弊社出版物を扱っていただいている本屋さんでの新しい試みをご紹介します。
フタバ図書福岡パルコ新館店(〒810-0001福岡市天神2-11-1福岡PARCO6F;TEL092-235-7488;FAX092-718-1771)さんは地下鉄空港線「天神」駅から徒歩1分の福岡パルコ新館6Fに2014年11月にオープンしたお店です。広さは約150坪、営業時間は10時から23時までで、階下のフロアより営業時間が長いです。同じフロアにはカフェが2つとイベントスペース「タマリバ6」があり、フロアごとにトータルコーディネートされた木肌の空間にしつらえられたソファでの書籍の閲覧も可能です。
店長さん曰く「夜20:30PM以降はパルコの階下がクローズし、アクセスの手段は新刊入り口脇の一本のエレベータのみとなります(B2地下鉄空港線改札口前、1Fから直通)。そのため空中庭園ならぬ“空中書店”の趣があります。2015年9月末以降、月2回程度の定例イベントを実施予定です。異色な書店空間をお楽しみいただけたら」とのことです。
こちらのお店で現在高評を博しているのがアジサカコウジさんのアートグッズ。弊社が製作しているものではありませんが、たいへん興味深い試みなのでご紹介いたします。同店長さんによれば「既に地元九州ではアジサカさんの知名度は高く、ギャラリーにおいても書店においても彼の個展はたびたび開催されてきました。当店では氏の作品、とくに氏の描く少女のアナーキーなエネルギーの放射を今後全国に伝えていけたらと思っています」と。
さらにアジサカさんのプロフィールについて店長さんよりご紹介がありました。「長崎県佐世保市出身。熊本大学文学部社会学科卒業後、渡仏。4年の滞在の後帰国、福岡に居をかまえイラストレーターとしての活動を始める。10年後2002年、ベルギーへ活動拠点を移すとともに、アクリル画の個展をはじめるようになる。以後、ブリュッセル、パリ、日本の各地で毎日個展を開催。2006年に帰国。現在は九州を拠点にイラストと絵画の制作に励む。2015年夏、オリジナルのグッズを「AZIZAKKA」という名でちょこっとずつ始める。福岡市南区在住」。
アジサカさんの既刊書にはコミック作品『ププの生活』(プランニング秀功社、2001年、絶版)があります。「ププの生活」の新作はアジサカさんの公式ウェブサイト上のブログ「ある日ノオト」で見ることができます。絵画作品は画集があったらいいのにと思う次第です。「ある日」ノオト」2015年7月21日付エントリー「
AZIZAKKA」では、フタバ図書福岡パルコ新館店の店長さんとの出会いがアーティスト自身の言葉で語られていますので、ぜひお読みになって下さい。
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以下では店長さんからいただいた写真をご紹介します。まず店頭の写真。
そして弊社本の写真。7月新刊『ヤスパース入門』とともに、集英社さんのカント『永遠平和のために』が並んでいます。個人的な感想を申し上げると、池内紀さんの訳によるカントは今までの既訳書の中でダントツに読みやすくて素晴らしいです。できればもっとカントをお訳しいただけるといいのですが・・・。
さらに弊社の森山大道写真集を揃えていただいています。一緒に並んでいるPARCO出版さんの寺山修司×森山大道『あゝ荒野』や、河出さんのサルガド自伝もいい本ですよね。
そして、奥の方に見えるのが、アジサカさんの「アジザッカ」が置いてあるコーナー。
絵画作品の巨大なパネルと、販売されているTシャツやトートバッグ、手ぬぐい、缶バッジ、ポストカードなど。
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当ブログでは書店さんや図書館さんの様々な挑戦や工夫を随時ご紹介いたします。皆様からのお知らせをお待ちしております。