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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2014年 05月 31日

デリダ没後十年で訳書や関連書などが続々と

★鵜飼哲さん(共訳:ジュネ『公然たる敵』)
みすず書房さんより先月『ジャッキー・デリダの墓』を刊行されました。デリダ、ナンシー、ジュネなどをめぐる18篇のテクストが収められています。2014年はデリダ没後十年目であり、これまでに関連書としてシクスー+デリダ『ヴェール』(郷原佳以訳、みすず書房、2014年3月)、グンター・トイプナーやクリストフ・メンケ、アントン・シュッツらの論文を収めた『デリダ、ルーマン後の正義論――正義は〈不〉可能か』(土方透監訳、新泉社、2014年3月)が刊行されています。6月には、弊社より18日頃発売でニコラス・ロイル『デリダと文学』(中井亜佐子・吉田裕訳、月曜社、2014年6月)、そして27日発売でデリダの大著『プシュケー――他なるものの発明(I)』(藤本一勇訳、岩波書店、2014年6月)が刊行されます。刊行時期が再調整のようですが、ブノワ・ペータースによる伝記決定版『ジャック・デリダ伝(仮)』(原宏之・大森晋輔訳、白水社、近刊)も予定されています。おそらく今後も次々に関連書や雑誌での特集などの情報が出てくるのではないかと思われます。

ジャッキー・デリダの墓
鵜飼哲著
みすず書房 2014年4月 本体3,700円 四六判上製304頁 ISBN978-4-622-07829-6


★宇平剛史さん(装幀:リピット水田堯『原子の光(影の光学)』
ブック・デザインを手掛けておられる芸術批評誌「ART CRITIQUE」の最新号が今月刊行されました。同誌は京都のconstellation booksが2010年に創刊したもので、櫻井拓さんが編集を担当されています。今般発売された第4号の特集は「メディウムのプロスティテューション」と題され、弊社発売の年刊誌『表象』で編集委員を務められた星野太さんの論考「メディウムをめぐるレッスン――吉田和生の作品(2008-2013)」をはじめ、ジャン=クレ・マルタンやルディネスコ、ネグリー、ナドー等の目覚ましい翻訳活動が注目されている信友建志さんの論考「都市と無意識――素描的試論」など、多数の意欲的なテクストが収められています。アマゾンなどから購入できるほか、同誌ウェブサイトからも買うことができます。詳しくは下記のリンク先をご覧ください。

ART CRITIQUE n. 04 メディウムのプロスティテューション
constellation books 2014年5月 本体2,200円 A5判並製232頁 ISBN978-4-9905499-4-7
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by urag | 2014-05-31 23:22 | 本のコンシェルジュ | Comments(2)
Commented by 久野広 at 2014-06-01 13:38 x
デリダ伝、ついに刊行ですか。コーエン=ソラルのサルトル伝、ビダンのブランショ伝も早く刊行されると良いのですが。。。
Commented by urag at 2014-06-01 20:12
久野広さんこんばんは。デリダ伝、6月刊行となっていたものが出版時期未定の表示に切り替わったので、仕切り直しになっているものと思います。ブランショ伝は水声社さんでしたね。コーエン=ソラルは文庫クセジュでも『サルトル』を出していますね(2006年訳)。


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