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週刊読書人」2011年11月11日号に、弊社9月刊、エンツォ・パーチ『
関係主義的現象学への道』の書評「哲学脳を活性化させる刺激剤――独自の思想的地平を切り拓く」が掲載されました。評者は日本女子大教授の山田忠彰先生です。「パーチに独自なのは、世界・社会の関係性への徹底した目配りと、晩年のフッサール現象学を援用しつつも、それをさらに進めた、歴史的レーベンスヴェルト(生活世界)の構造把握である。歴史に絶対性も完結性も拒否し、開かれてある態度としての関係を注視するこの哲学は、現今のヴァッティモらの「弱い思考」の先取りの面をもつともいえよう。/わが国のイタリア哲学・思想研究の領袖たる訳者による訳文はさすがに熟れて読みやすく、本書は哲学脳を活性化させる刺激剤だとみられよう」と評していただきました。山田先生、まことにありがとうございました。