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2005年 04月 17日

今週の注目新刊(第1回:05年4月17日)

他社版元さんの新刊で、要チェックだなと感じた本を、今日から毎週末、リストアップします。このほかにもたくさん素晴らしい本はありますが、自分がぜひ購読してみたいと思った書目に絞ります。

書誌情報の見方と配列は次のようになっています。

書名――副題
著者、訳者など
版元、本体価格、判型サイズ、頁数(本文, 本文とは別立ての巻末索引や巻頭口絵など)
ISBN、発行年月
一言紹介およびリファレンス事項。棚分類が難しそうな本の場合は推奨例を挙げます。

***

第三空間――ポストモダンの空間論的転回
エドワード・W・ソジャ(1940-)[著]、加藤政洋[訳]
青土社、本体4200円、タテ22cm、413, 9p.
4-7917-6178-2 / 2005.04.
『ポストモダン地理学』に続く、青土社からの日本語訳第二弾です。本書『サード・スペース』はソジャの主著。社会理論における空間論や都市論では、ソジャのほかにデイヴィッド・ハーヴェイやアンリ・ルフェーヴル、マニュエル・カステル、ジョン・アーリなどが注目です。推奨棚分類は、カルチュラル・スタディーズ、地理学、都市論、など。

グリーンバーグ批評選集
C・グリーンバーグ(1909-1994)[著]、藤枝晃雄[編訳]、上田高弘ほか[訳]
勁草書房、本体2800円、タテ20cm、232, 6p.
4-326-85185-6 / 2005.04.
収録論文「アヴァンギャルドとキッチュ」「モダニズムの起源」など。日本語初訳は、1965年2月に紀伊國屋書店から刊行された『近代芸術と文化』(評論集"Art and culture"の、瀬木慎一による日本語抄訳で、復刊リクエストの声は以前から高い)。単行本としては実に40年ぶりの新訳。 著者は20世紀アメリカを代表する美術批評家。彼以後の世代を牽引した人々の翻訳単行本で要チェックなのは、ロザリンド・クラウス、イヴ=アラン・ボワ、ティエリー・ド・デューヴ、リンダ・ノックリン、グリゼルダ・ポロック、ジョナサン・クレーリー、ユベール・ダミッシュ、ジョルジュ・ディディ=ユベルマンなどです。

楽天主義
ヘレン・ケラー[著]、岡文正[訳]
サクセス・マルチミディア・インク[発行]、イーハトーヴフロンティア[発売]、本体952円、タテ20cm、97p.
4-900779-97-0 / 2005.03.
大学在学中に書いた処女作、だそうです。女史については、人生論と一言で片付けたり、くくったりしたくない気がします。間違っても楽天の三木谷本の隣に置かれないように。

「裸のサル」の幸福論 (新潮新書115)
デズモンド・モリス[著]、横田一久[訳]
新潮社、本体680円、タテ18cm、190p.
4-10-610115-7 / 2005.04.
とてもたくさんの日本語訳が出ている、著名な動物行動学者さんですが、新書という形態は実は初めてでは。

アンデス・シャーマンとの対話――宗教人類学者が見たアンデスの宇宙観
実松克義(1948-)[著]
現代書館、本体2300円、タテ20cm、269p.
4-7684-6894-2 / 2005.04.
アンデス・シャーマニズムについての概説書。7年におよぶフィールドワークの記録、とのこと。著者は、立教大学社会学部教授。専攻はシャーマニズム、古代の伝統と叡智、古代文明の研究。

***

以上、5点です。単行本4冊に、新書1冊。ぜんぶ購入した場合、税込11,479円也。(H)
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by urag | 2005-04-17 23:52 | 本のコンシェルジュ | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from ど風呂グ(仮) at 2005-07-24 01:14
タイトル : 『衝撃の古代アマゾン文明』 実松克義
今日は、歴史好き・遺跡好きにはたまらない本をご紹介します。 その名も、『衝撃の古代アマゾン文明』!! 中高生の時に世界史の勉強をした人は、世界の四大文明について習ったと思いますが、 これは、ナイル川流域に栄えたエジプト文明、ティグリス・ユーフラテス川流域..... more
Commented by 葉っぱ64 at 2005-04-18 09:12 x
はじめまして、uragさんのbk1毎週一回の人文書評コーナーを愛読していましたが、
bk1も方針転換して人文の信頼出来るナビゲーターが身近にいなく、月夜の光が雲にかくれて心許ない状況(リアル書店も街の本屋さんでは人文棚なんてなくなりましたね)なので、
こうやって毎週一回、uragさんの感性で選書してくれると、これからすごく楽しみです。

ヘレンケラー「楽天主義」の三木谷楽天のオヤジギャクには笑ってしましいました。
「裸のサルの幸福論」の新潮新書は気がつきませんでした。どんな本つくりをしているのか、リアル書店で確かめたくなりました。
今後の更新が楽しみです。
Commented by urag at 2005-04-18 14:10
葉っぱ64さん、コメントをありがとうございます。お名前はあちこちで拝見しています。bk1の「人文レジ前」をご覧いただいていたそうで恐縮です。ありがとうございます。リニューアル後に、連載ページが消えて、一部の書評だけが残っている状態ですね。

週末の限られた私的時間の一部を割いて、今後継続更新できるよう頑張ります。先日、「ユリイカ」のブログ作法特集号で「コンシェルジュ系」との過分な評価をいただいた経緯もあり、そうした激励や、葉っぱ64さんの激励に少しでもお応えしなければと考えています。たいしたことはできませんが、どうかご指導のほどよろしくお願いします。


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