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2006年 02月 08日

ジョン・フォン・ノイマンの死から約半世紀

ハンガリーに生まれアメリカで死んだ数学者ジョン・フォン・ノイマン(1903-1957)の遺稿『コンピュータと脳』にこんな一節があります。

「〔人間の言葉は〕歴史的事実の産物であって、絶対的な論理的必然性によるものではない。同じように、論理学とか数学とかは表現形式として歴史的、偶発的なものとみなすべきである。それは本質的に“可変”なものであって、われわれがいまだ知らない他の形式で存在してもおかしいことはないのである」。(飯島泰蔵ほか訳『電子計算機と頭脳』ラテイス=発行、丸善=発売、1964年、68頁)

人間の中枢神経系がどのような論理と数学のもとに働いているか――それは従来の数学よりも、論理的な簡素さと算術的な深みでもって特徴づけられるような「言葉」によって稼動していることが推測できる。「言語としてみた場合の中枢神経系の論理とか数学とかは、われわれの常識が予想するものとは構造が本質的に異なったものに相違ない」。

天才と賞賛された科学者ノイマンは49年前の今日、2月8日に早世しました。ノイマンはその柔軟な発想で様々な業績を残し、将来的な科学技術の進歩を展望してもいましたが、昨今私たちがニュースでたびたび耳にするようになった「論文捏造」に至るような強迫的な「探究」のご時世になろうとは思っていなかったかもしれません。

今からさらに半世紀が経つ頃には、科学や私たちの社会はどうなっているのでしょう。より複雑で大がかりなウソが発明されて、そのウソによって多くの人々が影響を蒙る、というような悪夢が近づいているようにも思えます。(H)
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by urag | 2006-02-08 23:02 | 雑談 | Trackback | Comments(0)
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