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2014年 01月 10日

日本初のネグリ研究書:廣瀬純『アントニオ・ネグリ』青土社より

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弊社出版物の著訳者の方々の最近のご活躍をご紹介します。

★廣瀬純さん(著書:『絶望論』、共著:コレクティボ・シトゥアシオネス『闘争のアサンブレア』、訳書:ヴィルノ『マルチチュードの文法』、共訳書:ネグリ『芸術とマルチチュード』)
ありそうでなかった日本初のネグリ研究書となる『アントニオ・ネグリ――革命の哲学』を青土社さんより上梓されました。序章と終章を合わせ全6章構成で、うち、第2章から第4章が「思想」誌や「現代思想」誌などで発表されたもので、残りが書き下ろしです。付録として、ネグリがバリバールの『ヨーロッパ、アメリカ、戦争』(大中一彌訳、平凡社、2006年)について書いた書評が訳出されています。

アントニオ・ネグリ――革命の哲学
廣瀬純(1971-)著
青土社 2013年12月 本体1,900円 四六判上製198頁 ISBN978-4-7917-6751-9

帯文より:マルクスとレーニンを手放すな。『〈帝国〉』『マルチチュード』『コモンウェルス』などで最重要の思想家アントニオ・ネグリの思想の核心にあるものとは何か? 真のマルクス主義政治哲学を追求するネグリの思考の展望を、レーニンやドゥルーズに導かれ、そしてバディウやバリバールら同時代人との対決をみることで、気鋭の論者が鮮やかに描き出す。

目次:
序章 アントニオ・ネグリの孤独――ランシエールからフーコーへ
第1章 「その糸で首を吊って死んでしまえ!」(存在論に踏みとどまるために)――ネグリとバディウ
第2章 レーニンなしにコミュニストであることはできない(主体性を手放さないために)――ネグリとバリバール
付録 アントニオ・ネグリ「消え去る媒介」(エチエンヌ・バリバール『ヨーロッパ、アメリカ、戦争』書評)
第3章 ここがロードスだ、ここで跳べ。――ネグリのレーニン主義における七つのモメント
第4章 怒りか、恥辱か(マルクス主義政治哲学のために)――ネグリとドゥルーズ
終章 BACK TO THE FUTURE!――ネグリとフーコー

謝辞


★近藤和敬さん(著書:『カヴァイエス研究』、訳書:カヴァイエス『論理学と学知の理論について』)
★岡本源太さん(著書:『ジョルダーノ・ブルーノの哲学』)
月刊誌「現代思想」2014年1月号「特集=現代思想の転回2014――ポスト・ポスト構造主義へ」に、近藤さんが「問題-認識論と問い-存在論――ドゥルーズからメイヤスー、デランダへ」と題されたご論考を寄稿され(58-73頁)、さらにマニュエル・デランダの論文「ドゥルーズ、数学、実在論的存在論」の翻訳も担当されています(162-178頁)。また、岡本さんは、グレアム・ハーマンの論文「代替因果について」の翻訳を担当されました(96-115頁)。なお、同特集号では、弊社発売『表象』誌で以前編集委員を務められていた千葉雅也さんと、先ごろミシェル・セール論を白水社さんより上梓された清水高志さんとの討議「ポスト・ポスト構造主義のエステティクス」を読むことができます。また、季刊誌『文藝』2014年春号では、蓮實重彦さんと千葉さんの特別対談「痛快なる切断の書を読む――『動きすぎてはいけない』をめぐって」が掲載されていて(310-317頁)、たいへん興味深い内容となっています。

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続きまして、弊社刊行図書に対する書評や言及についてご紹介しますと、まず「図書新聞」2014年1月18日号(3142号)に、弊社10月発売、ミケル・デュフレンヌ/ポール・リクール『カール・ヤスパースと実存哲学』の書評「若き日のデュフレンヌとリクールが新たな思想的可能性の地平を拓く――来るべき未来へ向けて奮闘した二人の、ヤスパース研究史における屈指の力作」が掲載されました。評者は玉川大学准教授の中山剛史さんです。「ヤスパースの実存開明、真理論、倫理学、形而上学の要諦が丹念に、かつまた生き生きと論じられている点が本書の最大の特徴であろう」と評していただきました。

「本書は、ヤスパース哲学についての本格的な研究書として貴重であるだけではない。リクール、ガダマー、ハイデガー、ニーチェをはじめとする解釈学・現象学・実存思想などに関心をもつ人々にとっても大きな刺激を与える画期的な著作である。さらにいえば、3・11の大震災と原発事故、科学技術と人間の実存といったアクチュアルな問題にいかに向き合うべきかという視点も、この著作の背後には透けて見えてくるのではなかろうか」(5面)。

次に、先月刊行された五木寛之さんの最新作『新老人の思想』(幻冬舎新書)の「豊かさについて考える」と題された章では、弊社2013年1月発売の『間章著作集I』が言及されています。「体調ますます悪し。/その一端は活字にある。真黒の悪魔のような本を、徹夜で読みふけってしまったからだ。装幀からしてまさに地獄からの使者のようなその本は、『時代の未明から来たるべきものへ』(間章著作集I/月曜社刊/本体4600円)。/出版文化のたそがれを語る人は少くないが、『内村剛介著作集』を出している恵雅堂出版や、月曜社のような出版社が存在していることをどう思っているのだろうか」(188-189頁)。

「間章は難解だ、という伝説がある。たしかにそういう文章も多い。しかし、アルバート・アイラーについて本を書くためにニューヨークを訪れたときの〈ジャズ紀行〉などは、どこにも難しいところはない。むしろ彼のいうところの「ホモ・ヴィアトール」(旅する人)の抒情さえ感じさせる平明な文章だ。イースト・ヴィレッジの土取利行のアパートを訪れたときの文章など、古いラグタイムの音楽をきくような懐かしささえ感じられる」(189-190頁)。

『間章著作集』全三巻は昨年二冊刊行し、今年第III巻を刊行予定です。皆様のお手元にお届けできるよう、いっそう頑張ります。
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by urag | 2014-01-10 17:55 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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