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2011年 04月 22日

ホロウェイ訳書第2弾『革命』、河出書房新社より近日発売

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革命――資本主義に亀裂をいれる
ジョン・ホロウェイ(John Holloway: 1947-)著 高祖岩三郎+篠原雅武訳
河出書房新社 2011年4月 本体4,700円 46判上製400頁 ISBN978-4-309-24546-1

原書:Crack Capitalism, Pluto Press, 2010.

帯文より:時は暗くとも、新たな何かが出現する。ありふれた人々の「否」からはじまり、抽象的労働に抗して「為すこと」を解き放つ黙示録的革命へ。『〈帝国〉』以降の世界をひらく新たな闘争の詩学/理論。『権力を取らずに世界を変える』の著者、いま最も重要な思想家ホロウェイの決定的名著。

本文(312頁)より:時は位が、いっそう暗い時代が続くかもしれず、夜明けは決して訪れないかもしれない。そしてわれわれ、亀裂に生きる馬鹿者たちは、ただの馬鹿かもしれない。/それでも尚、われわれ馬鹿者たちは、新しい何かが現れるのを見ることができると思っている。われわれは敷居の暗い陰に立ち、目前にひらかれているものを見て、理解しようとこころみている。われわれはそれをよく理解していないが、とりわけこれまでのテーゼで現れつつある、闘争の新しいメロディの諸断片を聞き、蜂起の流出の新しい方向性を垣間見ることができている。

目次:
日本語版への序文
I 壊すこと
II 亀裂 尊厳の反政治
III 不可能性の縁の亀裂
IV 労働の二面的性質
V 抽象的朗像 巨大な囲い込み
VI 抽象的労働の危機
VII 労働に反して為すこと 裂け目の革命のメロディ
VIII 誕生の時
謝辞
原注
訳注
参考文献
解説1 存在する資本主義、生成する闘争 高祖岩三郎
解説2 ホロウェイの呼びかけ 篠原雅武

★『権力を取らずに世界を変える』(大窪一志+四茂野修訳、同時代社、2009年3月)に続く、ジョン・ホロウェイの著書の日本語訳第二弾がこの『革命』です。来週明け25日以降に発売予定と聞いています。熱い、情熱的でストレートなメッセージの塊、それが『革命』です。ホロウェイは本書の末尾でこう書いています、「これは、無数の人々の物語である。見えようと見えまいと、聞こえようと聞こえまいと、そう意識しようとしまいと、これらのページに出入りしてきた何百万人もの人々の物語である。みずからの生を自分で形づくりたいと願う何百万人もの人々。悲惨、貧困、搾取を終わらせたいと願う何百万人もの人々。人間的/非人間的生の破壊に加担したくない何百万人もの人々」(325頁)。訳書の副題にも採用されている、もともとは原題の「資本主義に亀裂をいれる」という表現にある「亀裂」とは何でしょうか。「亀裂とは、いまだに存在していない世界の「探求および創造」である。われわれは、境界を越え、探求が創造から区別しえない「対抗世界」に歩み入る。そこでは、われわれが歩きながらつくる道だけが存在している」(59頁)。ホロウェイは「革命的になることは、この世でもっともありふれたことであり、資本主義社会において生きることの一部分」(318頁)であるとも指摘します。遠い彼方にある夢想ではなく、いまここから始める歩み、それが革命であると。『権力を取らずに~』ではこうも書かれています。「不確かさに向かって開かれていることこそが革命の中心問題なのです。「道をたずねながら、われわれは歩く Preguntando caminamos」とサパティスタはいいます。私たちが道をたずねるのは、道を知らないからだけではなく、道をたずねること自体が革命のプロセスの一環だからでもあるのです」(414頁)。自分で自分の進む道を決めるということは、「代行のプロセス」(『権力を取らずに~』448頁)としての国家や資本主義社会への「否」を意味します。やむにやまれぬそうした自律への欲望と絶え間ない挑戦をホロウェイはコミュニズムと呼んでいます。彼の主張は単なる反資本主義に留まるものではなく、実在する共産主義政体への痛烈な批判ともなっていると思います。

+++

なお、来月の河出書房新社さんの新刊には以下の注目書があります。

河出文庫
5月10日『道元』和辻哲郎著、本体570円、ISBN978-4-309-41080-7
5月10日『TOKYO 0円ハウス 0円生活』坂口恭平著、本体760円、ISBN978-4-309-41082-1

シリーズ「14歳の世渡り術」
5月12日『世界一やさしい精神科の本』斎藤環+山登敬之著、本体1,200円、ISBN978-4-309-61666-7
5月12日『アンナ流 親子ゲンカはガチでいけ!』土屋アンナ著、本体1,200円、ISBN978-4-309-61667-4

単行本
5月17日『「労動」の哲学 人を働かせる権力』濱本真男(1983-)著、本体2,000円、ISBN978-4-309-24549-2
5月20日『なぜマルクスは正しかったのか』テリー・イーグルトン著、松本潤一郎訳、本体2,400円、ISBN978-4-309-24548-5
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by urag | 2011-04-22 20:50 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(0)
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