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2010年 12月 26日

河出文庫2011年1月新刊、山口裕之編訳『ベンヤミン・アンソロジー』

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今月、ちくま学芸文庫で『ベンヤミン・コレクション(5)思考のスペクトル』(浅井健二郎編訳、土合文夫+久保哲司+岡本和子訳)が前作から三年ぶりに出ましたが、来月(2011年1月)は河出文庫で山口裕之編訳『ベンヤミン・アンソロジー』が刊行されます。店頭発売開始は7日。以下に書誌情報と目次詳細を書きだします。

ベンヤミン・アンソロジー
ヴァルター・ベンヤミン(Walter Benjamin, 1892-1940)著 山口裕之(やまぐち・ひろゆき、1962-)編訳
河出文庫 2011年1月 本体1,000円 文庫判416頁 ISBN978-4-309-46348-3

◆カバー裏紹介文より:
危機の時代に必ず甦える思想家ベンヤミン。その精髄を最新の研究をふまえて気鋭が全面的に新訳。「暴力の批判的検討」「技術的複製可能性の時代の芸術作品」「歴史の概念について」など究極のセレクトによる本書は、ベンヤミンの言語、神学的歴史概念、メディアなどの主要テーマをめぐりつつ、その繊細にしてアクチュアルな思考の核心にせまる。ベンヤミンを読むならこの一冊から。

◆目次:
言語一般について また人間の言語について
暴力の批判的検討
神学的・政治的断章
翻訳者の課題
カール・クラウス
類似性の理論
模倣の能力について
ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて
技術的複製可能性の時代の芸術作品〔第三稿〕
歴史の概念について

訳者解説

★参照されることが多い論文を1冊にまとめた便利なアンソロジーです。ベンヤミンを文庫で読み比べしたい方のために、岩波文庫の野村修編訳『ベンヤミンの仕事』(全2巻、1994年)と、ちくま学芸文庫の浅井健二郎編訳『ベンヤミン・コレクション』(既刊5巻、1995-2010年)の中で、今回の河出文庫版新訳の内容と対応するものを以下に列記します。

言語一般について また人間の言語について・・・言語一般および人間の言語について(浅井健二郎訳、『ベンヤミン・コレクション(1)近代の意味』所収、1995年、7-36頁)。

暴力の批判的検討・・・暴力批判論(野村修訳、『暴力批判論 他十篇――ベンヤミンの仕事(1)』所収、1994年、27-65頁)。なお、ちくま学芸文庫版「暴力批判論〔1920/21年頃〕」は、『ベンヤミン・コレクション』ではなく、『ドイツ悲劇の根源(下)』(浅井健二郎訳、1999年)に関連論考として収録されています(227-279頁)。

神学的・政治的断章・・・ちくま学芸文庫版「〔神学的‐政治的断章〕〔1920/21年頃〕」は、『ベンヤミン・コレクション』ではなく、『ドイツ悲劇の根源(下)』(浅井健二郎訳、1999年)に関連論考として収録されています(223-226頁)。

翻訳者の課題・・・翻訳者の課題(野村修訳、『暴力批判論 他十篇――ベンヤミンの仕事(1)』所収、1994年、67-91頁)、翻訳者の使命(内村博信訳、『ベンヤミン・コレクション(2)エッセイの思想』所収、1996年、387-411頁)。

カール・クラウス・・・カール・クラウス(内村博信訳、『ベンヤミン・コレクション(2)エッセイの思想』所収、1996年、485-554頁)。

類似性の理論※・・・類似しているものの理論(浅井健二郎訳、『ベンヤミン・コレクション(5)志向のスペクトル』所収、2010年、148-158頁)。
※この論考は下記の「模倣の能力について」の初稿です。

模倣の能力について・・・模倣の能力について(内村博信訳、『ベンヤミン・コレクション(2)エッセイの思想』所収、1996年、75-81頁)。

ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて・・・ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて(久保哲司訳、『ベンヤミン・コレクション(1)近代の意味』所収、1995年、417-488頁)。

技術的複製可能性の時代の芸術作品〔第三稿〕※・・・複製技術の時代における芸術作品〔第二稿〕(野村修訳、『ボードレール 他五篇――ベンヤミンの仕事(2)』所収、1994年、59-122頁)、複製技術時代の芸術作品〔第二稿〕(久保哲司訳、『ベンヤミン・コレクション(1)近代の意味』所収、1995年、583-640頁)。
※「第三稿」はこの論考の最終稿であり、既訳には「複製技術の時代における芸術作品」(高木久雄+高原宏平訳〔『複製技術時代の芸術』所収、紀伊國屋書店、1965年;『ヴァルター・ベンヤミン著作集(2)複製技術時代の芸術』所収、晶文社、1970年;『複製技術時代の芸術』所収、晶文社、1999年)があります。

歴史の概念について・・・歴史の概念について(野村修訳、『ボードレール 他五篇――ベンヤミンの仕事(2)』所収、1994年、325-348頁)、歴史の概念について〔歴史哲学テーゼ〕(浅井健二郎訳、『ベンヤミン・コレクション(1)近代の意味』所収、1995年、643-665頁)。
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by urag | 2010-12-26 20:59 | 本のコンシェルジュ | Trackback | Comments(2)
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Commented by 大絶画 at 2011-03-01 17:33 x
ウラゲツ様

いつもお世話になっています。
大絶画と申します。
復刊ドットコムにベンヤミン著『ドイツ悲劇の根源』をリクエストしました。ブログをご覧になっているみなさんの投票次第で復刊される可能性があります。
投票ページへはURLからアクセス可能です。投票にご協力をお願いします。
Commented by urag at 2011-03-02 00:10
大絶画さんこんにちは。ちくま学芸文庫の上下本ですね。私はこの本は遠からず重版される気がします。出ないようならぜひとも投票しなければなりませんね。


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