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先日ご紹介した「美術手帖」1月号(特集=ART BOOK GUIDE 2005)の追加情報ですが、「こだわりのビジュアルブック35選」のコーナーで、小社刊の『NOVEMBRE』および『UK77』をカラー写真でご紹介いただきました。カワイイファクトリーのお二方、好意的なコメントをありがとうございました。
さらに、毛利嘉孝さんのコーナーでは、『マルチチュードの文法』や『文化=政治』のほかに、小社より刊行予定のポール・ギルロイ『ブラック・アトランティック』もご紹介いたいたことを確認しました。毛利先生、重ねて御礼申し上げます。
また、小田昌教さんのコーナー「人類学とアートがわかる」では、クリフォード『ルーツ』に言及していただいています。正直、ブックガイドでこれほどの回数、自分の会社の名前を見たのは、初めてです。
先日の投稿でアート系ブックショップガイドにも「注目」と書いたことについて、某書店員さんから鋭い疑問の声をいただきました。「掲載されているのは美術書売場のあるチェーン書店がほとんど。注目すべき情報はほとんどなかった」と。確かに仰る通りです。ショップガイドにも「全国でチェーン展開している書店で、新刊書が手に入りやすい書店を掲載しています」と但し書きがしてあります。
私が注目したいのは、先日も書いた通り、「変化していく書店地図の動向」です。たとえば、「美術手帖」には、バックナンバー常備店の一覧が「次号予告」および「バックナンバー紹介」に隣接して掲載されています。このバックナンバー常備店一覧と、アート系ブックショップガイドを見比べて見る事をお奨めします。
そしてよりマニアックな探索として、「美術手帖」のバックナンバーをお持ちの方は、たとえば90年代あたりから「バックナンバー常備店一覧」に掲載されている書店数や書店名が、どのように変化してきたかをご覧になると、とても興味深い現実が見えてくると思います。少なくともこれらは、版元営業マンにとって、美術出版社さんの営業努力や、書店業界の栄枯盛衰の一端が見てとれる「資料」なのです。(H)