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2012年 05月 24日

弊社出版物の著者や関係者の方々の最近の御活躍(書籍編)

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◆ジョルジョ・アガンベンさん(著書『アウシュヴィッツの残りのもの』『バートルビー』『瀆神』『思考の潜勢力』)
平凡社さんの新シリーズ「イタリア現代思想」の第一回配本として、2009年にローマの版元ノッテテンポから出版されたNuditàの訳書が刊行されます。明日25日取次搬入ですので、早い本屋さんで26日以降から順次店頭に並び始めます。このシリーズでは今夏にペルニオーラ『無機的なもののセックス・アピール』が刊行予定のほか、続刊でヴァッティモ『透明な社会』やカッチャーリ『アドルフ・ロースと彼の天使』などがエントリーしているとのことです。

裸性 〔イタリア現代思想 1〕
ジョルジョ・アガンベン著 岡田温司+栗原俊秀訳
平凡社 2012年5月 本体2,600円 四六判上製224頁 ISBN978-4-582-70342-9

帯文より:「裸である=剥き出し」状態とは何か。ヌディタ、すなわち裸性=剥き出しとは、セクシュアリティに関わるものである以上に、われわれが無防備であること、さらされてあることに関係している。原罪を一種の自己誣告とみる独創的なカフカ論をはじめ、原罪によって開かれた潜勢力としての「認識の可能性」がヌディタの核心にあることを喝破した好著。シリーズ第一弾。

訳者あとがき(209頁)より:『ホモ・サケル』が、主権権力の生政治装置によって必然的に産み落とされていく「剥き出しの生」の系譜を、古代以来の政治のなかにたどる試みであったとするなら、ひるがえって『裸性』は、神学の伝統のなかにその根源を探り当てようとする、大胆にしてかつ瀆聖的ですらある試みといえるだろう。つまり、意外に聞こえるかもしれないが、両者は対をなすものであるとも、あるいは、後者は前者を補完するものであるともみなすことができるのである。

原書:Nudità, nottetempo, 2009.

目次:
想像と救済
同時代人とは何か?
K
 I 誣告者
 II 測量士
亡霊にかこまれて生きることの意義と不便さ
しないでいられることについて
ペルソナなきアイデンティティ
裸性
天の栄光に浴した肉体
牛のごとき空腹――安息日、祭日、無為をめぐる考察
世界の歴史の最終章

解題「アガンベンにおけるエロティックなもの――裸体、性、ポルノグラフィー」(栗原俊秀)
訳者あとがき――「剥き出し」ということ(岡田温司)
主要参考文献


★ブレーズ・サンドラールさん(著書『パリ南西東北』)
河出書房新社さんから74年に刊行されていた『モラヴァジーヌの冒険』の復刻新版が同社の復刊シリーズ「KAWADEルネサンス」の一冊として発売されます。版元の公式情報では明日25日発売となっていますから、おそらくは今日あたりからすでに店頭に並び始めていると思われます。ちなみに初版当時の著者名のカタカナ表記は「サンドラルス」でした。

モラヴァジーヌの冒険
ブレーズ・サンドラール著 伊東守男訳
河出書房新社 2012年5月 本体2,800円 46判並製304頁 ISBN978-4-309-29593-0

帯文より:「彼こそは現代の深さと美しさとを宣言し吹聴することにかけて、まさしく第一人者である」(ヘンリー・ミラー)。10数年の幽閉生活から脱出したモラヴァジューヌの行く先は……!? 世界を巡る奇妙で痛快な「旅する文学」、待望の復刊!!

ヘンリー・ミラーによる讃辞:サンドラールを読みながら、ぼくはときどき喜悦、絶望、苦痛のあまり、思わずわが手をふりしぼるために本を放り出すことがある(……)。人間のあらゆる種類の感動が溶けあい、錯綜したような感じのことをいっているのだ。(……)親愛なるサンドラールよ。きみが生活し、消化し、そして変形し、変質し、変化させて吐き出したすべてのものに対し、ぼくが羨望の情を抱いていることを、きみも感じるときがあるに違いない。

原書:Moravagine, Grasset, 1926.

