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2014年 12月 09日

12月20日「日本ヤスパース協会」第31回大会

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★佐藤真理人さん(共訳書:デュフレンヌ+リクール『カール・ヤスパースと実存哲学』)
★日本ヤスパース協会さん(機関誌:「コムニカチオン」)
弊社で学会誌「コムニカチオン」の制作のお手伝いを第21号よりさせていただいている「日本ヤスパース協会」さんが今月開催される第31回大会についてご紹介します。「コムニカチオン」誌は一般書店での販売はありません。協会に年会費4,000円をお支払いいただいてご入会いただくか、下記大会会場にて頒価1,000円(税込)にてお買い求めいただけます。

◎「日本ヤスパース協会」第31回大会

日時:2014年12月20日( 土)13:15~17 :00
場所:お茶の水女子大学 文教育学部 1階 第一会議室
主催:日本ヤスパース協会(〒162-8644東京都新宿区戸山1-24-1 早稲田大学文学部哲学専修室内)

※協会会員以外の方も来聴歓迎いたします。参加無料です。
※参加ご希望者の方は、お茶の水女子大学校門にて守衛に、ヤスパース協会の大会に参加するために来校した旨を伝えていただく必要があります。身分証の提示を要求される場合があることもご承知おきください。
※協会へのご入会をご希望の方は、大会受付にて年会費4,000円を申し受けます。


1.理事長挨拶(13:15~) 日本ヤスパース協会理事長・羽入佐和子
2.会員総会
3.研究発表(13:30~) 司会:早稲田大学教授・佐藤真理人
 フリッツ・ブーリの「実存の神学」――ヤスパース哲学の神学的実現?―― 早稲田大学大学院・岡田聡
4.講演(14:30~) 司会:上智大学名誉教授・増渕幸男/代表質問者:お茶の水女子大学准教授・中野裕考
 ヤスパース・コミ ュニケーション思想の射程――大学で哲学を学ぶこと・教えること―― お茶の水女子大学教授・羽入佐和子
5.懇親会(17:30~19:30)場所:大学食堂「マルシェ」、会費:4,000円


★ジュディス・バトラーさん(著書:『自分自身を説明すること』『権力の心的な生』)
岩波書店さんより先月刊行されたメンディエッタ+ヴァンアントワーペン編『公共圏に挑戦する宗教――ポスト世俗化時代における共棲のために』(箱田徹・金城美幸訳、岩波書店、2014年11月)において、講演「ユダヤ教はシオニズムなのか?」と、コーネル・ウェストさんとの対談、さらに同ウェストさんとユルゲン・ハーバーマスさん、チャールズ・テイラーさん、バトラーさんの4人での総括討議が掲載されています。バトラーさんは「オルタナティヴな政治を擁護するユダヤ的な伝統と倫理をあらためて打ち出さなければならない」(80頁)と主張し、主にアーレントをひもときつつユダヤ性に関わる諸問題を考察しています。「ユダヤ人という集団への帰属意識は、非ユダヤ人となんらかの関係を築くことと対になっているのではないか、また他者性の問題にこうして取り組むことが、ユダヤ性に「帰属」することの根本なのではないか〔・・・〕。言い換えれば、帰属とは、逆説的に響くかもしれませんが、そのカテゴリーから追い払われる〔ディスポゼッション〕経験なのです」(97頁)。


★間章さん(著書:『間章著作集』全三巻)
「図書新聞」2014年12月6日付3185号において、『間章著作集』全三巻をめぐる、山崎春美さんと渡邊未帆さんの対談「再考一九七八――いま、間章を読むとはどういうことなのか」が掲載されています。お二人の発言からいくつか拾いますと、山崎さん「間章の葬式で骨を拾いにいくわけだけど、棺桶の中に彼が好きだった本を入れたりするよね。「なんだろう、シュタイナーかな」と思ったら、ジョージ・スタイナーだった」。次も山崎さん「パリの書店でモーリス・ブランショの新刊を見つけて、そのタイトルが「友愛」で、その題名だけで自分(間章)はすべてわかった、として三〇分くらい泣いたりする」。渡邊さん「世の中がどんどん合理的になって、国公立大学から人文系が外されようとしている時代に、この役に立たないものの極みのような分厚くて重たい間章の本は、それへの抵抗として存在すべきものだと私は思う」。それに対する山崎さんの答え「「魂の問題」だと。間章の場合、全方位的にというか、あるジャンルの音楽に限って「これはいい、これはダメ」と言っているわけではなくて、思想も哲学も嗜好も愛も、全部がカオスに浮かんでいるわけだからね」。

by urag | 2014-12-09 16:21 | Comments(0)


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