2005年 07月 10日

今週の注目新刊(第12回:05年7月10日)

今週は少な目の選書ですが、皆さんいい仕事していらっしゃいます。

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ディドロ「百科全書」産業・技術図版集
島尾永康編・解説
朝倉書店 本体12000円 4-254-10194-5
●版元の紹介文によれば、「啓蒙主義最大の記念碑『百科全書』の技術関係の図版約400を精選し、その意味と歴史を詳しく解説」。眺めているだけでも楽しそうです。

ハイデッガー全集 第65巻 哲学への寄与論稿
大橋良介+秋富克哉+ハルトムート・ブフナー訳
創文社 本体8500円 4-423-19644-1
●本書についてはおとといの投稿で紹介しました。

セックス・チェンジズ――トランスジェンダーの政治学
パトリック・カリフィアほか著 石倉由+吉池祥子ほか訳
作品社 本体3600円 4-86182-047-2
●版元の紹介文によれば、「米国の最も過激な思想家カリフィアが、多くの当事者・関係者への調査・分析、そして自身の「性転換」体験をもとに、20世紀におけるTGの歴史と現在、医療者との葛藤、フェミニストとの軋轢、TG内部の相克を描いたTG論の決定版。サンディ・ストーン、野宮亜紀論文を併載」。パット・カリフィアの翻訳既刊書には、『サフィストリー―レズビアン・セクシャリティの手びき』(原美奈子訳、太陽社、1993年)や『パブリック・セックス―挑発するラディカルな性』 (東玲子訳、青土社、1998年)などがあります。

音の力――〈ストリート〉占拠編
DeMusik Inter.編
インパクト出版会 本体2500円 4-7554-0147-X
●版元の紹介文によれば、「ストリートを占拠せよ! 予定調和を拒否する圧倒的なサウンド。要塞都市を揺るがし、ストリートを情動で埋めつくす音の力。監視社会のひずみを快楽に転化する自律空間の構築へ。資本の間隙に瞬間的に立ち現れ、消し去られた街のノイズを、匂いを、路上のコンフリクトを顕在化する企ての数々を大特集!」。

シリーズ「音の力」の既刊書は以下の通り。

1995年1月「音の力」本体2,200円/ISBN: 4-7554-0052-X
1998年4月「音の力 沖縄「奄美/八重山/逆流編」」本体2,200円/ISBN: 4-7554-0074-0
1998年5月「音の力 沖縄「コザ沸騰編」」本体2,200円/ISBN: 4-7554-0075-9
2002年8月「音の力 ストリートをとりもどせ」本体2,500円/ISBN: 4-7554-0122-4
2004年12月「音の力 〈ストリート〉復興編」本体2,200円/ISBN: 4-7554-0146-1

『白鯨』アメリカン・スタディーズ
巽孝之(1955-)著
みすず書房 本体1300円 4-622-08307-8
●みすずの新戦略「理想の教室」シリーズの第2回配本5点のうちの1冊。5点のうち一番気になるのがこの白鯨論。版元の紹介文によれば、「「世界名作十大小説」に必ず入る『白鯨』。この物語は、魔獣モビイ・ディックへの単なる復讐譚ではない。時空を越えて現れる巨大生物が象徴するものとは何か? ここに19世紀から21世紀へ至るアメリカ文明史を、そしてグローバルな現代史をスリリングに読み解く。新訳相次ぐ現在、アメリカ研究の第一人者が満を持して贈る」。

第2回配本のうち、ほかに気になっているのは以下の2点です。

『カンディード』〈戦争〉を前にした青年
水林章(1951-)著
みすず書房 本体1300円 4-622-08308-6

『銀河鉄道の夜』しあわせさがし
千葉一幹(1961-)著 本体1300円 4-622-08309-4

私のイメージとしては、新書と選書のちょうど中間くらいのシリーズです。新書売場に選書やライブラリーの棚を併設している書店さんもあると思いますが、そういう場所に置かれるのが最適かなと思います。

***

以上です。(H)
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by urag | 2005-07-10 00:00 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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