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2012年 12月 24日

注目の新刊、近刊:マルジェル『欺瞞について』水声社、ほか

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欺瞞について――ジャン=ジャック・ルソー、文学の嘘と政治の虚構
セルジュ・マルジェル(Serge Margel, 1962-)著 堀千晶(1981-)訳
水声社 2012年12月 本体3,000円 A5判上製218頁 ISBN978-4-89176-936-9

帯文より:権力に抵抗する戦略的無為とは? ルソーのテクストを精読し、緊密に絡み合った文学と政治の権力の構造を暴き、解体する、デリダの高弟による、新たなルソー論。文学/政治の欺瞞に抵抗する、ルソー/マルジェルの戦闘的エクリチュール。アルトー、ド・マン、ラクー=ラバルト、ナンシー、そしてデリダを越えて。

原書:De l'imposture: Jean-Jacques Rousseau, Mensonge littéraire et fiction politique, Galilée, 2007.

目次:
序文――欺瞞の舞台演出
I 嘘トハ寓話デアル、あるいは潔白を打ち明けることによって嘘をつく権利――『夢想』第四の散歩から、『告白』の銘句へ
 序
 一 『告白』の嘘――潔白と不正のあいだで
 二 潔白な嘘つき、誠実な人間、告白された証人
II 文化の虚構――ジャン=ジャック・ルソーと民主制の政治体
 序
 一 自然、文化、歴史の経済
 二 政治体と虚構の言説

訳者あとがき

★12月21日頃発売開始と版元サイトでは告知されています。「叢書 言語の政治」の第18弾です。マルジェルの翻訳は単行本としては初めてになります。本書でしばしば言及されるポール・ド・マン『読むことのアレゴリー』も同日に岩波書店から発売されたので、タイミングはばっちりですね。弊社9月刊『盲目と洞察』をご購読された方はおそらく『読むことのアレゴリー』も購入されることと思いますが、ぜひマルジェルの本書も手にとってみてください。先行者たちの研究を巧みに血肉化した、もっとも現在的なルソー読解の成果を見ることができます。訳者による丁寧なあとがきもたいへん参考になります。


芸術の作品I――内在性と超越性
ジェラール・ジュネット著 和泉涼一訳
水声社 2012年12月 本体5,000円 A5判上製384頁 ISBN978-4-89176-929-1

版元紹介文より:芸術はいかに存在し、いかに機能するのか。物語論の理論家にして、刊行される著作が〈いつでもひとつの事件である〉といわれるジェラール・ジュネット。新刊では、音楽、文学、絵画、彫刻、建築など、主要芸術の領域を横断する一般美学の基礎理論の構築を試みます。

カバー裏紹介文より:《芸術作品はふたつの存在様態、すなわち内在性と超越性を身にまとう。〈内在性〉は、作品がそこに「存する」ところのオブジェのタイプによって定義され、それゆえ二つの体制に区別される。この二つの体制は〔……〕それぞれ〈自筆的〉および〈他筆的〉と命名される。自筆的体制においては、内在的オブジェ(絵画、彫刻、パフォーマンス)は物質的であり、それはおのずから顕現する。他筆的体制においては、そのオブジェ(文学テクスト、作曲、建築物のプラン)は観念的であり、その物理的顕現(書物、楽譜、施工)から〈還元〉されることによって思い描かれる。〈超越性〉を定義するのは、作品がその内在性から溢れ出してゆくそのさまざまな仕方である。たとえば、作品がいくつもの非同一的なオブジェから構成されるとき(「ヴァージョン」を有する作品)、作品が不備のある形(断片)で、あるいは間接的な形(模写、複製、記述)で顕現するとき、あるいは作品が場所や時期や個人や文脈にしたがってさまざまに作用するとき〔……〕、作品の存在はその作用から切り離せないがゆえに、その内在的オブジェに還元されないのである。芸術作品(oeuvre d'art)はつねにすでに芸術の作品/活動(oeuvre de l'art)なのである。》(G・G)

原書:L'OEuvre de l'art: Immanence et transcendance, Seuil, 1994.

