2014年 04月 04日

ついに刊行:『レヴィナス著作集』第1巻、ほかレヴィナス関連書

弊社出版物の著訳者の皆様の最近のご活躍をご紹介します。

★渡名喜庸哲さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』)
★柿並良佑さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』)
2011年11月に明治大学駿河台キャンパスで開催された、レヴィナス『全体性と無限』刊行50周年記念国際シンポジウムの記録が一冊にまとまりました。渡名喜さんはご自身の発表「『全体性と無限』におけるビオス――クルト・シリングの注から出発して」のほかに、シルヴィ・クルティーヌ=ドゥナミさんの発表論文の翻訳や、ジャン=ミシェル・サランスキさんの発表論文の共訳も担当されています。柿並さんはアンナ・ヤンポルスカヤさんの発表論文の翻訳を担当されました。

顔とその彼方――レヴィナス『全体性と無限』のプリズム
合田正人編
知泉書館 2014年2月 本体4,200円 A5判上製xxviii+235+5頁 ISBN978-4-86285-178-9

カバー裏紹介文より:E・レヴィナス(1906-95)の主著『全体性と無限』(1961)の刊行から半世紀、レヴィナス研究は2000年代に入り世界各地でのシンポジウムの開催、全集の刊行など、状況が大きく変化している。そして、日本では2011年に『全体性と無限』刊行50周年記念国際シンポジウムが開催され、フランス、ドイツ、ロシアから第一線で活躍している研究者を招聘、彼ら・彼女らと日本の新進の若手研究者たちにより水準の高い発表が行われた。本書はそのシンポジウムをもとに編まれた論文集である。/本書はこれまで言及されることの少なかった「エロスの現象学」に関する考察や言語の問題、芸術論、さらに国家・民族の問題、また西欧哲学史の解釈や現象学の師であるフッサール、ハイデガーなど同時代の哲学者たちとの対決など、執筆者が独自の視点から『全体性と無限』を中心とした著作群に光を当てた意欲的な論文10編を収録。/1980年以降広く読まれ始めたレヴィナスは、第一哲学としての倫理や他者論といった主題を中心に多く語られてきたが、本書はそれらの主題を基礎として新たな読解の可能性を示唆する。レヴィナスに興味を持つ読者にとって必読の書である。

目次:
まえがき――見知らぬ読者へ(合田正人)
『全体性と無限』の諸地平(ジャン=ミシェル・サランスキ/合田正人+渡名喜庸哲訳)
複数の序文 言語の意味性について――『全体性と無限』から出発して(トマス・ヴィーマー/藤岡俊博訳)
「汝像を作るなかれ」――見えないものを聞くレヴィナス(シルヴィ・クルティーヌ=ドゥナミ/渡名喜庸哲訳)
レヴィナスとコイレにおける無限の観念(アンナ・ヤンポルスカヤ/柿並良佑訳)
「スピノザ主義の対極にて」?(合田正人)
存在と真理――存在だけしかないことがなぜ「悪い」のか(小手川正二郎)
『全体性と無限』におけるビオス――クルト・シリングの注から出発して(渡名喜庸哲)
彷徨と移住――ハイデガー『真理の本質について』の読者レヴィナス(藤岡俊博)
重力と水――レヴィナスのエロスと体が動かない人の介護(村上靖彦)
両義性と二元性――レヴィナスにおけるエロス的なものについて(ジェラール・ベンスーサン/平石晃樹訳)
後記
人名索引


また、渡名喜さんは『レヴィナス著作集(1)捕囚手帖ほか未刊著作』の共訳も手掛けておられます。『レヴィナス著作集』は全3巻予定で、第2巻「哲学コレージュ講演集(仮)」、第3巻「エロス、文学と哲学(仮)」が続きます。渡名喜さんは第3巻の責任者を務められると第1巻の「訳者あとがき」に記されています。フランスで現在刊行中のグラセ-IMEC版『レヴィナス著作集』は全7巻予定で、日本ではこのうち、新資料である第1巻から3巻までを訳出することになっています。第1巻の目次詳細は下記の書名のリンク先をご覧ください。

レヴィナス著作集 1 捕囚手帳ほか未刊著作
エマニュエル・レヴィナス著 ロドルフ・カラン+カトリーヌ・シャリエ監修 三浦直希+渡名喜庸哲+ 藤岡俊博訳
法政大学出版局 2014年3月 本体5,200円 A5判上製572頁 ISBN978-4-588-12121-0

帯文より:戦争の惨禍を生き延び、全体性の暴力に抗して〈他者〉の倫理学を創出した哲学者エマニュエル・レヴィナス。その思想の生成と展開を示す、戦前から戦後期に書かれた哲学的な覚え書きや小説作品、講演原稿などの未刊テクストを集成する著作集。初巻には、捕虜収容所時代の手帳や論考をはじめ、『全体性と無限』準備期の哲学雑記を収録。全3巻予定。


★ポール・リクールさん(共著:『カール・ヤスパースと実存哲学』)
レヴィナスの代表作のひとつ『存在するとは別の仕方で、あるいは存在することの彼方へ』(合田正人訳、朝日出版社、1990年;改題文庫化『存在の彼方へ』、講談社学術文庫、1999年)をめぐる貴重な講演録が翻訳されました。原著は、Autrement: Lecture d'autrement qu'être ou au-delà de l'essence d'Emmanuel Levinas(PUF, 1997)です。目次詳細は書名のリンク先をご覧ください。

別様に――エマニュエル・レヴィナスの『存在するとは別様に、または存在の彼方へ』を読む
ポール・リクール著 関根小織訳
現代思潮新社 2014年3月 本体2,000円 4-6判上製132頁 ISBN978-4-329-00489-5

帯文より:レヴィナスとリクールのそれぞれに興味をもつ読者にとって欠かすことができない書物。「本書に息づいているのは、願わくはレヴィナスをいちばん難しいところから理解したいという強い思いである。この思いが、『存在するとは別様に、または存在の彼方へ』の読解をその手引きにするというやや偏った選択の理由となっている」(本書9頁より)。

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by urag | 2014-04-04 17:56 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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