2010年 12月 06日

弊社出版物の著者や訳者の方々の最近の御活躍

★廣瀬純さん(『闘争のアサンブレア』共著者、ヴィルノ『マルチチュードの文法』訳者、ネグリ『芸術とマルチチュード』共訳者)
洛北出版からまもなく発売になるビフォことフランコ・ベラルディの『NO FUTURE――イタリア・アウトノミア運動史』を共訳されています。

NO FUTURE〔ノー・フューチャー〕――イタリア・アウトノミア運動史
フランコ・ベラルディ(ビフォ)著 廣瀬純+北川眞也訳/解説
洛北出版 2010年12月 本体2,800円 四六判並製427頁 ISBN978-4-903127-12-5
帯文より:「アウトノミア運動」とは何だった/何であるのか? 1977年――すべての転回が起こった年! イタリアでは、労働を人生のすべてとは考えない若者たちによる、激しい異議申し立て運動が爆発した。77年の数々の反乱が今日の私たちに宛てて発信していた、革新的・破壊的なメッセージを、メディア・アクティヴィストであるビフォが描きだす。

※原題は『無垢について――1977年:予感の年』(1977年初版、1987年再版、1997年新版)。今回の訳書では、日本語版への序文として「未来がはじまった年」、そして日本の読者に宛てられた「世界じゅうのひきこもりたちよ団結せよ」が新たなテクストとして追加され、さらに巻末には廣瀬さんの解説「もうひとつのオペライズモ フランコ・ベラルディの場合――1963年から1972年まで」、そして廣瀬さんが聞き手となっている「フランコ・ベラルディ(ビフォ)へのインタヴュー――1972年から2008年まで」、最後に北川さんの解説「イタリア1977年以後」が収録され、「イタリアの政治・運動関連年表 1973~1979年」や人名および事項索引も付されています。訳者あとがきを含めたいわば「本編」が272頁、そして上記の「巻末」が実に160頁もあります。とにかくすごい本です。訳者のお二方と編集者Tさんの情熱を感じます。

※「世界じゅうのひきこもりたちよ団結せよ」からその末尾を引用します。「今日の問題とは、孤独になること、未来を恐れること、自殺することです。というのは、こうしたことが新しい世代のなかで、つまり不安定性と接続性を生きる世代のなかで拡大する傾向にあるからです。ひきこもりというのは、今日の苦悩、今日の弱さのしるしであり痕跡であります。しかし、ひきこもりは、ひとつの文化的徴候、つまり離脱して自律性を追い求める文化的徴候でもあるのです」(267頁)。

※ビフォ(1949-)には既訳書があります。写真右の『プレカリアートの詩〔うた〕』(櫻田和也訳、河出書房新社、09年12月)です。併せてお薦めします。

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★アントニオ・ネグリさん(『芸術とマルチチュード』著者)
『時間の構成』(原著1997年刊)と『好機・豊穣・多数性』(原著2000年刊)を併せて翻訳し一冊とした『革命の秋〔とき〕――いまあるコミュニズム』が世界書院から今月刊行されました。

革命の秋――いまあるコミュニズム
アントニオ・ネグリ著 長原豊+伊吹浩一+真田満訳
世界書院 2010年12月 本体4,700円 四六判上製534頁 ISBN978-4-7927-2113-8
帯文より:汚名に塗れたコミュニズムをいまある来たるべき時に向けて再構築する、ネグリ渾身の力作!

※邦題は前述二著を一冊にまとめた英訳版(2003年刊)から採られています。マッテオ・マンダリーニによる英訳者序文も併録され、さらに英語版の訳注も訳出されています。底本はそれぞれのイタリア語原書ですが、『時間の構成』は英訳版、『好機・豊穣・多数性』は仏訳版も参看されています。

★ヘント・デ・ヴリースさん(『暴力と証し』著者)
以文社から先週刊行された『「近代の超克」と京都学派』に論文「西洋の針路の喪失/東漸の終焉と脱ヨーロッパ化」(茢田真司訳)が掲載されています。

「近代の超克」と京都学派――近代性・帝国・普遍性
酒井直樹+磯前順一編
以文社 2010年11月 本体3,600円 A5判上製359頁 ISBN978-4-7531-0285-3
帯文より:アジア・太平洋戦争のさなか、1942年の座談会「近代の超克」をめぐる、日本、欧米、アジアの研究者による国際シンポジウム。「近代の超克」の座談会には参加しなかった三木清も含め、西田幾多郎から田邊元を経て、第三世代の三木や西谷啓治へ繋がっていく京都学派は、特に新カント派、マルクス、ヘーゲル、フッサール、ハイデッガーを丹念に読破し、西洋近代思想の受容に多大な成果を上げると同時に、日本特有の〈文化〉という言説を創出してきた。その壮大な経緯を批判的に再検討する国際シンポジウム。

※2009年5月に開催された京都の日文研(国際日本文化研究センター)のワークショップ「京都学派と「近代の超克」――近代性・帝国・普遍性」の記録です。酒井直樹、磯前順一、藤田正勝、J・W・ハイジック、孫歌、鈴木貞美、金哲、ゴウリ・ヴィシュワナータン、ヘント・デ・ヴリーズ、稲賀繁美の各氏の発表が収録されています。なお本書では「ヴリース」ではなく「ヴリーズ」と表記されています。

★水野浩二さん(ヴァール『具体的なものへ』訳者)
今週末開催される以下のシンポジウムで発表されます。

◎「現代哲学の水脈を求めて――ジャン・ヴァールとその周辺」北海道哲学会・北海道大学哲学会共催シンポジウム

日時:2010年12月11日(土)午後3時より
場所:北海道大学 人文・社会科学総合教育研究棟 W202室(文学部棟西隣、2F)

内容:
1.「ジャン・ヴァールの方法――その「相補性」を巡って」村松正隆(北海道大学)
2.「ジェームスを生み出した渦――ヴァールが論じるジェームズ思想の誕生」山田健二(北見工業大学)
3.「〈具体的なもの〉と感情」水野浩二(札幌国際大学)
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by urag | 2010-12-06 19:50 | イベント告知 | Trackback | Comments(0)
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