目次:
1 序文
第一部 内在性の諸体制
2 自筆的体制
3 唯一的オブジェ
4 多数的オブジェ
5 パフォーマンス
6 他筆的体制
7 還元
8 内在性と顕現
9 コンセプチュアルな状態
10 これはあれを滅ぼすだろうか?
第二部 超越性の諸様態
11 複数的内在性
12 部分的顕現
13 複数的作品
原注
訳注
参考文献
人名索引
訳者あとがき

★12月25日頃発売予定と版元サイトには告知されています。「叢書 記号学的実践」の第28弾。文学理論家として名高いジュネットですが、芸術論でまとまっている著書が翻訳されるのは初めてのはずで、まさに待望の訳書です。97年に刊行された第二部も、いずれ同訳者によって上梓されるとのことです(『芸術の作品II――美的関係』和泉涼一訳、水声社、近刊)。ちなみに原書では第一部と第二部は2010年に合本されています。ヴォリュームも内容もまさに骨太の一冊。芸術批評や美学理論を志す者にとって避けがたい大冊の登場です。

◎ジェラール・ジュネット既訳書
1985年09月『物語のディスクール――方法論の試み』花輪光・和泉涼一訳、水声社:叢書記号学的実践2
1985年12月『物語の詩学――続・物語のディスクール』和泉涼一・青柳悦子訳、水声社:叢書記号学的実践3
1986年10月『アルシテクスト序説』和泉涼一訳、水声社:叢書記号学的実践6
1987年04月『フィギュールIII』花輪光監修、水声社:叢書記号学的実践9
1989年04月『フィギュールII』花輪光監訳、水声社:叢書記号学的実践11
1991年06月『ミモロジック――言語的模倣論またはクラテュロスのもとへの旅』花輪光監訳、水声社:叢書記号学的実践14
1991年06月『フィギュールI』花輪光監訳、水声社:叢書記号学的実践15
1993年06月『フィギュール』平岡篤頼・松崎芳隆訳、未來社:ポイエーシス叢書18
1995年08月『パランプセスト――第二次の文学』和泉涼一訳、水声社:叢書記号学的実践18
2001年03月『スイユ――テクストから書物へ』和泉涼一訳、水声社:叢書記号学的実践20
2004年12月『フィクションとディクション――ジャンル・物語論・文体』和泉涼一・尾河直哉訳、水声社:叢書記号学的実践21
2012年12月『芸術の作品I――内在性と超越性』和泉涼一訳、水声社:叢書記号学的実践28

★さて、水声社さんでは今月、新シリーズ「ロックの名盤!」が2巻同時発売で12月26日頃に第1回配本が行われる予定です。

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レッド・ツェッペリン Ⅳ
エリック・デイヴィス著 石崎一樹訳
水声社 2012年12月 本体1,800円 四六判並製232頁 ISBN978-4-89176-940-6
帯文より:「ブラック・ドッグ」「天国への階段」などを収録した1971年の作品。タイトルや歌詞、ジャケットに至るまで、ちりばめられた数々の謎と秘密を解き明かしつつ、この史上最高のロックアルバムを解体する。「天国への階段」は本当に悪魔の歌なのか?

アバ・ゴールド
エリザベス・ヴィンセンテリ著 石本哲子訳
水声社 2012年12月 本体1,500円 四六判並製184頁 ISBN978-4-89176-941-3
帯文より:「チキチータ」「ダンシング・クイーン」を収録し、アバ再評価のきっかけとなったベスト盤。スウェーデンから世界を席巻した完全無欠の名曲群は、どのようにして生まれたのか? ファン待望の1冊!「アバが好き」――でも恥ずかしくない!

