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2014年 06月 16日

まもなく発売:共和国新刊第1弾2点同時発売!

今春創業された新しい出版社「共和国」さんからいよいよ近日、シリーズ《散文の時間》の新刊二点が発売されます(2014年6月24日頃)。装釘は、共和国の素敵な星型の社章も手掛けられた宗利淳一さんです。

本扉裏に印刷された、シリーズ《散文の時間》(欧文表記は、Soul of Prose)のコンセプトは以下の通りです。「散文、というと耳慣れない印象を抱かれるかもしれませんが、かつて、日本のある作家たちのグループは、「散文精神」をモティーフに掲げました。それは自分たちが生きる時代の現実にたいして、「どんな事があってもめげずに、忍耐強く、執念深く、みだりに悲観もせず、楽観もせず、生きぬく精神」のことです。このシリーズもまた、現在のような時代だからこそ、そうした精神を共有したいと思います。/わたしたちをとりまく社会や文化のさまざまな物事をめぐって、ジャンルを超えた多彩な著者とともに考えながら、ページを閉じたあとには自分と世界との関係が新しく違ったものにみえる――そんな同時代的な、批評的なコレクションをめざしています」。

なお、本には「共和国急使」という栞と愛読者カードが挟みこまれています。前者の栞は「第1号 2014年6月20日」と記載され、今回の新刊2点の著者の挨拶文が印刷されています。都甲さんの「僕の二重国籍宣言」と、藤原さんの「自由と共和国」です。いっぽう愛読者カードを返送すると、購入した本のPDFデータをもらうことができます。これはなかなか粋な計らいではないでしょうか。

狂喜の読み屋
都甲幸治(とこう・こうじ:1969-)著
共和国 2014年6月 本体2,400円 四六変判上製288頁 ISBN978-4-907986-00-1

帯文より:帯なんてはぎとって早く読め! ことばの海に素っ裸で飛びこめ! 都甲幸治は裸で叫んでいる。外国文学の素養、文学史の知識なんていらない。「都甲が本を読むこと」を読む、そのことがもうすでに、切実なひとりの、人間の物語をなしている。

版元紹介文より:いしいしんじさん絶賛! 町田康、伊坂幸太郎、筒井康隆から、サリンジャー、ピンチョン、それにあのベストセラーまで。古今東西の本を読みまくってきた都甲幸治がおすすめする、とびきりのブックガイド。読書の楽しさ教えます!

