名な評論家ですが、幾度か芥川賞候補にあがった小説家でもありました。 かつて東京白川書院から『洲之内徹小説全集』という二巻本が1983年に刊行されていましたが、現在は絶版。 弊社からこのたび刊行する「文学集成」は小説全編に加え、文芸評論や単行本未収録エッセイも収録しています。洲之内徹さんは昨年10月に新潮社から『気まぐれ美術館』 (全6冊セット) の復刊が成り、さらに同月、同社の「とんぼの本」シリーズで『洲之内徹 絵のある一生』が刊行されました。 時は下って今月、求龍堂から『洲之内徹が盗んでも自分のものにしたかった絵』と弊社の「文学集成」が刊行。ちょっとした再評価の波が起こっているようです。

洲之内徹文学集成[全小説+文芸評論+単行本未収録エッセイ]
税込定価7,560円(本体価格7,200円)、A5判(タテ210ミリ×ヨコ188ミリ×ツカ40ミリ)、上製カバー装736頁、初版800部、ISBN:978-4-901477-41-3

独自の倫理と美意識で自らの戦中戦後を描いた小説家にして美術評論家、洲之内徹のすべて。マルクス主義・転向・戦争・文学・女……。美術エッセイ「気まぐれ美術館」シリーズで知られる著者の、文学との格闘の軌跡。小説全編に加え、文芸評論や単行本未収録エッセイを収録。

著者:洲之内徹(すのうち・とおる 1913−1987):愛媛県松山市生まれ。1930年、東京美術学校(現東京藝術大学)建築科在学中、マルクス主義に共感し左翼運動に参加する。大学3年時に特高に検挙され美術学校を退学。郷里で活動を続けるが、20歳の秋に再検挙にあい、獄中生活を送る。釈放後、転向仲間と同人誌『記録』を発刊、精力的に文芸評論を発表した。1938年、北支方面軍宣撫班要員として中国に渡り、特務機関を経て、共産軍の情報収集の仕事に携わった。1946年、33歳で帰国してから50代半ばまでの約20年間、小説を執筆。最初の小説「鳶」が第一回横光利一賞候補となり、その後「棗の木の下」「砂」「終りの夏」で三度芥川賞候補となるが、いずれも落選。1960年より、田村泰次郎の現代画廊を引き継ぎ画廊主となる。1974年から死の直前まで「芸術新潮」に「気まぐれ美術館」を連載、小林秀雄、青山二郎に絶賛された。

★本書をいち早く入手されたいお客様は神保町の東京堂書店さんへどうぞ。もう店頭に並んでいます。

by urag | 2008-06-24 10:53 | Comments(0)


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