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2004年 12月 02日
![]() 画像をクリックして拡大してご覧になると、寄稿者名もよく見えます。 『現代思想』12月号は、緊急特集「ジャック・デリダ」となっており、小社がお世話になっている研究者の方々も寄稿していらっしゃいます。巻末の著作目録を作成されたのは、宮崎裕助さん。小社がアガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの』2刷への投げ込みとして小部数作成したリーフレット「月曜社通信」に掲載されている、A・ガルシア・デュットマンのアガンベン論を翻訳してくださったのは宮崎さんです。 ちなみにこのデリダ著作目録には、『条件なき大学』が小社より刊行予定であることまでは掲載されていません。この目録に掲載されている近刊予定は以下の通りでした。 『死を与える』廣瀬浩司・林好雄訳、ちくま学芸文庫 (12月10日発売) 『ヴェール』エレーヌ・シクスー共著、郷原佳以訳、岩波書店 『触れるもの、ジャン=リュック・ナンシー』青土社 『アデュー』藤本一勇訳、岩波書店 『エコノミメーシス』湯浅博雄・小森謙一郎訳、未來社 さらに、これ以外の近刊予定がデリダが亡くなった際に2ちゃんねるに書き込まれていました。いくつかはすでに版元が公的にアナウンスした情報ではありますが、そうでないものも含まれていますから、あくまでも予定とはいえそこまで知っているとなると、業界関係者でしょうね。過去に版元より公開されていた情報を参照し、少々補足しながらその書き込みを転記しますと、以下の通りになります。 『名を救って/名にはふれずに(Sauf le nom)』小林康夫訳、未來社 『哲学の余白』高橋允昭ほか訳、法政大学出版局 『宗教について』ジャンニ・ヴァッティモ共編著、湯浅博雄・廣瀬浩二訳、未来社 『マルクスの亡霊たち』増田一夫訳、藤原書店 『テレビのエコーグラフィー』西垣通翻訳監修、NTT出版 『フッサール哲学における発生の問題』高橋哲哉・檜垣立哉ほか訳、サイエンス社 『哲学の権利/法から哲学へ』みすず書房 『時間を与える――贋金』みすず書房 『割礼告白』鵜飼哲ほか訳、みすず書房 『信と知』湯浅博雄訳、未来社 『海域』若森栄樹訳、書肆心水 『条件なき大学』月曜社 また、これ以外に「予告」がアナウンスされたことのある書目は、私の知る限りでは以下の通りでした。その後の消息は未詳です。 『散種』法政大学出版局(叢書ウニベルシタスの近刊予定に掲載) 『葉書』水声社(「インターコミュニケーション」誌に抄訳が連載された際に告知) 『浮薄の考古学』白水社(自社広告の投げ込みに掲載) あるいはこれら以外にも中絶した企画は相当数あることでしょう。なお、著作目録では、日本語訳論文のすべてを網羅するわけにはいかなかったようですね。ちょっぴり残念です。 さて、『現代思想』に長原豊さんとの対談が掲載されている鵜飼哲さんは、「インターコミュニケーション」誌の最新号(51号・特集=VISUAL HISTORY)でも、デリダとサイードをめぐって佐藤真さんと対談されていますし、「未来」誌の12月号でも、デリダへの追悼文を寄せられています。まさに出ずっぱりな感じですね。 鵜飼さんは『弔鐘』の翻訳連載を第二期~第三期「批評空間」でおやりになっていました。おそらくこの本はどこかの版元でいずれ出版されることでしょう。 ※このブログはトラックバック承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
こんにちは。はじめて書き込みさせていただきます。 今月の『現代思想』デリダ追悼号を紹介して下さり、ありがとうございました。実のところ、邦訳書の近刊予定の情報をどこまで目録に組み込むかは悩みどころでした。今回は原則として、すでに訳稿が出来上がっており、文字通り近刊が確実であることを目録作成時に確認できたもののみ、言及することにしました。というのも、近刊と称しつつ実際には何年経っても刊行されないという事態が、デリダの訳書の場合には往々にして生じますので、公的な告知であっても版元の刊行予定情報を鵜呑みにするわけにはいかないと考えたからです(ちなみにナンシー論の記載は編集側の判断によるものです)。 また、邦訳の書誌は、重複分やウェブ上での試訳の類を除けば、すべて網羅したつもりですので、記載漏れの文献等をご存知でしたら、ご教示いただけると幸いです。 こんにちは。 小社PR誌「未来」12月号をご紹介いただきありがとうございます。なお、巻末次号予告にご案内の通り、1月号には、『デリダと肯定の思考』(小社刊)の編者でもあるカトリーヌ・マラブー氏による追悼文「ジャック・デリダの死」(西山雄二訳)を掲載いたします。あわせてこちらもお読みいただけるとありがたく存じます。 (一度に書き込めなかったので2回に分けます。) さて、近刊予定として紹介くださりました、『宗教について』と『信と知』について若干ご説明させてください。94年にカプリ島で開催されたコロックを書籍化したものが『宗教について(La Religion)』です。