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URGT-B(ウラゲツブログ)

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2014年 03月 26日

新規開店情報:月曜社の本を置いてくださる予定の本屋さん

2014年4月20日(日)オープン予定
ブルックリンパーラー大阪店:??坪
所在地未詳
日本雑誌販売帳合。弊社にはトーハン経由で文芸書を数点ご発注いただきました。発注書だけで案内文がないので、出店する場所の詳細はよく分かりません。ブルックリンパーラーは株式会社ブルーノートジャパンが運営する「食、本、音楽が融合した新しいタイプのカフェ&ダイニングバー」で、これまでに新宿店と博多店がオープンしています。弊社では昨秋、系列店の「Blue books Cafe静岡店」に出品しました。その時も同じことを書きましたが、ブルックリンパーラーの求人広告を見る限りでは、図書販売のスタッフは募集していないので、本は売り物ではなく閲覧用だろうと思っていたのですが、「Blue books Cafe静岡店」のウェブサイトを見る限り、本の紹介コーナーがあることから推察して、販売していると見るのが正しいようです。

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このほかにも、案内状のない発注短冊だけの新規店さんのご発注は小口のものが複数軒ありましたが、取次経由の出品で印象に残っているのは、青山BCの閉店後に入居されたふたば書房丸ビル店さんと、4月4日に呉服町タワー1階へ移転リニューアルオープンするすみや静岡本店さんくらいです。いずれも芸術書をご発注。

直取引では、アマナアマナホールディングスさんの写真雑誌「IMA」のコンセプトストア「IMA CONCEPT STORE」が3月15日(土)、東京・六本木のAXISビル内3階にオープンする際、芸術書のご発注を頂戴しました。「IMA CONCEPT STORE」は、写真集などを扱うブックショップに、ギャラリーとカフェが併設されています。

いっぽう閉店情報ですが、啓文堂書店神田駅前店が1月11日に閉店しました。また、ブックファースト梅田店が2月28日に惜しまれつつ閉店。報道にある通り、入居する新阪急ビルの建て替え工事が閉店理由です。テナントとして出店している書店にはこうした閉店はつきものです。昨年11月にすでに報道があった岡山ビブレの閉店に伴い、A館2-3Fに入居している ジュンク堂書店岡山店が閉店するようです。これで、岡山市北区での紀伊國屋書店クレド岡山店とジュンク堂書店岡山店の頂上決戦はいったん終結します。岡山ビブレの閉店は道路を挟んだ真向かいにイオンモール岡山が11月にオープンするためです。こちらにどんな書店が入店するのかはまだ不明ですが、イオンモールの最近の戦略から考えて、デベロッパー側のニーズに見合った複合タイプの新しいスタイルの書店が求められているはずだろうと思われます。

つまり、図書販売のみの従来の書店さんは少しずつ減っていき、他業種の越境的資本参入も含めたプラスアルファの要素を持った次世代書店が増えていくのかもしれません。では出版社も新しいビジネスモデルを掲げる次世代出版社が他業種からの参入も含め増えるでしょうか。それを想像するとき、コンテンツを作ることと売ることは今まで以上に相補性や対称性を失うかもしれないと思えてきます。コンテンツを販売するチャンネルが多様化してきていても、コンテンツを創造するチャンネルはさほど増えてはいないのではないかというのが率直な感想です。創造のビジネス回路が飽和状態にあるとも言えるかもしれませんが、この飽和状態は新しいものが生まれ続けている過程と平衡関係にあって、まるでジャグジーの泡のようです。泡はどんどんつぶれて死んでいくので、インフレーションを起こしているように見えながらも実際には市場の脈動を破ってまで氾濫しうるような大きなイベントはまずほとんどないのです。だとすれば、コンテンツを死や死蔵から常時再起動できる無限編集の仕組み(再生魔法?)の開発がこの先の出版界の課題となるでしょうか。細部の接続と切断、組み換えとケミストリーによるgeneral intellect(一般知性)の誕生、もしくは知の相転移(の夢)。

by urag | 2014-03-26 23:16 | 販売情報 | Comments(0)


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