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2005年 11月 12日

松村みね子訳『かなしき女王』がちくま文庫から

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ちくま文庫の11月の新刊で、フィオナ・マクラウド(Fiona Macleod, 1856-1905)の『かなしき女王――ケルト幻想作品集』(松村みね子訳)が刊行されました。

ご承知の通り、松村みね子さん(本名:片山廣子さん 1878-1957)は、弊社から一年前に刊行し、ご講評をいただいた『燈火節』の著者です。『燈火節』では小説と随筆を集成しましたが、本書は、ケルト/アイルランド文学の先駆的紹介者でもあった彼女による翻訳書です。

親本の歴史をたどると次のようになります。まず、1925年に第一書房(現存する同名社とは無関係)から『かなしき女王―― フイオナ・マクラオド短篇集』として刊行され、1999年11月に沖積舎から『かなしき女王――ケルト幻想作品集』(著者名の表記はフィオナ・マクラオド)として復刊されました。この際、ケルト文化に造詣の深い比較文学研究者の井村君江さんの解題が付されました。

今回文庫化するにあたっては、『愛蘭戯曲集(1)』(玄文社出版部、1922年)に収録されていた戯曲「ウスナの家」をあらたに併録し、井村さんの解題に「補遺」が追加され、作家の荻原規子さんによる解説も付されました。

■目次:

海豹
女王スカァアの笑ひ
最後の晩餐
髪あかきダフウト
魚と蠅の祝日
漁師

約束

浅瀬に洗ふ女
剣のうた
かなしき女王
ウスナの家

解題「アイルランド文学翻訳家 松村みね子」井村君江
松村みね子翻訳年譜一覧(井村君江編)
解説「ケルトの幽冥」萩原規子

■カバーに記載された内容紹介文:「かなしき女王」とは、ケルト神話の女戦士スカァアのこと。スカイ島の名の由来となったとされる、この美しく猛々しい女王と英雄クウフリンの恋と戦いの物語こそ、スコティッシュ・ケルトを代表する物語である。輪廻転生を信じる土着信仰ドルイドと古代キリスト教が入り混じった幻想的な短編12篇に、新たに戯曲「ウスナの家」を収録。

さて、話はかわって、弊社より続刊予定である短歌集成+資料編の『野に住みて』ですが、読者の皆様から多くのお問い合わせを頂いております。遠からず刊行時期が決定しますので、またブログや月曜社公式ウェブサイトで発表いたします。お待たせしておりすみません。(H)
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by urag | 2005-11-12 22:24 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(2)
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Commented by as at 2005-11-14 12:53 x
今回の文庫化は喜ばしい事と言いたいのでが、沖積舎版にあった本文の欠落がそのままになっています。
問い合わせてみると第一書房版は参照しなかったとの事。
不完全なテキストが流布してしまう現状は悲しいですね。
貴社で松村みね子の翻訳作品を刊行していただけると嬉しいのですが。。。
Commented by urag at 2005-11-15 00:23
asさん、こんにちは。弊社で翻訳作品を刊行してはどうか、とのご示唆、まことにありがとうございます。担当者に伝えます。


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