2007年 07月 19日

アドルノ『新音楽の哲学』新訳が平凡社より

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アドルノの『新音楽の哲学』〔Philosophie der neuen Musik〕の新訳が平凡社より刊行されました。写真の左がそれで、右は音楽之友社の初訳版(渡辺健訳、1973年)。

新音楽の哲学
Th. W. アドルノ:著 龍村あや子(1951-):訳
平凡社 07年7月 3,360円 46判上製350頁 ISBN978-4-582-70267-5
■版元紹介文より:アドルノの音楽哲学の主著。シェーンベルクとストラヴィンスキーを対比しながら、芸術における「近代」の新たな可能性と危機について論じ、20世紀芸術論の極北に立つ。完全新訳。

音楽之友社から刊行されていたアドルノの翻訳はこれですべて、改訳版や新訳版が平凡社から出揃ったことになります。すなわち『不協和音――管理社会における音楽』(三光長治+高辻智義:訳、1998年)と『音楽社会学序説』(渡辺健+高辻知義:訳、1999年)の2点でいずれも平凡社ライブラリーです。後者は残念ながらここしばらく品切ですが、遠からず重版の予定があるようです。

『音楽社会学序説』の初訳本は1965年刊行で、『不協和音』の初訳本は1971年刊行、『新音楽の哲学』の初訳本は1973年でした。私が大学生だった80年代末から90年代初めにかけては、三点ともすでに品切になっていて、古書市場で見つけるのも非常に難しい部類の本でした。社会人になってからこうしてそれぞれの改訂版や新訳が手に入るようになり、時代の移り変わりを感じさせます。

今回の龍村訳『新音楽』は三十数年ぶりの待望の新訳のためでしょうか、発売直後ですが早くも版元品切になっています。本屋さんの店頭ではまだ在庫があると思います。ほかの二著と比べて本書は新訳ですから、おそらく渡辺訳『新音楽』は古書市場での価格が今後も下がらないだろうと推測できます。
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by urag | 2007-07-19 01:58 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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