当初は本書の翻訳を小社では予定しておりましたが、諸々の事情により、『宗教について』所収のデリダ論文「信と知(Foi et Savoir)」(ページ数で三分の一強を占めます)のみをピックアップして翻訳する、という企画に変更いたしました(なお、すでに「批評空間」誌上で邦訳が発表されておりますが、今回の小社での刊行は湯浅博雄さんによる新訳となります)。『コーラ』巻末の近刊案内では上記のような変更を行っており、その際に読者の方々からお問い合わせをいただいたこともございましたが、如上の次第です。ご理解たまわりたく存じます。 宮崎さんがご指摘されたように、告知ばかりが先走って、なかなか刊行に到らないというケースが、小社にも少なからずあり、読者の皆さまには申し訳なく思っております。どうかご海容いただきたく存じます。 長々と失礼いたしました。なんだか宣伝めいてしまい恐縮です。 他社さんの本の宣伝もついでにしてみましょうか……。デリダの関連書として、下記の翻訳も近々に予定されているようです。楽しみです。初期デリダの再読のきっかけになるでしょうか。 デリダ論 『グラマトロジーについて』英訳版序文 著者/訳者名 : ガヤトリ・C・スピヴァク/著 田尻芳樹/訳 出版社名 : 平凡社 (ISBN:4-582-76524-6) 発売予定日 : 2005年01月中旬 販売価格 : 1,155円(税込) http://www.esbooks.co.jp/books/detail?accd=R0040547 宮崎様、中村様、書き込みをありがとうございます。 たとえばGLASの部分訳は、「エピステーメー」誌の1978年1月号(特集:反=哲学 フーコー・ドゥルーズ・デリダ)に掲載された豊崎光一さんの「弔鐘」が初出かと思われますが、これは、「現代思想」誌1982年2月臨時増刊号における庄田常勝さんと豊崎光一さんの共訳名義になっている「Glas抜粋」と〈重複〉している(後者の方がより長いパートの翻訳になっていますね)ためにリストから割愛されたということかと拝察いたします。それと、単行本が完訳される前の部分訳――たとえば「パレルゴン」(『絵画における真理』)――も、〈重複〉につき割愛ということかと思います。 一方で、たとえば、『カフカ論――『掟の門前』をめぐって』三浦信孝=訳、1986年、朝日出版社、の場合になりますと、『どのように判断するか』国文社に収められているテクストとして成立する以前の別の原稿になるので、こうしたケースは掲載してもよかったのかもしれないとも愚考します。実は掲載されていて私の単なる見落としだったらすみません。 いずれにせよ、紙幅の都合などで苦慮されたことと思います。恐らく宮崎様がお手元にお持ちのことと推察しうる完全リストが、いつか公開されたらと夢想しております。(H) はじめて書き込みさせていただきます。 > 『葉書』水声社(「インターコミュニケーション」誌に抄訳が連載された際に告知) 補足しますと、水声社HPのフランス語版では、「叢書 言語の政治」の12巻として La Carte Postale (Jacque Derrida, Flammarion, 1985 ; traduit par Hiroki Azuma) [à paraître] とあり、版元のHPでの文章であることですから、公開と言っていいと思います。 http://www.suiseisha.net/main/francais/ また、『エコーグラフィー』の邦訳を担当なさっている原宏之氏のブログでの書き込みによると、タイトルを変更するかもしれない、とのことです。(現在のところ正式タイトルが決定したとの書き込みはまだありません)。 http://mahamaha.cocolog-nifty.com/kyoyo/ 白いろ様、こんにちは。いつも見守ってくださってありがとうございます。『葉書』ほかにかんする補足情報のご提供にも感謝します。水声社さんはスタッフの陣容もかなり変わられたので、かつての企画の継続には苦労されているようですね。応援したいところです。 お返事拝読。 三浦訳カフカ論は、たしか83年の来日時に行なわれた講演原稿の邦訳だったと思います。私の見るところ、これは82年にスリジーでなされたリオタールと判断力をめぐるコロキウムで発表された講演から、カフカの読解を抜粋した短縮版です。つまり実質的には『どのように判断するか』に収められているテクストに包摂されるので重複とみるべきであり、別テクストとして独立した価値があるとまでは言い兼ねるように思います。もちろん、文献学的な見地を尊重するならば別個に扱うべきですが、重複分や異同も含めた仔細なリストを作成するには今回は紙幅と時間の制限があった、ということをさしあたりの言い訳とさせてください。鋭いご指摘に感謝します。 宮崎様、制限された条件下での作業において、重複と包摂の論理が、歴史の上書き=抹消を伴うという困難について、ご内心ではさぞ苦慮されたことと拝察します。大げさに言えば、日付をめぐる問題系がここに開かれているわけですね。
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