目次:
遅い読書――まえがきにかえて
I 本から世界が見える!
 天誅としての文学――町田康『人間小唄』
 太宰治の霊――町田康『どつぼ超然』
 サリンジャーを書き直す――円城塔『バナナ剥きには最適の日々』
 勇気の力――伊坂幸太郎『PK』
 すっぽんの教え――戌井昭人『すっぽん心中』
 波動する世界――金原ひとみ『憂鬱たち』
 ほんとうのこと――小島信夫『変幻自在の人間 小島信夫批評集成第2巻』
 リアルであること――筒井康隆『創作の極意とその掟』
II 息をするように本を読む
 Yomiuri Years 2010-2011
  イリヤ/エミリア・カバコフ『プロジェクト宮殿』
  ジョージ・M・フレドリクソン『人種主義の歴史』
  いまだ鳴り響く声――J・D・サリンジャー追悼
  オラシオ・カステジャーノ・モヤ『崩壊』
  管啓次郎『斜線の旅』
  ヘンリー・スイス・ゲイツ『シグニファイング・モンキー』
  デニス・アルトマン『ゲイ・アイデンティティ』
  村上春樹『1Q84 BOOK 3』
  マリー・ンディアイ『ロジー・カルプ』
  ロベルト・ボラーニョ『野生の探偵たち』
  トマス・ピンチョン『メイスン&ディクスン』
  野呂邦暢『夕暮れの緑の光――野呂邦暢随筆集』
  夏の一冊――アルベール・カミュ『異邦人』
  ハリー・ハルトゥーニアン『歴史と記憶の抗争』
  ヴィクトル・ペレーヴィン『宇宙飛行士オモン・ラー』
  ミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』
  チチマンダ・ンゴズィ・アディーチェ『半分のぼった黄色い太陽』
  ウラジミール・ナボコフ『賜物』
  クリスチャン・ボルタンスキー『クリスチャン・ボルタンスキーの可能な運命』
  安藤礼二『場所と産霊――近代日本思想史』
  ボフミル・フラバル『私は英国王に給仕した』
  二〇一〇年の三冊
  マリオ・バルガス=リョサ『チボの狂宴』
  平石貴樹『アメリカ文学史』
  パトリック・シャモワゾー『カリブ海偽典』
  木村榮一『ラテンアメリカ十大小説』
  大和田俊之『アメリカ音楽史』
  サルマン・ルシュディ『ムーア人の最後のため息』
  三月十一日の後で――H・D・ソロー『森の生活』
  織田作之助『俗臭――織田作之助[初出]作品集』
  エドムンド・デスノエス『低開発の記憶』
  夏の一冊――マルクス・アウレーリウス『自省録』
  アントニオ・タブッキ『他人まかせの自伝』
  ミゲル・シフーコ『イルストラード』
  波戸岡景太『ピンチョンの動物園』
  西村佳哲『いま、地方で生きるということ』
  イェジー・コシンスキ『ペインティッド・バード』
  西成彦『ターミナルライフ――終末期の風景』
  アイ・ウェイウェイ『アイ・ウェイウェイは語る』
  ジョナサン・カラー『文学と文学理論』
  二〇一一年の三冊
 二〇一三年の読書目録   
III 文学を超える文学
 枠組みを疑うこと――スーザン・ソンタグ『隠喩としての病』
 モテない理由――エイドリアン・トミネ『欠点』
 自分の限界を他人に決めさせないこと――シャーマン・アレクシー『パートタイム・インディアンの完全に本当の日記』
 名前をめぐる冒険――コルソン・ホワイトヘッド『エイペックスは傷隠す』
 壊れる二人――ケン・カルファス『この国特有の混乱』
 双子の孤独――デビッド・マッズケリ『アステリオス・ポリプ』
 夢の本、夢の都市――ミハル・アイヴァス『もう一つの街』
 黄色いシボレーと蛇たち――オラシオ・カステジャーノス・モヤ『蛇と踊る』
 時計としての身体――ポール・ハーディング『修繕屋』
 トウェインの新しさ――マーク・トウェイン『トム・ソーヤーの冒険』
 戦争の記憶――評伝J・D・サリンジャー
 死と向かい合うこと――ロベルト・ボラーニョ『鼻もちならないガウチョ』
 反乱するオタクたち――ジュノ・ディアス『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』
 裏切られ続ける男の呪い――ジュノ・ディアス『こうしてお前は彼女にフラれる』
あとがき


食べること考えること
藤原辰史(ふじはら・たつし:1976-)著
共和国 2014年6月 本体2,400円 四六変判上製288頁 ISBN978-4-907986-01-8

帯文より:「食べものって単なる死骸のかたまりなんですか?」ナチス・ドイツ時代や明治時代の貧民窟で食べられていたものは? 原発とTPPで揺れる日本の食の未来は? 歴史の細部から新しい物語をつむぎだし、エネルギー、生命倫理、生活文化をめぐってわたしたちに共考をうながす多彩なテクストの集成。

版元紹介文より:第1回河合隼雄学芸賞受賞後初の単行本。

目次:
I フードコードで考える
 「食べもの」という幻影
 食の空間論――フードコートで考える
 世界的展望なきTPP論争――国益という発送の歴史化を
 古くて新しい「階級」とは――ヘンリー・バーンスタイン『食と農の政治経済学』
 未来のために公衆食堂とホコテンを!
II 農をとりまく環境史
 耕す体のリズムとノイズ――労働と身体
 トラクターがつくった二十世紀の物語――マリーナ・レヴィッカ『おっぱいとトラクター』
 地球にやさしし戦車
 ナチスの有機農業
 窒素とユンガー
 複製技術時代の生きものたち――パオロ・バチガルピ『ねじまき少女』によせて
 昆虫学と終末論――エドワード・O・ウィルソン『創造』
 ナチス占領下の動物と人間――ダイアン・アッカーマン『ユダヤ人を救った動物園』
 躓きの石こそ投じよ――中田英樹『トウモロコシの先住民とコーヒーの国民』
 死者の存在感に関する非科学的考察――李弥勒『鴨緑江は流れる』
 稲作と水爆――戦後秋田の『農民詩集』から
 理想郷の現実的課題――アレクサンドル・チャヤーノフ『農民ユートピア国旅行記』
III 台所の未来
 「食べること」の救出に向けて――『ナチスのキッチン』あとがきにかえて
 アイントップの日曜日
 貧民窟の食生活
 文明化の曙光と黄昏を見つめて――第一回河合隼雄学芸賞受賞のことば
 システムキッチン
 おっちゃんのキッチン
 熊本旅行記――「食に関するビブリオ・トーク」に参加して
 牛乳神話の形成――一九六〇年代の食文化
あとがき

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by urag | 2014-06-16 14:46 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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