★この新シリーズについての版元によるプレゼンテーションは以下の通りです。「その誕生から60年。音楽の歴史を塗りかえてきた、洋楽ロックの名盤をまるまる1冊で語り尽くし、《あの興奮》をよみがえらせる話題のシリーズ、ついにデビュー! 1アーティスト1アルバムで語りつくす! 原著は、英米で高い評価を受けている『33 1/3』シリーズ。錚々たる批評家/研究者/ジャーナリストによって執筆された、本格的なロック評論です。歌詞やサウンド、ジャケットなど、そのアルバムの魅力を徹底解説。 日本語版には、アーティストを俯瞰する解説およびディスコグラフィを付して、読者への便宜を図ります」。

★また、本シリーズに対して、ミュージシャンのサエキけんぞうさんが「ロックと現地目線で触れ合う絶好の書」と題して以下の推薦文を寄せておられます。「ロックの書籍もそこそこの数が出そろってきた。日本人のコレクター欲は凄まじいので、ディスコグラフィー的な本をはじめ、解説本のたぐいは本当に充実してきた。/その中で不足してきているのは、現地の目線である。ロックの名盤のレアなデータから始まり、消費されている本国の状況や、その音楽が彼の地を震わせた雰囲気と想い。〔……〕輸入盤が届いた喜び。ビニールを切り裂いて、ジャケットの紙、インクの香りを嗅いだ時のようなワクワク感が、これらの本を開けば蘇るだろう」。

★シリーズの内容見本は全国書店で配布中。切手代を自己負担すれば版元から直送してもらうことも可能とのことです。第2回配本は3月下旬発売予定で、スティーヴ・マッテオ『レット・イット・ビー(ザ・ビートルズ)』(石崎一樹訳)とのことです。続刊には『メイン・ストリートのならず者(ザ・ローリング・ストーンズ)』『グレース(ジェフ・バックリー)』『サイン・オブ・ザ・タイムズ(プリンス)』『マーキー・ムーン(テレヴィジョン)』『追憶のハイウェイ61(ボブ・ディラン)』などが予定されています。

★この新シリーズを手掛ける剛腕編集者のSさんは今月、以下の新刊2点も担当されています。
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カフカと〈民族〉音楽
池田あいの(1977-)著
水声社 2012年12月 本体3,500円 A5判上製232頁 ISBN978-4-89176-928-4

帯文より:カフカには、音楽が見えた。そして書いた。チェコに生まれたユダヤ系ドイツ人のカフカにとって、《民族》とは何を意味していたのか。激動の19世紀末プラハを舞台に、友人ブロートや作曲家ヤナーチェクとの関係を検証しつつ、《小説》と《翻訳》、そして《音楽》のアイデンティティを問いかける新たなる視座。

目次:
序章 カフカと音楽
第1章 聴衆としての〈民族〉
第2章 マックス・ブロートと〈民族〉音楽
第3章 音楽的翻訳の可能性
第4章 雑種的世界音楽体験
第5章 カフカの〈民族〉音楽
注/参考文献/あとがき

★発売済。著者の博士論文を大幅に改稿したものとのことですが、独創的なテーマで非常に興味深い本です。本書の冒頭は次の通り。「カフカは奇妙な音楽を書いた。村医者を裸にしようとする子どもたちの歌、自分の健在を示すために歌い続ける断食芸人、セイレーンたちの沈黙、七匹の音楽犬、歌うネズミ、聞き惚れる虫――。〔…〕実際には耳にすることができないカフカの音楽を、われわれはどのようなものだと想像しているだろう。彼の作品に登場する多くの音楽は、あまりにも「非音楽的」である。〔…〕普段のカフカは、本人や友人の証言によると、たいへん「非音楽的」な人間だった。われわれはカフカのこの「非音楽的」という主張に油断して、ここに書かれている音楽を、自分の想定する「音楽ではないもの」として片づけてはいないだろうか」(15-16頁)。本書の目的は「カフカ周辺の「音楽と民俗」の関係を検証することによって、作品読解の可能性を広げること」(22頁)とのこと。著者は三原弟平さんの弟子筋でいらっしゃいます。