目次:

第1部 時代の精神
 A 病院勤務 / B 国際サナトリウム / C カルテと書類
第2部 モラヴァジーヌの阿呆の生涯
 D 彼の出生――その幼年時代 / E 脱出 / F 変装 / G ベルリン到着 / H 彼の精神形成 / I 腹裂きジャック / J ロシア到着 / K マーシャ / L 大西洋横断 / M アメリカ漫遊 / N 青色インディアン / O パリ帰還 / P 飛行機 / Q 戦争 / R サント・マルグリット島 / S モルヒネ / T 火星 / U 鉄仮面
第3部 モラヴァジーヌの原稿
 V 2013年 / W 世界の終り / X 火星語唯一の単語 / Y モラヴァジーヌの未発表のページ、彼の署名、彼の肖像
自己弁護――私はいかにして『モラヴァジーヌ』を書いたか
後書き
参考文献
訳者あとがき


★伊藤一博さん(企画協力:ユンガー『パリ日記』)
本年2月28日に逝去された、日本政治思想史の大家・河原宏(かわはら・ひろし:1928-2012)さんの遺稿『秋の思想――かかる男の児ありき』が書籍化されました。本日取次搬入で、明日以降順次、書店店頭に並び始めると思います。伊藤さんは本書に跋文を寄せておられます。本書の序文の末尾には「他日、もし能うれば「かかる女性ありき」をまとめたいと思う」(10頁)とあり、本書の対となる書籍の構想があったことが窺えます。著者から伊藤さんに宛てられた昨夏の手紙には次のように書かれてあったと跋文で紹介されています。「もし今後、日本人が世界大の唯心革命になんらかの貢献を果たす時は、女性・自然・大地・生命の意義を深く・広く・優しく説く哲学を創生した時のように思える」(266頁)。

秋の思想――かかる男の児〔おのこ〕ありき
河原宏著
幻戯書房 2012年5月 本体3,000円 四六上製288頁 ISBN978-4-901998-95-6

帯文より:中世、近代、現代――時代の境界〈秋〉を、情と志に生きかつ死んだ〈人〉。知の玩弄物と化した〈思想〉に〈理想〉を追い求めた孤高の思想家の絶筆。特別収録:吉本隆明「転向論」批判(50枚)。解説:中野剛志

目次:
序 かかる男の児ありき
Ⅰ 中世武将の情と義
 その一、源実朝――その優しさと勁さ    
  一、共悲の心
  二、和歌と政治のしがらみ
  三、地獄の現世
  四、詩魂と士魂
  五、近代・戦中・戦後の「実朝」像    
   1 正岡子規と斎藤茂吉
   2 小林秀雄と太宰治
   3 吉本隆明と中野孝次
  六、結 び
 その二、楠木正行――その「情」と「義」    
  一、南北朝時代の「人」
  二、『太平記』が讃える「人」
Ⅱ 江戸の芸術家
 その一、近松門左衛門――その勇気と自覚    
  一、『相模入道千疋犬』 秕政と悪法の糾弾
  二、勇気と自覚、先見性
  三、愛と美の極致『曾根崎心中』    
  四、『国性爺合戦』の日本と日本人    
 その二、伊藤若冲――あらゆる生き物、命の美を描く    
  一、生涯の信念 大根を釈迦に
  二、衆生へのいとおしみ 華麗な彩色と細密描写
Ⅲ 江戸の秋 維新の哀歓
 はじめに
 その一、小林清親――追憶と哀愁の浮世絵    
  一、『東京新大橋雨中図』をめぐって    
  二、「醜」なる近代
 その二、栗本鋤雲から『夜明け前』へ    
  一、鋤雲と福澤諭吉
  二、島崎藤村と鋤雲
 その三、成島柳北の『柳橋新誌』    
  一、歴史に残るその名
  二、その余香、荷風に到る
Ⅳ 戦後文学の輪廻転生観
 序 今なぜ輪廻転生なのか
 その一、三島由紀夫の輪廻転生観    
  一、ひよわな青年
  二、二つの時代を生きた人々
  三、肉体改造による意志的変身    
  四、作品と戦後社会
  五、『豊饒の海』 近代知性の矛盾    
 その二、深沢七郎の輪廻転生観    
  一、常識を軽く超えて
  二、『楢山節考』の宇宙的規模    
  三、『笛吹川』の強さと優しさ    
 その三、遠藤周作の輪廻転生観    
  一、『沈黙』 信仰と宗教の葛藤    
  二、『深い河』の転死と転生
結び

解説「自在に生きた思想史家」(中野剛志)
跋「思い出すままに」(伊藤一博)    

特別附録「イデオロギーとしての転向」 
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by urag | 2012-05-24 15:37 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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