2015年 08月 26日

注目新刊:グラフトン『テクストの擁護者たち』勁草書房、ほか

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★ヒロ・ヒライさん(編著書:『ミクロコスモス 第1集』)
勁草書房さんよりこれまでに、榎本恵美子さんの『天才カルダーノの肖像――ルネサンスの自叙伝、占星術、夢解釈』と、菊地原洋平さんの『パラケルススと魔術的ルネサンス』が刊行されている、ヒライさんによる監修シリーズ「BH叢書」の第3弾が刊行されました。

テクストの擁護者たち――近代ヨーロッパにおける人文学の誕生
アンソニー・グラフトン著 ヒロ・ヒライ監訳 福西亮輔訳
勁草書房 2015年8月 本体7,500円 A5判上製528頁 ISBN978-4-326-14828-8

帯文より:ルネサンス以降、盛んになる古代ギリシア・ローマの古典の再生と受容、旧約聖書と各国史を結びつけて天地創造から世界の終末まで描こうとする普遍史や年代学、真作と偽作の問題、聖書やホメロスの叙事詩――古典テクスト解釈の歴史をたどり、人文学の誕生と伝統を示す。

目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。グラフトンの既訳書には『カルダーノのコスモス――ルネサンスの占星術師』(榎本恵美子・山本啓二訳、勁草書房、2007年)や、『アルベルティ――イタリア・ルネサンスの構築者』(森雅彦・足達薫・石澤靖典・佐々木千佳訳、勁草書房、2012年)があります。BH叢書の続刊にはプリンチーペ、ベンツェンホーファー、山田俊弘さんの著書が予告されています。


★江川隆男さん(訳書:ブレイエ『初期ストア哲学における非物体的なものの理論』)
★廣瀬純さん(著書:『絶望論』、共著:コレクティボ・シトゥアシオネス『闘争のアサンブレア』、訳書:ヴィルノ『マルチチュードの文法』、共訳:ネグリ『芸術とマルチチュード』)
立教大学研究プロジェクト「新しい映像環境をめぐる映像生態学研究の基盤形成」の一環として開催された2つのシンポジウム「ドゥルーズ・知覚・身体」(2012年12月22日、立教大学新座キャンパス)、「知覚のプラトー」(2013年12月14日、立教大学新座キャンパス)での講演、対話、インタヴューをまとめた論集が刊行され、江川さんの論考「ディアグラムと身体――図ディアグラマティク表論的思考について」と、廣瀬さんの論考「エイハブの恥辱か、フェダラーの勇気か。――ドゥルーズとフーコー」が収録されています。正確に言うと、江川さんの論考はシンポジウムにおける2つの発表(「器官なき身体と超越的感性」2012年、「哲学的分裂症の倫理」2013年)とは別のもので、新たに書き下ろされたものです。2つの発表の要約が注として付されています。廣瀬さんの論考には特に注記はありませんが、発表時のタイトルは「革命的になる――不可能性の壁を屹立させ、それらに強いられて逃走線を描出する。あるいは、可能性=商品と決別。」でした。

ドゥルーズ・知覚・イメージ――映像生態学の生成
宇野邦一編
せりか書房 2015年7月 本体3,200円 A5判並製311頁 ISBN978-4-7967-0344-4

帯文より:ドゥルーズ哲学の強いインパクトを背景に、激変する映像環境がいかに〈身体と生のイメージ〉に作用しているかを鋭く洞察する論考と、映画・ヴィデオアート・ダンス・演劇など身体表現にかかわるアーチストとの対話を通して、複雑多様な映像表現を解明すべく新たなジャンル〈映像生態学〉を提唱する。人間にとって映像とは何か、映像は人間に何をもたらしたのか。

目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。なお、シンポジウムでは佐々木中さん(「ジル・ドゥルーズにおける身体と政治――その美的決定(ドクマティック)」2012年)、香山リカさん(「ドゥルーズ=ガタリと精神医学」2013年)、田崎英明さん(「非有機的生命のエコロジー」2013年)も講演されましたが、本書には収録されていません。海外からの参加者(ローラ=U・マークス、ブライアン・マスミ、ジョルジョ・パッセローネ、ペテル=パル・ペルバルト、クリスチーネ・グライナー〔グライナーは来日せず論考のみの参加〕)の講演テクストが読めるのが嬉しいです。


★渡名喜庸哲さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』)
ポストフクシマの哲学――原発のない世界のために』(村上勝三・東洋大学国際哲学研究センター編著、明石書店、2015年8月、本体2,800円、4-6判292頁、ISBN978-4-7503-4231-3)に収録された2篇のテクスト、ジャン=リュック・ナンシーによる「はじめに フクシマの後」と、エティエンヌ・タッサン「フクシマは今――エコロジー的危機の政治哲学のための12の註記」の翻訳を担当されています。


★竹田賢一さん(著書:『地表に蠢く音楽ども』)
来月開催される「黒旗忌 大杉栄・伊藤野枝 追悼墓前祭 2015」の一環として竹田賢一さんのLiveおよび座談が9月16日(水)に以下の通り行われます。静岡でのライヴは四半世紀ぶりだそうです。

エレクトリック大正琴 竹田賢一ライブ&座談

日時:2015年9月16日(水)開場18:50 開演19:20 終演22:00 閉場22:30
会場:Livebar Freakyshow(フリーキーショウ)
料金:2,500円 +(1ドリンク代)500円=3,000円

第一部 座談「2015年の戦前」
《出演》竹田賢一/市原健太(水曜文庫)/鈴木大治(あべの古書店)

第二部 ライブパフォーマンス
《出演》竹田賢一/大中

【プログラム】
19:20 ご挨拶
19:30 第一部 座談「2015年の戦前」(60min)
20:40 第二部 ライブパフォーマンス「大中」(30min)
21:20 第二部 ライブパフォーマンス「竹田賢一 大正琴Live」(40min)

チケット購入方法等はイベント名のリンク先をご覧ください。なお「会場で大杉栄・伊藤野枝関連書籍を販売」するとのことです。
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by urag | 2015-08-26 13:52 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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