2014年 04月 10日

ハーマッハー「エクス・テンポレ」、上野俊哉「もの狂いの存在論」、ほか

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弊社出版物の著訳者の皆さんの最近のご活躍をご紹介します。

★宮崎裕助さん(共訳:ド・マン『盲目と洞察』)
★清水一浩さん(共訳:デュットマン『友愛と敵対』)
★ヴェルナー・ハーマッハーさん(著書:『他自律』)
新潟大学大学院現代社会文化研究科共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」の一環として新潟大学人文学部哲学・人間学研究会が発行している学術誌「世界の視点――知のトポス」の第9号が先月発行されました。宮崎さんがフェルスター論文とハーマッハー論文の共訳を寄稿されています。二論文とも前号(第8号)の続きになります。清水さんはハーマッハー論文の共訳を手掛けられています。同誌は新潟大学人文学部のブログ「人間学ブログ」で各論文のPDFを公開しています。

世界の視点――知のトポス』第9号(2014年3月刊、全298頁、ISSN1880-9995)
目次:
ピストリウス「シュルツェ著『カント『純粋理性批判』解説』書評」(下)城戸淳訳
F・H・ヤコービ「フィヒテ宛て公開書簡」栗原隆・阿部ふく子訳
エッカート・フェルスター「カント以後の哲学の展開にとっての『判断力批判』第七六~七七節の意義」[第二部] 宮﨑裕助・大熊洋行訳
ヴェルナー・ハーマッハー「エクス・テンポレ──カントにおける表象(Vorstellung)としての時間」(下) 宮﨑裕助・清水一浩訳
マルティン・ハイデッガー「現象学における、そして存在の問いの思索における時間理解について」田中純夫訳
ダニエル・ブリージール「良心に対抗?──ヘーゲル派の批判に対するフィヒテ派の返答」重川成美・栗原隆訳
ジョージ・ディ・ジョヴァンニ 「一七八四年のメンデルスゾーン=アプト論争──人間の使命をめぐる後期啓蒙の議論における一つのエピソード」阿部ふく子訳
栗原隆「あとがき」


★上野俊哉さん(著書:『アーバン・トライバル・スタディーズ』)
月刊誌『現代思想』2014年5月臨時増刊号「総特集=折口信夫」(青土社、2014年4月、本体1,800円、ISBN978-4-7917-1279-3)に、ご論考「もの狂いの存在論」(260-281頁)を寄稿されました。同特集には、中沢新一さん、松岡正剛さん、小松和彦さん、赤坂憲雄さんをはじめ多数の論文が寄せられており、岡野弘彦さんへのインタヴュー「私が出会った折口信夫」など、読み応えのあるコンテンツが満載です。


★舞台芸術研究センターさん(発行書:『舞台芸術』第一期全十巻)
京都造形芸術大学舞台芸術研究センターさんが機関誌「舞台芸術」第三期第18号(角川学芸出版、2014年3月)を刊行されました。特集は「劇言語―新たな地平へ向けて」と題され、世阿弥生誕六五〇周年記念として、二六世観世宗家の観世清河寿さんと、センター所長の渡邊守章さんが対談されています。また、戯曲作品では松田正隆さんの「石のような水」と、ブレヒト原作(ハイナー・ミュラー台本)「ファッツァー」が掲載されています。目次詳細は誌名のリンク先をご覧ください。

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昨年弊社から『原子の光(影の光学)』を出版させていただいたリピット水田堯さんが推薦文を寄せておられる新刊をご紹介します。本日(4月10日)取次搬入とのことですので、早いお店では今週末から、全国的には週明けあたりから店頭発売開始になるものと思われます。

制御と社会――欲望と権力のテクノロジー
北野圭介著
人文書院 2014年3月 本体3,000円 4-6判並製370頁 ISBN978-4-409-24097-7

帯文より:現代世界の最深部に潜行する――。〈コントロールcontrol〉を「管理」ではなく「制御」と訳してみること。そのシンプルな試みから圧倒的強度をもって展開される現代世界の徹底的な読み換え。テクノロジーから人間の意識まで、社会の隅々に浸透し、なお拡大する「制御」という言葉の力を、情報理論から社会、経済、政治、はては脳科学までをも果敢に横断し、余すところなく分析する。人文学における凝縮された理論的研究の成果。

目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。前著『映像論序説――〈デジタル/アナログ〉を越えて』(人文書院、2009年)以来、4年の歳月をかけて蓄積され彫琢された思考の塊です。「管理と社会」ではなく「制御と社会」。あとがきに「社会科学や自然科学との差異においてではなく、それらを呑み込む貪婪さにおいてこそ人文学の魅力は発揮される」とある通り、諸ジャンルを越境し広大な原野をフィールドワークしていくたいへんな力作ではないかと思います。リピットさんは本書にこう賛辞を送っておられます。「制御、そして、社会やメディアのプラットフォームを跨いで作動する制御表象の諸システムをめぐる、北野の鮮やかな分析は、メディア分析の厳密な意味での起源へとわたしたちを立ち返らせる。すなわち、個々のテクスト、個々のテーマの冷静な分析のみならず、芸術、政治、生命を横断するメディアなるものについての広範な理論化の作業に、である。映画研究およびメディア研究で、その博識と独創性において際立つ研究者である北野は、本書によって、分野を越え地域を越え、現代における最も重要な理論家のひとりとなるだろう」。

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by urag | 2014-04-10 22:41 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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