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2007年 06月 10日

今週の注目新刊(第101回:07年6月10日)

凶区/Erotica
森山大道:著 朝日新聞社 07年6月 5,460円 A4変形判224頁
●月刊「論座」連載。今月27日(水)から8月5日(日)まで、新宿のエプサイトにて同名作品の写真展が開催されます(10:30-18:00)。入場無料。サイン会が7月14日(土)16:30-17:30に催されます。定員150名とのことです。

Elevator Girls
やなぎみわ:著 青幻舎 07年5月 1,575円 14×23cm / 24枚
●カードブック。弊社刊行『White Casket』に収録されている作品と重複しています。

音の結晶――多田文昌文様集
多田文昌(1964-):著 木耳社 07年6月 2,625円 B5判342頁

静力学について――ガリレオ・ガリレイの『二つの新科学対話』
ガリレオ・ガリレイ(1564-1642):著 加藤勉:訳 鹿島出版会 07年6月 2,625円 46判103頁

バーゼル――ライン河畔に息づく死と生の文化
横手征彦:著 新教出版社 07年6月 3,150円 46判358頁
■版元紹介文より:バーゼルは中世以来、独特の精神文化を育んできた。戦乱や黒死病などの常に身近にあった死を見つめつつ、同時に生命を謳歌し希望に生きる。そうした精神的・進行的系譜を、ホルバインやエラスムス、エコランパディウスやグリュナエウス、ブルクハルトやニーチェ、バーゼル宣教会やカール・バルト、ヘッセ等等、芸術や学問や宣教に携わってきた多様な人々の生き様に探った、異色都市の精神史。図版多数。
●このテーマの研究書を待っていました。バーゼル出身の高名な学者には上記のほかにたとえばバッハオーフェンがいますし、バーゼル近郊のドルナッハにはシュタイナーのかのゲーテアヌムがあります。ドイツとフランスを融合させるかのような境界上にあるバーゼルには、貴族主義的でもあり霊的でもある不思議な磁場があるように思います。

司教と貧者――ニュッサのグレゴリオスの説教を読む
土井健司:著 新教出版社 07年5月 2,520円 46判220頁
●説教3編を収録とのこと。

神学大全 第32冊 第3部 第27問題-第30問題
トマス・アクィナス:著 稲垣良典:訳 創文社 07年5月 4,515円 A5判160+22頁

ユダのいる風景
荒井献:著 岩波書店 07年6月 1,155円 B6判120頁
●同版元から先月刊行された『ユダとは誰か――原始キリスト教と『ユダの福音書』の中のユダ』に続く新刊。

フロイト全集 (22) 1938年 モーセという男と一神教/精神分析概説
渡辺哲夫:監修 岩波書店 07年5月 4,410円 A5判400頁 ISBN978-4-00-092682-9

ヘルダー論集
嶋田洋一郎:著 花書院 07年3月 2,793円 A5判458頁
●花書院は福岡の城島印刷の出版部門。「原爆文学研究」などを刊行している地道な版元さんです。

哲学の歴史 (6) 知識・経験・啓蒙――18世紀 人間の科学に向かって
松永澄夫:責任編集 中央公論新社 07年6月 3,360円 新書判726頁 ISBN:978-4-12-403523-0
●章立ては、ヴィーコ/ロック/バークリ/ヒューム/アダム・スミス/イギリス道徳哲学〔シャフツベリー/マンデヴィル/ハチスンなど〕/リード/モンテスキュー/ヴォルテール/ルソー/ディドロ+ダランベール/コンディヤック/観念学派とその周辺〔カバニス/デステュット・ド・トラシーなど〕/メーヌ・ド・ビラン。

正法眼蔵随聞記
中野東禅:編著 四季社 1,260円 B6判318頁 ISBN978-4-88405-391-8

マクモニーグルが語るリモート・ヴューイングの世界
植田睦子:著 ハート出版 07年5月 1,575円 B6判268頁

地球の政治学――環境をめぐる諸言説
J・S・ドライゼク(1953-):著 丸山正次:訳 風行社 07年6月 3,150円 A5判307+34頁
●著者はイギリス生まれの政治学者。オーストラリア国立大学社会科学研究科政治学プログラムの社会・政治理論教授。 ドライツェクと表記されることも。既訳書にD・B・ボブロウとの共著『デザイン思考の政策分析』(重森臣広:訳、昭和堂、00年12月)があります。

