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2014年 02月 03日

「みすず」2014年1/2月号(読書アンケート特集)、ほか

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「みすず」2014年1/2月号(no.623)読書アンケート特集号で、弊社刊行の出版物が3冊選ばれました。

金森修さんは、カヴァイエス『論理学と学知の理論について』近藤和敬訳を選んでくださいました。「翻訳をさらに意義あるものにしているのは近藤の周到な解説の存在だ。ともすれば形式主義的な外貌をとりがちな数理哲学の内部に、一種の力動性を込めるというその発想は、やはり抽象性が高いものなので、安易な接近を拒んでいる。しかし一定の準備と緊張の中でそれを追跡すれば、〈概念の哲学〉なるものの射程が、かなり明確になるはずだ。現象学との異同についても興味深い議論がなされている」と評価していただきました。

川端康雄さんは、清水知子『文化と暴力――揺曳するユニオンジャック』を選んでくださいました。「「社会などというものはありません。個人としての男と女、それに家族があるだけです」というよく知られた言葉をサッチャーが発したのは1987年、首相として三選を果たした直後だった。以来、新自由主義が猛威をふるって「社会」は負の価値を帯び〔た。・・・〕現代イギリスの「社会のない社会」において、「文化」と「暴力」がどのように複雑に絡まり合い「互いの領分を更新し直してきた」か、それを本書は解き明かしている」と評価していただきました。

野崎歓さんは、サリス『翻訳について』西山達也訳を選んでくださいました。「いまの世の中、翻訳を悪とさえみなす、何とも悲壮なコミュニケーション英語万能論がまかりとおっている。それは単に「無翻訳の夢」をむさぼることでしかないとサリスは教えてくれる。刺激的な翻訳論を翻訳で読めるありがたさ」と評していただきました。

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一方、奈良県が発信する情報誌「NARASIA Q(ナラジア・キュー)」第6号では、「アジアのスゴ本116冊」という特集を組まれています。弊社本は選ばれてはいませんが、ご紹介します。橋爪大三郎×大澤真幸「書物に見えるアジアとヨーロッパ」、加藤徹「アジアの人間観を味わうための8冊」、戸部良一「近代日本の闘いを考える8冊」、井上寿一「ナショナリズムを読み解くための8冊」、大原宣久「ベストセラーの世界地図」、井上章一「東方の文化と風俗に驚く8冊」、青木健「宗教・祈りを知るための8冊」、松岡正剛監修・編集部編「「アジアのスゴ本」を生み出した受容と苦悩の歴史」、編集部編「まだまだある、アジアの書物と近代をめぐる10冊」、といったブックガイドのほかに、安替さんによるレポート「電子書籍時代を疾走する中国」、太田尚樹さんによるエッセイ「上海・内山サロンの群像――書店から始まる日中交流」や、「韓国発、本のための都市パジュ・ブックシティ」という記事もあります。特集で取り上げられている本の一覧もあるので、この特集号をフィーチャーしたブックフェアを企画するのに便利そうです。
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by urag | 2014-02-03 17:17 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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