ヴォルフガング・パーレン――幻視する横断者
齊藤哲也(1976-)著
水声社 2012年12月 本体3,500円 四六判上製280頁+別丁図版40頁 ISBN 978-4-89176-770-9

帯文より:国境、ジャンル、時間を越境し、その激突を試みた、異能の表現者。日本初のモノグラフ――掲載図版90点以上!「当代まれに見る百科全書的知性」(アンドレ・ブルトン)。ウィーンに生を享け、パリでシュルレアリスムに身を投じ、第2次世界大戦下にはメキシコへ亡命した理知の画家、ヴォルフガング・パーレン。沸騰するインスピレーションによって、哲学、思想、物理学を吸収し、画家として、思索者としてブルトンを驚倒させながらも54歳で自裁にいたる、その明滅する生涯。

★発売済。シリーズ「シュルレアリスムの25時」の第9弾です。著者は同シリーズの第一回配本であるブローネル論や、『零度のシュルレアリスム』(水声社、2011年5月)などを上梓されている、シュルレアリスム研究の専門家です。シュルレアリスムやその代表格アンドレ・ブルトンの名を聞いたことがある読者でも、同シリーズで紹介される人々の名前は初めて知った、という方は多いかもしれません。それもそのはず、このシリーズは「いま、シュルレアリスムを考えるにあたって重要な、そしてとりわけ日本ではほとんど知られていない詩人・小説家・画家・写真家10人を選」んだものだからです。シュルレアリスム研究がご専門の、早稲田大学・鈴木雅雄教授は「私たちはシュルレアリスムについて、語るべきどれほどのテーマが眠っているか、いま、はじめて本当に見渡すことができる」と本シリーズに推薦文を寄せられています。

★本書ではパーレン(1907-1959)の制作した絵画やオブジェの図版を多数収録していますが、驚くほど新鮮な印象なのは、それを見たことがないからというより、シュルレアリストのぶっとび方が今なお新しいからだと思います。文字通りユニーク(唯一)なシリーズも、残る配本はあと一回。エナン(1914-1973)はカイロ生まれの詩人、批評家、ジャーナリストで、エジプトにおけるアヴァンギャルドとシュルレアリスムの展開に決定的な役割を果たしたと聞きます。

◎シリーズ「シュルレアリスムの25時」 *価格は本体
2009年12月『ヴィクトル・ブローネル――燐光するイメージ』齊藤哲也 3500円
2009年12月『ゲラシム・ルカ――ノン=オイディプスの戦略』鈴木雅雄 2500円
2010年02月『クロード・カーアン――鏡のなかのあなた』永井敦子 2500円
2010年07月『ロジェ・ジルベール=ルコント――虚無へ誘う風』谷昌親 3500円
2010年10月『ジャン=ピエール・デュプレー――黒い太陽』星埜守之 2500円
2011年01月『ジョゼフ・シマ――無音の光』谷口亜沙子 3200円
2011年03月『ルネ・クルヴェル――ちりぢりの生』鈴木大悟 3000円
2012年01月『マクシム・アレクサンドル――夢の可能性、回心の不可能性』鈴木雅雄 2800円
2012年12月『ヴォルフガング・パーレン――幻視する横断者』齊藤哲也 3500円
最終回配本『ジョルジュ・エナン――追放者の取り分』中田健太郎


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未来の考古学 第二部 思想の達しうる限り
フレドリック・ジェイムソン著 秦邦生・河野真太郎・大貫隆史訳
作品社 2012年12月 本体3,400円 46判上製432頁 ISBN978-4-86182-414-2

帯文より:ディストピアとしての未来が照射する現代の閉塞と混迷! 同時代が強いる抑圧と支配の構造を巧妙に開示した古今のSF小説を精細に分析しつつ、ファンタジーにないSF的想像力の存在論的意義を検証する。

原書:Archeologies of the Future: The Desire Called Utopia and Other Science Fictions, Verso, 2005.