ウィキノミクス――マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ
ドン・タプスコット+アンソニー・D・ウィリアムズ:著 井口耕二:訳 日経BP社 07年6月 2,520円 46判503頁

イスラームの黒人奴隷――もう一つのブラック・ディアスポラ
ロナルド・シーガル(1932-):著 設楽国広:監訳 明石書店 07年5月 5,040円 46判384頁
●シーガルの既訳書:『ブラック・ディアスポラ――世界の黒人がつくる歴史・社会・文化』(富田虎男:監訳、明石書店、1999年)、『人種戦争――有色世界の抑圧と反逆』(上下巻、山口一信+榛名善樹:訳、サイマル出版会、1971年)、『アフリカの横顔』(上下巻、アフリカ協会+奥野保男:訳、時事新書、1964年)。

赤軍記者グロースマン――独ソ戦取材ノート1941-45
アントニー・ビーヴァー(1946-):著 リューバ・ヴィノグラードヴァ:編 川上洸:訳 白水社 07年6月 3,570円 46判520+15頁
■版元紹介文より:「20世紀ロシア文学の最高峰」ヴァシーリイ・グロースマン。スタリングラート攻防からクールスク会戦、トレブリーンカ収容所、ベルリン攻略まで、戦争の非情な真実を記す。佐藤優氏推薦──「日本人がロシアという国家とロシア人の内在的論理を知るための最良のテキストだ。」

***

◎注目の文庫、新書、選書

おれにはアメリカの歌声が聴こえる――草の葉(抄)
ホイットマン:著 飯野友幸:訳 光文社古典新訳文庫 07年6月 460円 189頁 ISBN:978-4-334-75131-9
■収録作:自己なるものをおれは歌う/おれにはアメリカの歌声が聴こえる/おれ自身の歌(抄)/おれは電熱の肉体を歌う(抄)/おれはルイジアナで一本の樫の木が生えているのを見た/オープンロードの歌(抄)/揺れやまぬゆりかごから/鷹の睦みあい/農家の図/ランナー/浅瀬をわたる騎兵隊/灰色にかすむ払暁の野営の光景/リラの花が先ごろ戸口に咲いて(抄)/おお船長! わが船長!/ふらりと出歩く子がいた/結局、わたしは/インドへの道(抄)/音も立てずじっとしている一匹の蜘蛛/さらば、わがうちなる空想の人よ!
●このほか、英文原典、訳者解説、年譜が巻末に収められています。

孝経 大文字版
加地伸行:全訳注 講談社学術文庫 07年6月 1,313円 396頁 ISBN:978-4-06-159824-9
●カバー裏の紹介文には「単に親への孝行を説く道徳の書ではなく、中国人の死生観・世界観が凝縮された書」とあります。第一部が『孝経』の現代語訳と注で116頁まで。あとは、訳注者による長大かつ詳細な解説となっています。

日本精神分析
柄谷行人:著 講談社学術文庫 07年6月 1,103円 291頁

日本の地名の意外な由来
日本博学倶楽部:著 PHP文庫 07年6月 600円 308頁

「カプセル家族」の危機――続発する家庭内殺人
尾木直樹:著 学研新書 07年6月 798円 228頁
●学研新書が今月創刊。尾木さんは角川oneテーマ21(新書)でも、今月『教師格差――ダメ教師はなぜ増えるのか』を刊行。

ネットはテレビをどう呑みこむのか?
歌田明弘:著 アスキー新書 07年6月 760円 250頁

「世界征服」は可能か?
岡田斗司夫:著 ちくまプリマー新書 07年6月 798円 190頁

トクヴィル 平等と不平等の理論家
宇野重規:著 講談社選書メチエ 07年6月 1,575円 B6判202頁

ホワイトヘッドの哲学
中村昇:著 講談社選書メチエ 07年6月 1,575円 B6判178頁
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by urag | 2007-06-10 23:48 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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