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2005年 10月 01日

書肆心水さんより『ブランショ小説選』が刊行

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書肆心水さんより『ブランショ小説選』が発売されました。本屋さんでは早いところは昨日から店頭販売を始めています。私も都内某所で購入しました。

今回収録されているのは、
「謎の男トマ(1950年の改訂版)」の菅野昭正さんによる「改訳」
「死の宣告」三輪秀彦訳
「永遠の繰言(牧歌/窮極の言葉)」三輪秀彦訳
「訳者あとがき――『謎の男トマ』の周辺」菅野昭正
です。

菅野さんの改訳はこれで二度目(新潮社→筑摩書房→書肆心水)。「(ブランショのテクストは)本当に手強い相手」との感想に重みを感じさせます。

三輪さんのパートは健康上の理由から改訳ではなく、校正刷りの確認のみとのこと。原書新版では削除された「死の宣告」の末尾の2段落は、訳文では残されています。

真っ赤な紙のカバーに赤い半透明のオビ、表紙も花ぎれも赤で、鮮烈な印象です。オビに浮かび上がる姿は、若き日のブランショ自身。シンプルで、なおかつインパクトの強い装丁ですね。厚みもあって、モノとしての存在感があります。惚れました。

bk1では早くも24時間以内の出荷を開始(国内送料無料)。同業他社のどこよりも早いデータ登録です。GJ!

担当編集者であり発行者である清藤洋さんの本書に寄せる言葉が「最新刊」のコーナーで読めます。

「圧倒的な才能と磨き上げられた思索をもって鳴るモーリス・ブランショの邦訳書が、現在あまり店頭で売られていないことを残念に思っておりましたので、後発の出版社にできる範囲で公刊販売の任をつとめたく、このような小説選を刊行いたしました」と書かれています。

出版界の先達が残した宝石を埋もれさせるのではなく再生させよう、という姿勢に、同業者として大きな共感を覚えます。

同書肆では、この次は天沢退二郎さんの『至高者』(初版は筑摩書房)が準備されています。おそらく改訳版となることでしょう。(H)
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by urag | 2005-10-01 21:13 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(2)
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Commented by kasuga at 2005-10-03 23:12 x
本日書店で拝見したのですが、とても素敵な装丁です。
ちょっとお値段は張りますが、「言葉と恋と死の話」のオビ文にそそられました。ほしいです。
バーコード読み取れるのかな?って思いましたが、ああいうのもありなんですね!勉強になります。

あちらがRougeなら、こちらはBlueで…。
月曜社さまの「オディール」をまんなかにして、フランス国旗風・平積みなんていかがでしょう!
あ、でもうちのは変形判だった…置きにくいですね。失礼しました…。
Commented by urag at 2005-10-04 21:26
kasugaさん、確かに赤と青でひときわ対照が際立ちますね。同じ仏文学ということで、隣同士に陳列してもいいのかも。


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