目次:
一 フーリエ、あるいは存在論とユートピア
二 SFにおけるジャンルの不連続性――ブライアン・オールディスの『スターシップ』
三 ル=グウィンにおける世界の縮減
四 進歩対ユートピア、または、私たちは未来を想像できるか?
五 空間的ジャンルとしてのサイエンス・フィクション
六 SFの空間――ヴァン・ヴォークトにおける物語
七 階級闘争としての長寿
八 追悼 フィリップ・K・ディック
九 ハルマゲドン以降――『ドクター・ブラッドマネー』におけるキャラクター・システム
十 フィリップ・K・ディックにおける歴史と救済
十一 グローバリゼーションにおける恐怖と嫌悪
十二 「ひとつでも良い町が見つかれば、私は人間を赦そう」――キム・スタンリー・ロビンスン『火星』三部作におけるリアリズムとユートピア
訳者あとがき
解題
原注
訳注
人名解説
索引

★発売済。『未来の考古学 第一部 ユートピアという名の欲望』(秦邦生訳、作品社、2011年9月刊)の続篇です。原書では全一巻でしたが、訳書では分量の都合上二分冊になっています。というのも、第一部は現代におけるユートピアの政治的意義をめぐる長大な一本の書き下ろしですが、第二部は十二編の作家論と作品論から成るSF研究論文集となっているのです。SF批評と言ってもそこはさすがジェイムソンです、ユートピアの不可能性をめぐる重厚で感動的な論文集となっており、彼の他の理論的著作に比べるといっそう親しみやすいだけでなく、彼の卓抜な政治的思索の可能性の中心を垣間見せるものになっています。「形式としてのユートピアは、根源的な代替案〔オルタナティヴ〕の表象ではない。それはたんに、それを想像せよという命令なのだ」(321頁)。この言葉が単なるペシミズムの産物ではないことは、本書を実際に読んで感じてもらうのが一番です。


アメリカ、ヘテロトピア――自然法と公共性
宇野邦一著
以文社 2012年12月 本体2,600円 四六判上製232頁 ISBN978-4-7531-0308-9

帯文より:アメリカ文明とはなにか? 法外な生命力(D・H・ロレンス)と、独立期のめざましい政治的公共性(H・アレント)という源泉に共感して、独立戦争から〈帝国〉の時代までの文学と政治思想の神髄に迫った新しいアメリカ文明論。

目次:
序章 根源の自然法――フォークナーのほうへ
構成的アメリカについて――トクヴィルからネグリまで
隠れた生産の場所に降りて行くこと――ネグリ/ハート『〈帝国〉』
生の政治のゆくえ――アントニオ・ネグリ
政治の砂漠――ハンナ・アーレント
「正しい敵」もとむ――カール・シュミットとテロリズム
アポカリプスとアメリカ――D・H・ロレンス
白鯨の迷宮のような模様
メルヴィルあるいは〈新しい人〉
終章 あるヘテロトピア
引用文献一覧
後記

★発売済。仏文やフランス現代思想に関する研究書や訳書が多い宇野さんの著作の中では、地続きでありながら少し異質な対象へと目線が向けられています。2004年から2011年にかけて発表ないし執筆された8本の論文に書き下ろし2本を加えたものです。先にご紹介したジェイムソンが「ユートピア」を論じる一方で、宇野さんは「ヘテロトピア」を論じます。「現実化されたユートピアとでもいうべき場所があり、あらゆる場所の外にあり、現実の場所に抵抗し、それを転倒するような場所がある。フーコーはそれを「ヘテロトピア」と名づけた」(209頁)。本書はフォークナー、ロレンス、メルヴィル、ネグリ/ハート、アーレントなどの読解を通じたアメリカ論でありながら、上記のような文脈で言えば、反アメリカ論でもあるわけです。

★来月下旬刊行予定の以文社さんの新刊として、ジャン=ピエール・デュピュイ『経済の未来――世界をその幻惑から解くために』(森元庸介訳、以文社、2012年1月)が予告されています。近年、特に3・11以降、デュピュイの新刊は一気に増えてきましたね。
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by urag | 2012-12-24 23:04 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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